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壁の先には壁

こんにちは。鍛冶師の藤田純平です。

ものづくりをしていると上手くいく事もあればいかない事もあり。
「"なぜ?"と向き合う瞬間の連続にどう立ち向かうか」
というのが職人に与えられた一つの使命なのかもしれません。

さて、今日も富士山ナイフの肌のツヤを整えて参りましょう。
前回の続きで一度バレル作業へ戻り再度黒染めをしてツヤ感を確かめます。

バレルを終えた感想では、かなりマット感は増しました。黒染めも上手くいきそうな予感がしております。

ただ一点、なかなか解消されない問題もありまして、、。

実はバレル作業の前に肌をグラインダーで削る工程をいれているのですが、この時のキズがどうしてもバレルでは取りきれない。

ツルツルに磨いてからバレルに入れると問題解決できるのですが、それだと膨大な時間がかかってしまう。(追加3日は必要になりそう。。コスト面でアウト)

という事で一つクリアしたと思ってもまた新たな問題が発生してきてしまう。
それも前進しているが故の事なのでしょうが、もどかしさが常に隣にいます。

両手を広げて「これだーー!!!」と歓喜に包まれる日はくるのだろうか?
いや、来る来ないに関わらず今ある問題に立ち向かっていくしかないのだ。と褌を締めてかかる日々です。

次回、黒染め作業をして仕上がりの肌とご対面!!
いけるか!?いけないか!?

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職人は工場と共に育つ。

教えていただいた職人さんの工場ではうまくいったのに、自分の工場では失敗してしまう。

職人の世界ではあるある話だったりします。

人からではなく道具から教わるというのはこういったところでも必要な考え方なのである。

今後の活動資金にさせていただきます。