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JSB LANDで見た、在り続ける光

2023年12月23日、三代目J SOUL BROTHERSさんのドームツアーJSB LANDの最終日に、私は京セラドームにいた。JSB LANDを観るために。
実物の三代目J SOUL BROTHERSさんが揃うところを現場で観るのは2年ぶりだった。


三代目J SOUL BROTHERSさんは私の人生において、苦しい国家試験に希望をくれた存在で、コロナ禍でも日常を照らしてくれた存在で、しかしある時から、見つめ続けるのがなんとなく難しい存在となっていった。
それは自分の心境や生活の変化のせいでもあるし、彼らの活動を追っていく中で"終わり"の空気を感じ取ってしまったからでもある。


少し自分の話も交えながらになってしまう。
2018年春頃から彼らを深く知り、"ファン"という状態になった。曲を聴き、歌い、ライブに行き、自分の生活に彩りをくれる存在として彼らを認識していた。
2018年はソロ活動から力を貰い試験を乗り越えることができた、2019年はRAISE THE FLAGツアーで三代目J SOUL BROTHERSがするドームライブの凄さを肌で感じた、2020年はコロナ禍にもLOLでたくさんの可能性を見せつけてくれた、2021年には現場の復活とTHIS IS JSBツアーで集大成のようなライブを創り上げてくれた。


そしてこの頃からだったと思う。
自分の中で、「今を駆け抜ける刹那的なかっこよさ」こそ彼らの魅力だと捉えるようになっていった。そういうブランディングもあったのかもしれない。彼らを見つめていると、解き放たれる眩い光の中に活動の終着地もぼんやりと見えるような気がし始めたのだ。彼らを知って3年程。「なんとなくいつもと違うな」とか「この発言にはこういう意図があるのかも」とか、そういうのを少しずつ感じ取れる気になっていた時期だったからこそかもしれない。気のせいかもしれない。しかし、彼らの活動や発言、表情、ちょっとした全てから、終わりの気配を感じることが少しずつ増えていった。
代表曲R.Y.U.S.E.I.のように「人生一度きり」を掲げ、磨き抜いた輝きを携えて走り、走り、走り抜けて、そして終わってしまうんだろう。今この瞬間の煌めきを逃すまいという焦りを自覚することも多くなっていったのだった。

Movin'onの歌詞にもある「灰になる前の匂い」に気づきながら彼らを見つめること。自分に余裕があれば出来ていたのかもしれない。しかしその頃ちょうど私生活(特に仕事面)も激動の時期で気持ちにも余裕がなくて、いつしか、どうしてもそれができなくなっていった。そうして彼らとの距離は少しずつ遠くなっていった。
絶大なパワーをくれた7人に応援というかたちで恩を返し尽くせない自分に情けない気持ちもあり、身勝手の限りだが彼らの活動を意図的に見ないようにしていた時期すらあった。


そういう期間を経てから、2年。
2023年には、彼らの活動を少しだけ追えるくらいには、自分の気持ちの整理ができつつあった。
アリーナツアーのSTARSはとても暖かく良きものだというのが毎公演後のレポートからも感じ取っていた。とはいえ、新曲が出たとしても聴けないし観れない、ツアーに行ってみようという気持ちにも、まだなれずにいた。

そんな自分がJSB LANDに行ってみよう、行ってみたいと思えたきっかけ。それは参戦されたMATEの皆さんの熱狂の温度を知ったからだった。STARSのときのような柔らかな暖かさとは質の違う熱量。
オタクというのは多少過剰に表現してしまうものだけど、それを差し引いても観た人の心も掴んで離さないツアーなのだと、フォロワーさんやおすすめに流れてくるツイートから感じてはっとしたのを覚えている。
三代目さんといえばライブパフォーマンスだ。その、一番輝きを発揮される場でこんなにも多くの人々を熱狂させるライブを、自分も観たいとはっきり思えたのだ。
そして12月23日はやってきた。


