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だから念を押したのに。感染防止徹底宣言ステッカーの今後が心配です。

いいんですよね? って、念を押した記事に多くのアクセスをいただいております。

ステッカーについて

この記事で、ステッカーの都や区での乱立とか大阪と東京が違うとかいうことを説明しましたが、もともと、自己申告で手に入れるステッカーです。

その辺りは、この記事で書いてます。

デザインも気に入らないのですが、自分でダウンロードして誰でも使えるという点で、その精度に疑問を呈しています。

ところが、言い出したらば聞かない都知事は、なんと、このステッカーを条例化してしまいます。

努力義務ということは、なんの権限もないということでもあるのですが、罰則規定もないわけです。

お店が先かお客が先か

そして、結局、ステッカーの効果を疑わせるようなことになりました。

こうした現状の中、東京都が普及に力を入れている「感染防止徹底宣言ステッカー」が掲示された、東京・江戸川区のフィリピンパブで従業員と客、併せて8人の集団感染が確認されている。

夜の街が危ないと言われても、フィリピンパブに行く人はいるわけですね。

きっかけは7月30日、60代男性の感染が判明したことで、男性の行動を調べたところフィリピンパブに行っていたことがわかり、濃厚接触者である従業員を検査したところ、女性7人の感染が確認されたという。ただ現在、この男性が7人に感染させたかどうかまでは分かっていない。

そういう我慢の聞かない人は、やっぱり高齢者というか60代のおじさんです。困ったものです。

また、こういう店は、お姉さんたちが合宿みたいに暮らしていることも多いから、感染がクラスター化しやすいですよね。

だから、感染したのは、おじさんが先か、お姉さんたちが先か、わからないと思います。でも、店は閉めないといけない。被害が大きいのは店ですよね。

たぶん店としては、アルコール消毒したり、入店時に熱を測ったりしてはいたんだろうとは思います。ステッカーを貼っているわけですからね。その辺りは、何もしていないというわけではないだろうと思いたいです。

結局、対策を講じても、気を付けていても、かかるときはかかるということなのでしょうか。

小池都知事のクールな物言い

それにしても、気になるのは小池都知事の他人事な物言いです。

 新型コロナウイルスの感染予防対策で小池百合子都知事が大々的に発表した「感染防止徹底宣言ステッカー」を掲示した店でクラスターが発生したことを巡り、小池氏は13日、都庁で取材陣に「対策せず貼る業者がいないとは限らない」と述べた。

こういうところの「冷たい感じ」が小池さんの特徴ですね。自分がやったことに対して、何か起きても、その先は我関せずみたいな。

安倍政権とも共通する、この結果までを保証しない、自分たちの行動は評価するけど、その先のことは知らんふりな感じが、この国の為政者に蔓延しているのは、なんとも薄気味が悪いというか、信用ならないというか。

ステッカーについては、国もようやく乗り出すみたいです。

厚労省も感染症対策を行っている店に対して今後、ステッカーを配布する。飲食店を中心にホテル、映画館など対象は多岐にわたる。業界団体が店を直接巡回し、対策が取れているところに発行するという。“証書”という点で、都に比べて実効性は高くなる見通しだ。

これも、どこまで効果があるかわかりませんけどね。旅館とかにある「安全宣言の店」みたいな感じだと思えば良いかもしれません。

新宿を代表するあの店でも

いずれにしても、小池都知事の「肝入り」とされたステッカーですが、小池都知事が思うように、「言葉による意識改革」になっているのかどうかも怪しいところです。

「少し古い話ですが、(環境相時代に)クールビズを始めたときも、(クールビズ導入を示す)ステッカーをいろいろな企業が貼ってくれた。クールビズはそこで意識が変わったんです。協力金などの予算的なもの、法整備、条例など、いろいろなことがありますけれども、私は一つでも前に進めたい。今の東京の立場や役割を考えますと、東京を虹のステッカーで埋め尽くしていくことも一つの方法ではないでしょうか。未知のウイルスと闘うのは大変です」

クールビズという言葉を作ったことが、唯一の国会議員時代の成果なので、そこに固執するのはわかりますが、虹のステッカーは趣味が悪いと思います。

この記事では、ステッカーの効果がないことを、百貨店の従業員が密であることを使って揶揄しています。

店内に入ってすぐの雑貨売り場では、ブランド別の狭いブースの中で、複数の従業員が1メートル以内の距離でひしめき合っている。小池知事が現場を見れば「密です!」と指摘しかねない光景だ。

まあ、伊勢丹新宿店が、幾つもの売り場で感染した売り子さんを出しているのに、売り場を夜間に消毒したと発表し、次の日から通常営業しているのは、新宿で知らない人はいません。

伊勢丹新宿本店の1階では7月15日、コロナ感染者が発生した。隣接するメンズ館も含め、すでに複数の感染者が発生している状態だ。もちろんコロナの感染経路は多岐にわたり、勤務時間以外に感染した可能性はある。

売り場だけでいいのか、裏動線はどうなっているのか、従業員待機場所は大丈夫なのか、何も発表はありませんが、それに介入することもないし、特にとのチェックが入ったわけでもありません。でもステッカーは貼り続けているわけです。

足元では個別の店は努力している

新宿を代表する百貨店で、こういう意識でも、その足元で個別店舗は一生懸命努力しています。

私が行くバーでも、マスターがお客さんの熱を測り、消毒をしてから、飲み物を頼むようにしているし、22時で店を閉めています。もちろんステッカーも貼ってあります。

それでもお客の足は遠のいているわけで、売り上げは元には戻っていません。

ステッカーでは変えられない意識も、もう多くの人は変わってしまったのではないでしょうか。外食やちょい飲みはやめておこうと。

安全なところで飲もう、食べようという意識ではなく、家で過ごそうという意識になってしまって、戻っていないところに、あのステッカーがかえって、飲食店舗に嫌なイメージを植え付けてしまったのではないかと心配です。

ステッカーを見て、ニュースを思い出すことにならないかなとね。


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