見出し画像

供託金没収ってすごい制度だなあ

都知事選が終わって、2日目ですが、このツイートを見て驚きました。

元参議院議員の松井孝治さんが泡沫候補に投票したのか? と思ったのですが、そんな訳はありません。

どうも小野泰輔氏に投票したらしいのですが、彼は4位ですよね。

主な候補の得票率は、再選した小池百合子氏(67)が59・70%、宇都宮健児氏(73)が13・76%、山本太郎氏(45)が10・71%。9・98%の小野泰輔氏(46)と、0・71%の立花孝志氏(52)は、有効投票数の10%未満だったため、供託金は没収となる。 

なんと、小池さんが圧勝すぎて、4位でも投票数が1割未満だから没収なんですか!

 都知事選に立候補するには供託金300万円が必要で、有効投票総数の10分の1を下回ると没収される。21人が立候補した平成28年の前回都知事選の総得票数は約655万票。実に18人が没収ライン(約65万票)に届かず、供託金を没収された。

ということは、今回は22人が出馬して、19人が没収ということになりますね。なんということでしょう。

選挙における供託金は、被選挙人(=候補者)が公職選挙に出馬する際、国によっては選挙管理委員会等に対して寄託することが定められている場合に納める金銭もしくは債券などのことである。当選もしくは一定以上の結果を残した場合には供託金はすべて返還されるが、有効投票総数に対して一定票(供託金没収点)に達しない場合は没収される。この場合において、法定得票と供託金没収点は一致しない(供託金没収点は法定得票より若干少ない)。

実は、日本は、この供託金が諸外国に比べて高いことで知られています。

都道府県知事は、衆議院議員と同額の300万円。

イギリスは500ポンドなので8万円くらい。

カナダは150万円ですが、没収点が0.5パーセントなので低いのと、現職は免除という優遇もあります。

またアメリカ合衆国・フランス・ドイツ・イタリアなどは、選挙の供託金制度がなく、フランスに至っては、上院200フランス・フラン(約4千円)、下院1,000フラン(約2万円)の供託金すら批判の対象となり、1995年に供託金制度が廃止されている。

選挙に立候補する自由という観点で言うと、日本は制限が多いと言えます。

高額の供託金制度は「立候補の自由」を保障する憲法15条1項や、国会議員資格について、財産・収入で差別することを禁ずる憲法44条の規定に反し「違憲無効である」として、いくつかの訴訟が起こされているが(2020年現在、埼玉県の原告が最高裁判所に上告中)、裁判所は憲法47条が国会議員選挙制度の決定に関して、国会に合理的な範囲での裁量権を与えていることを指摘した上で、供託金制度は不正目的での立候補の抑制と、慎重な立候補の決断を期待するための合理的な制度であるなどとして、いずれも合憲判決を出している。ただし、最高裁は、合憲と判断した理由をまったく示しておらず、上記の裁判の原告及び弁護を担当している宇都宮健児は「判例としての先例性はない」と指摘している。

こんなところに都知事選挙に出馬した宇都宮健児さんの名前が出ていますね。供託金没収されなくてよかった。

確かに、なんで出るのかよくわからない人がたくさん出てますけど、売名かどうかは選挙民が判断すれば良いし、そんなことより今回のN国改めホリエモン党のような選挙ポスタージャックを廃止できないような制度の穴の方が問題ではないかと思います。

今回の都知事選は、供託金についても考えさせられました。


サポートの意味や意図がまだわかってない感じがありますが、サポートしていただくと、きっと、また次を頑張るだろうと思います。