結論から言うと、最高だった。
最高最高最高最高最高最高最高最高だった。
本当に本当にすごかった。すごすぎた。
今後どんなライブを観たとしても、JSB LANDは人生で観た最高のライブ5選に絶対に入る。いや、3選にしても入るに違いない。そうはっきりと思った。ライブ後にここまで"最高"に叩きのめされるとは思ってもいなかった。感動と興奮でぺしゃんこになった。それくらいの衝撃を全身に食らったのだった。


長くなってしまうけれど、個人的な記録としてもこの感情は形にしておきたい。時系列・セットリストと共に具体的な感想も述べていきたいと思う。



①ドーム周辺から始まる非日常感


三代目J SOUL BROTHERSさんのライブといえば、作り込まれた壮大な設定だ。コンセプチュアルな世界観を作り上げるのにとても長けていると思う。
今回のJSB LANDはテーマパークのような設定らしい…となんとなく頭に入れて臨んだ。確かにドーム周辺には旗が立ち並んでいたりバルーンがたくさん設置されていたりと、入場前からライブという異空間への導入が始まっているのはやはり胸が高鳴った。
そして会場内に入って更に驚いたのが、サファリパークのような舞台装置の装飾やBGMのように響く動物達の鳴き声。記憶は曖昧なのだが、確か開演時間になり消灯と同時にペンライトも点灯し、会場全体が緑や黄色のサファリパークのような色味になったのもとてもわくわくした。このような、ライブそのものが始まる前から世界観に自然に入っていける仕掛けや演出が本当に美しく丁寧だったのが、心に残っている。


②三代目J SOUL BROTHERSさんの持つ壮大さ


前述したように三代目さん(ここから以下は略称で表記します)のライブは作り込まれた世界観が魅力の一つだと思う。JSB LANDも、オープニング映像から規格外の壮大さでこれこれ…!と心躍った。大自然、秘境の泉、動物達、肌に刻まれる光り輝く紋章、7色の彗星達……。そのどれも、初めて観る映像で初めて知る設定のはずなのにしっくり来てしまう、観る人の心に疑問を感じさせる余地すら与えない情報量と勢いに圧倒されるこの感覚。懐かしい。三代目さんはやっぱりこれだと思った。更に今回は映像や光の演出と共にペンライトも連動して会場を彩っているのが本当に綺麗で、会場の異空間感を底上げしていたと思う。三代目さん達がステージに登場する前から、身も心も完全にライブへ没入していた。

そして三代目さん達の登場。

まず最初に気づいたのが、衣装だった。全員の衣装の趣きがまるで違う。あれ?と思いかけた次の瞬間には全員めちゃくちゃに似合ってるすごい!!!!となった。なんと言うか、ビジュアルの力技に思考が負けた。だって全員当たり前にめちゃくちゃかっこよくてめちゃくちゃ正解の衣装すぎて。今この瞬間に一番似合う衣装を着てるのが見て0.1秒で分かってしまうのだ。疑問に至るまでもなく理解させられてしまった。かっこよさの説得力がすごすぎた。
特に直人さんとがんちゃんのノースリーブ衣装のシルエットが美しく、パフォーマンスにも映えていたと個人的に印象深い。


有無を言わせない存在感。バラバラの衣装でもステージに立てば成立するグループ。ああ、やっぱり三代目さんってめちゃくちゃかっこいいなと素直に思った。


③暴力的セットリスト


自分が観た12/23のセットリストが以下である。

1.Awakening Light
2.J.S.B. DREAM
3.J.S.B. LOVE
4.CHAIN BREAKER
5.TUXEDO
6.NEO TOKYO
▶︎トロッコ
7.O.R.I.O.N.
8.Wake Me Up
9.R.Y.U.S.E.I.
▶︎山フェスターン
10.Rat-tat-tat
11.FIGHTERS(直己さんギター)
12.要 !
13.Share the love
14.Only One For Me
▶︎ボーカルパート
15.Powder Snow〜永遠に終わらない冬〜
16.東京
▶︎ここから7人で
17.Best Friend's Girl
18.花火
19.SCARLET
▶︎トロッコパート(メドレー)
20.LET'S PARTY
21.Summer Madness
22.X-RAY
23.Feel So Alive
24.Angel
25.DIAMOND SUNSET
26.STARS
27.RAINBOW
▶︎アンコール
28.DT
29.starting over

