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「河村メダル噛み事件」から学べること

本当に、河村たかし名古屋市長というのは下品な人だと思いました。

河村メダル噛み事件とは

4日の表敬訪問で、ソフトボール日本代表・後藤希友投手から金メダルを首にかけてもらった河村市長が、後藤投手の了解を得ることなくマスクを外して突然メダルを噛んだ行為です。

報道各紙、ネットでも大きく取り上げられていたので、ご存知の方も多いと思いますが、その中から地元のCBCの記事を添付しました。

名古屋市には、5日午後5時半時点で、電話223件、メール3891件、ファックス5件の苦情や批判が届いたと言うことです。

後藤選手の所属会社であるトヨタ自動車も遺憾の意を表明しています。

「今回の不適切かつあるまじき行為は、アスリートへの敬意や称賛、(新型コロナウイルス)感染予防への配慮が感じられず、大変残念に思う。河村市長には責任あるリーダーとしての行動を切に願う」とのコメントを出した。

所属選手を守る適切な態度だと思います。トヨタは五輪スポンサーでありながら広告を見送るなど、今回のオリンピックに距離を取る姿勢を見せていましたが、こうした公的なものに屈しない態度が企業評価につながることをよくわかっています。

河村市長の態度の何がダメかは、トヨタ自動車が指摘した点が全てですが、その後の謝罪の態度がさらになっていません。

自らいくわけでもなく、心がこもっているわけでもなく。

大体、悪いことをしたと思ってないものと思われます。

でも、なぜ、河村市長はこんなことをしたのか。そして、そこに「おっさんのオリンピックメダルに対するイメージ」が裏打ちされていて、誰もがやりかねないことだというところを考える必要があると思うんですね。

なぜ、人はメダルを噛むのか

東京オリンピック日本のメダルラッシュが続く中で、大会組織委員会のツイッターの投稿が話題となっている。
メダルをかむ選手の写真とともに、「公式見解としてお伝えします。メダルは食べられません」と英語で投稿していて話題となった。

オリンピック公式がツイートするくらい選手はメダルを噛むポーズをとります。

このメダルをかむ理由だが、IOC(国際オリンピック委員会)によると、カメラマンがお願いですとリクエストして、メダルを選手にかんでもらうことがあるようで、確かにメダルかみのポーズは歓喜の象徴として、新聞の1面をよく飾っている。

この記事では明らかになっていないメダルを噛む理由ですが、過去にも何度か取り上げられています。

国際オリンピック歴史学会のデービッド・ワレチンスキー理事は2012年、CNNの取材に対して、おそらくメディアを満足させるためと指摘。
「カメラマンの強迫観念となっている」とし、「彼ら(カメラマンたち)は、おそらく売れるとして、名物シーンとみなしていると思う。多分選手たちが自らの意志でやっていることだとは思わない」と話した。

メダルは傷つきにくいとはいえ、噛んでいいものではありませんよね。

それでも、本当にこのメダルを取ったのか確信したいという気持ちが金メダルをかませるのかもしれません。だから、噛んで良いのは苦労して勝ち取った選手だけでしょう。関係ない市長のおっさんがやっていいわけはない。

J-CASTニュース編集部は、その起源と理由を調べてみた。

ちょっと調べれば良いのに、浅い記事が多い中で、この記事には答えがありました。

金メダルを噛むというこのポーズ、一体いつ、誰が最初に行ったのだろうか。起源については諸説ある中で、最も有力とされているのが1988年ソウル五輪だ。競泳男子200メートル自由形で優勝したオーストラリア代表のダンカン・ジョン・アームストロング選手が始まりだとされている。その理由に関しては正確なところは不明だが、一説には「金メダルが本物の金で出来ているか確かめようとした」という。

どうもこの方が起源のようです。日本では長く柔道3連覇の野村忠宏さんと言われてきましたが、この記事は違うことを突き止めています

野村氏が真似た先輩とは...。それは同じ柔道代表の中村兼三氏だという。1996年アトランタ五輪代表の中村氏は、野村氏が金メダルを獲得する2日前に男子71キロ級で優勝している。当時の画像を確認すると、表彰式後、中村氏は確かに金メダルを噛むポーズをしている。

ただ、アームストロング選手は自発的に噛んだのだけど、中村選手は違うようです。

当時、スポーツ紙に掲載された中村氏の写真について関係者に話を聞いたところ、なぜ中村氏がメダルを噛むポーズをしたのか、その理由が判明した。それは現場のカメラマンが中村氏に要請したからだという。おそらく中村氏にはメダルを「噛む」という発想はなかっただろう。いずれにせよ、中村氏から始まったものが2日後に野村氏に受け継がれ、現在に至っているということになる。

つまり、CNNの記者にワレンスキー氏が答えた「記者を満足させるため」というのは、日本人1号の場合は正しいということになります。

いずれにしても、ここ20年ほどの間で、メダリストがメダルを噛むのは「お約束」として定着してしまっています。

でもそれは本人だけですよねえやっていいのは。

河村市長に全国の自治体長が学ぶべきこと

東京五輪は、昨日までで史上最多のメダル獲得数となりました。まだこれからも積み重ねるでしょうから、これまでに無い数のメダリストが誕生するわけです。

そうすると地元への表敬訪問をする選手も増えます。都道府県知事や市町村長とメダリストが接する機会も増えます。そして、その時必ず、メダルを見せてもらうというシーンが出てきます。

その時、あなたの都道府県の知事や市町村の長が、メダルを噛んだとしたら。まあ、今回の河村バッシングを見れば、そんなことをする人が現れないと思いますが、中には目立とうとしてやる人もいるかもしれない。

それを阻止するのが、優秀な官僚の姿勢です。秘書官とか市長室長とかそういう自治体長の周りにいる人にお勧めしたいのはこれ。

これから多くの自治体で選手から自治体長がメダルを見せてもらうことになると思います。いまから、自治体の優秀な秘書官は白い手袋を用意しましょう。浮かれた自治体長がメダルを持ちたいと言った時に白い手袋をしているかどうかで、その自治体長の評価が大きく変わるでしょう。名古屋市の醜態に学ぶべきです。

Facebookに書いたのですが、自分の街の自治体長を河村市長のようにさせないために、皆さんよろしくお願いします。

苫小牧からメダリストが出て嬉しい

今回、私の地元である苫小牧市からも、スケートボードの開心那さんがメダリストになってますし、卓球の丹羽さんも中学までは苫小牧ですし、侍ジャパンで活躍している伊藤選手も苫小牧駒大出身で日本ハムの選手ですし、なんだか苫小牧関係者が多く出ていて嬉しいです。

オリンピックというのは、普段抱いていない愛国心だけではなく、愛郷心もそそられるものですね。

だからこそ、開選手が苫小牧市長に会いにきてメダルを見せて、岩倉市長が噛んだらどうしようとか思ってしまうんですよね。頼むぞ市長秘書。白手袋で丁重に扱っているところを苫小牧民報の記者に写真を撮らせるんだ!

苫小牧はスケートの街だったのですが、スケートボードの街になってしまいそうです。

河村市長への苦情はオフィシャルサイトからがいいと思う

それにしても、なぜ河村たかし氏が今年、名古屋市長に4選されたのか、納得いかないですなあ。

抗議するかたは、忙しい名古屋市庁舎ではなく、このオフィシャルサイトのお問い合わせからメールするとか、支持母体への抗議が良いと思います。




サポートの意味や意図がまだわかってない感じがありますが、サポートしていただくと、きっと、また次を頑張るだろうと思います。