レポなどを拝見しながら一曲ずつ手打ちした。
とてつもないセットリストすぎて、打ちながら、打ち終わって眺めながら、改めてびっくりしてしまう。かっこいいも綺麗もかわいいも楽しいも全部叶ってしまうセットリスト。

新曲のAwakening Lightsのバチバチのパフォーマンスから始まり、山フェスのターンに至るまで全員出突っ張りパフォーマンスしっぱなしで圧巻だったし、体力的にも精神的にもちょっと凄すぎると思った。


あと、キッズとの共演。かっこよくてかわいくって、そして衝撃だった。ついさっきまで誰も寄せ付けないような気迫とオーラを放っていたかっこいいお兄さん達が、楽しそうにいきいきペアダンスを踊っている。三代目さんのこういう表情をライブで、しかもこんな序盤のパートで観れるんだ…と驚いた。
今までの三代目さんのライブとは訳が違うぞ、という気配をこのあたりから感じ始めていた。


④7色に照らされたソロ楽曲の美しさ


実は(というほどでもないが)、各自のソロ楽曲を全員でパフォーマンスするらしいということは事前に情報として知っていた。だけど曖昧に知っただけなので、どの楽曲でどのタイミングで披露されるかはあまり把握できていないままだった。


なので、突如CHAIN BREAKERのイントロが鳴り響いた時にブロック1の悲鳴をあげてしまった。もしかしてこの曲を7人でパフォーマンスする…!?という興奮と混乱と嬉しさと戸惑い。気持ちの準備もできないままにイントロからすぐにサビが始まる。登坂くんのソリッドな歌声、これだ、これこれ……と噛み締める心に流れ込むシルクのような今市さんの歌声。

めちゃくちゃになってしまった。

だって、ソロ楽曲を2人で歌っている。
そんなことは。


2020年2月、非常事態宣言により日本全国でライブの公演が中止となるその1日前。今市さんと登坂くんのSpecial ShowCaseを観に京セラドームに行った日を思い出していた。決して交わらない2人の世界線を観た。同じ場所で全く違う2つの光を観た。それがこの2人だし、それぞれ大切に育てたソロの世界は不可侵なのだと理解した当時。

それが今、2人で紡がれ、7人で照らされている。


コペルニクス的転回だ。
ソロ楽曲を三代目J SOUL BROTHERSでパフォーマンスする世界線に来た。ソロ楽曲を、三代目J SOUL BROTHERSでパフォーマンスしても良いんだ。

雷に打たれたような衝撃に脳が痺れるようだった。
文字通りめちゃくちゃになってしまった。受け止められる情報量を超えすぎて、興奮も感動もメーターを振り切ってしまった。

しかもソロ楽曲のターンはまだ続く。
流れるTUXEDOのイントロ。今市さんの楽曲からこの曲が選ばれたセンス。思わずその場に崩れ落ちそうになった。多分ちょっと崩れ落ちてた。だって天才的すぎる。アッパーなダンスチューンで会場を沸かせた後にグルーヴィーでおしゃれなR&Bが続くの、セトリの味付けが上手すぎて唸ることしかできない。そしてまたこの楽曲を歌う登坂広臣さんがかっこいいのなんのって。耳に馴染んだ今市さんの甘くやわらかな声で紡がれる世界観に慣れていたから、登坂くんの鋭さを秘めた低く艶やかな声でなぞられる物語は今まで観たことのない色をしていて、堪らない気持ちになった。TUXEDOという楽曲が、自分の中で更に鮮やかなものとなった。

更にELLYちゃんのNEOTOKYOでは、ソロ楽曲を披露する1人の回りを6人がパフォーマンスする構成となっていて、なんだかもう「今観ている景色を死ぬまで忘れないだろうな」と漠然と思ったのを覚えている。革命だ。一人一人が大切に育ててきた作品が、たった1人で高め続けていた作品が、今目の前で7人でパフォーマンスされている。瞬きすら惜しいと思った。


7人全員でそれぞれの楽曲と向き合って作り上げられたパフォーマンス。それは、今までに観たことのない色で輝いていたし、私はその様がすごくすごく美しいと思った。


⑤今市隆二さんというスペシャル


今回JSB LANDに参戦して、改めて三代目J SOUL BROTHERSさんって7人ともかっこよすぎる奇跡のグループだなという当たり前の事実を再確認するとともに、やっぱり私にとって今市さんは特別な人なんだとも2時間みっちり気づかされ続けた。痛感した、やっぱり今市隆二さんのことが大好きだなと。

穏やかで暖かい甘さも、壊れてしまいそうな繊細さも、聴く人の魂を揺さぶるような力強さも生み出すことの出来る特別な声。歌う時は幾重にも重なる複雑な感情も表現し得るのに、おしゃべりの時はにぱにぱふにゃふにゃにとろけてしまうその声が好き。

全体のバランスは精悍なイメージでまとまっているのに、ふとどこまでも柔らかな表情をされたりするから否応なしに心を鷲掴みにされる。そうかと思えば張り詰めたような鋭い表情に変わっていたり、先が読めない。かっこよくてかわいくて綺麗で、くるくる変わる表情を繰り出すその顔が好き。

小さな頭蓋骨に短い胴体にすらりと伸びた手脚。均整の取れた筋肉。骨格、筋肉、皮膚と身体の深部から表層に至るまで余すとこなく美しい。各部位が奇跡のバランスで備わった神様が作った折り鶴。持って生まれた美しさを更に弛まぬ努力で磨かれた、その姿が好き。

今市さんを見つめていると、楽しいな、素敵だなというふかふかした気持ちだけではなく、彼から放たれる気高いオーラや真剣な眼差しを見てハッと身が引き締まる瞬間も少なくない。今市さんが織りなす緩和と緊張のはざまでどきどきふわふわと漂う。この感覚に懐かしさを覚えるとともに、その空気感にどこまでも魅了されてしまう自分を改めて思い知らされた。ふわふわはらはらしながらどうしても目で追ってしまうのだ。
どんなに最高の演出があってもどんなに眩しい人達がいる中でも視線を吸い寄せられる人のことを推しと言うんだとしみじみ思った。今市さんは、私の目には間違いなく何よりも誰よりも輝いて映っていた。


あとあのきらきらデニムのセットアップ衣装。
あんなデザインの衣装を当たり前にさらりと着こなせるのって凄すぎるし、お似合いすぎてて網膜に焼き付いて離れてくれない。


⑥ボーカル2人のレゾナンス


THIS IS JSBを最後に、共に歌うボーカル2人を肉眼で観るのに久しかった自分としては、所謂ボーカルタイムの2人の全てに衝撃を受けた。
仲睦まじいMCにも純粋に驚いた。
でも何よりも、あの2人の歌唱に。

今までの2人の歌唱は、喩えるならバトンパスをし続けるリレーのようだったと記憶している。各パートをそれぞれが歌う。自分の担当部分を、きっちり歌い切る。
何かのインタビューで「ツインボーカルはパートを交代しつつ歌うから、同じテンションで歌い継いでいくのが大変」のような趣旨のことを登坂くんが言っていたと思う。確かにそうだし、2人はそれに長けていた。次々に歌唱を交代し、テンションは引き継ぎ曲のバイブスを一定に保ちながらも今市パート、登坂パートの区切りがスパッと明瞭だった。

今回のPowder snowでは、2人の歌唱の境界線が曖昧に思えた。もちろん良い意味で。普段通り2人分のパートを2人で歌い継いでいるのだけど、まるで1人で1つの歌を歌っているようだった。うまく言い表せないが、率直にそう感じた。そんなことを感じたことは今までなかったので、まずそこでとてもとても驚いた。

そして更に心に残っているのが2人が声を重ねる所謂ハモリ部分である。ハモりなんてもちろん今までも幾度となくあった。何度も聴いてきたはずだ。けれど、今までのそれらとは明らかに違う。添えられたような優しさでも、ぶつかるような激しさでもなく、同じ温度で混じり合うように響く2つの歌声に、心が揺さぶられた。文字通り、"共鳴"してる!と思った。ここまではっきりとそう思ったのは個人的には初めての感覚で、強烈に印象に残っている。

今市さん登坂くんの2人の歌唱にはいつも感銘を受けてきた。たくさんの感情を込めて紡がれる2人の歌から色んなものを受け取ってきた。けれど今回の歌唱からはまた新たな感覚を得た。太陽と月、赤い炎と青い炎など、真逆の在り方が当たり前だった2人の温度が限りなく近くに在るように思えのだ。
その訳を知りたくて、登坂くんのフォトエッセイ『LAST SCENE』を読んだ。そして理解した。

本の内容に触れすぎるのは無粋なので詳細は省くが、自分が直感で感じたものは、彼らが辿り着いた今の関係値からなるのだと知った。真逆の存在として違う方向へと展開して進んだ2人が、再び向かい合って奏で合う美しい共鳴を、直接この耳で感じることができて本当に幸せだと思う。


⑦大好きな楽曲はうれしい


伝説のAngelパフォーマンスをご存知だろうか。
オタクやMATEの皆さんの間で語り継がれている幻のパフォーマンス。UNKNOWN METROPOLIZの大阪公演で披露された、健二郎さん岩ちゃんと今市さんでパフォーマンスされたAngelのことである。観てきたかのような口ぶりで語ってしまったが、自分も観たことはない。でも観たくて観たくて、様々な方法で当時の感想を検索して噛み締めたり、色んな機会で公式さんに訴えかけてきた。

(ふと自分のTwitter(現:X)アカウントでAngelと調べてみたが、とんでもない熱量のツイートたちが出てきてワッとなった。)

それがなんと、このJSB LANDで復活を遂げた。しかも7人全員で。トロッコの上でのパフォーマンスだったので、シンメお2人と今市さんのあのトリオが復活!な雰囲気は感じられなかったけれど、でも3人を3等分して観た。あの頃ずっと観たかった、もう絶対観ることはできないと諦めていたAngelが、よりすごい形になって披露されるのを目撃できた。

そしてBest Friend's Girl。
ボーカル2人きりのパートが終わり、ステージの上が7人になって最初にするのがこの曲なのが、あまりにも"物語"すぎて。イントロが流れた瞬間、我慢できずに少しだけ涙が出た。

楽曲が大好きなので、セットリスト内の大切な節目のタイミングにこの曲がパフォーマンスされることがまず純粋にうれしかった。そして彼らの原点とも言えるミディアムバラードの歌唱、そしてボーカルの歌唱のなぞるように踊るコレオ。久しぶりに聴・観ても相変わらず美しくて、更にうれしかった。


⑧メンバーカラーで会場を染め上げるDT


LDHアーティストのライブでは、所謂DTと呼ばれるパフォーマー中心のパートがある。自作のコレオでパフォーマンスするパート。その人の得意分野や個性がギュッと凝縮された時間なので、目に耳に楽しく大好きなパートである。

JSB LANDのDTが、これまたとてつもなく充実した最高の内容だった。

まず5人の衣装。
全員スタジャンの形だけど、使われている布の質感やデザイン、モチーフの選び方にしっかり5人の個性が出ているのがすごく素敵だった。合わせているアイテムも含めてその人らしい仕上がりになっていて、登場の瞬間から胸が高鳴った。特に直己さんの衣装。半分はポップなスタジャンデザインだけどもう半分がエレガントな薔薇柄になっていて。特殊なデザインだけど美麗に着こなされていたし、三代目パフォーマーらしさと直己さんらしさが共存していて、とてもかっこよかった。

更に、チーム戦のダンスバトルのような構成になっているのも痺れた。たった1人でのパフォーマンス内で、密に繰り広げられる表現を味わうのも堪らなく贅沢で最高のことだと思う。しかし今回の複数名でのパフォーマンスも、表現の幅や深さが増していて見応えがあった。
また各メンバーがメンバーカラーの衣装を纏い、チームメンバーもその色のアイテムを着用する。更に会場全体のペンライトがその人のメンバーカラー1色になる。
3階席からの景色は圧巻だった。
会場全体がその人の色で一色になる。とてつもなくかっこいいDTの形をまた一つ観ることができた。


⑨STARSという楽曲


今回noteに感想を残したいと思った一番の理由は、この楽曲との出会いがあったからだ。
一番最後になってしまったが、この楽曲についての想いを書き記して、感想を締めくくりたい。随分と長くなってしまった。

前述したことと重なるが、自分がこのライブに参戦するまでは三代目さんから少し距離を取っていた。なので、STARSの楽曲を聴いていなかったし、MVを観ていなかった。

セットリストの終盤。
耳に馴染んだSTY先生のあの音から始まるイントロが流れる。しかしメロディは聴いたことがない。知らない曲が始まるぞ、と身構えた。そして始まる柔らかなAメロ、続くBメロ。

「繰り返す理不尽だって愛しく抱きしめて
 それが掴んだ夢だと気づくまで」

はっとした。
なんて歌詞だ、と思った。
まさに彼らのことだ、と思った。

あまりにも穏やかに歌われるのだ、この歌詞を。
「理不尽」を「愛しく抱きしめる」なんて、そう簡単に口にできる言葉ではない。けれど今市さんは当たり前にその歌詞を歌い、そして私も違和感なく受け止めていた。それは、彼らがこの13年をそうして歩んできたからこそだと思った。繰り返す理不尽をずっと抱えて進んできたんだ、実直に。

この歌詞を聴いた一瞬でそこまで考えて、もう堪えきれなかった。すごい。こんな歌詞をここまでの説得力を持って、しかも晴れやかに歌われているのだな……と聴きながらしみじみと感銘を受けたのを鮮明に覚えている。三代目さんだからこそ歌える歌詞。すごくいい楽曲だ……と漠然に思った。更に続く歌詞に度肝を抜かれることも知らずに。


「人生一度きりじゃない」

脳が揺さぶられた。
胸がいっぱいになった。

人生一度きりじゃない。
全員がこの思いを持って今ステージにいる。それがはっきりと分かるパフォーマンスだった。表情から、オーラから、繰り出される一つ一つの動きから、ひしひしと伝わった。

人生一度きり。一番多く歌い踊ってきたであろうこの言葉に、ある意味一番縛られていたのも彼らかもしれない。そういう緊迫感、張り詰めた空気感の中にいる7人が多くの人を魅了してきたことも事実だ。

だけど今、三代目さんはもうそことは違う次元にいることを確信した。パフォーマンスの質感が明らかに違う。駆け抜ける光を瞬きしないよう必死で見つめていたあの頃の焦燥感が、数年の時を経てゆっくりと溶かされるようだった。

夜空を駆ける流星に願いを込めるのではなくて、確かにそこにある星々の光をじっと見つめることができる安心感。彼らを観ながら感じたことのなかったそういう感情を、晴れやかなパフォーマンスを観ながら、ゆっくりと実感した。



⑩最後に


JSB LAND、参戦できて本当によかったと心から思う。もし参戦していなかったら、今の三代目さんの優しい温度も、歌声の美しい共鳴も、一瞬ではなく今ここで燦然と輝き続ける7人の在り方にも気づけなかったのかもと思うとぞっとする。

激熱のホットな感想を連日たくさんツイートしてくれたMATEの皆さん、一緒に参戦しないかと声をかけて下さったフォロワーさん、そして最高のライブを作り上げられた三代目さんと関係者の皆さんに心からの感謝の気持ちを込めて。


爽やかな気持ちで彼らを見られる喜びを噛み締めながら、今日もSTARSのMVを観よう。

1000万再生まで、あとすこし!

https://youtu.be/P9kK1Fig0Ek?si=d90W0aX8ePVz0fb-

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