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松屋バイトの悲劇

どうも、藤沢です。

僕は松屋でバイトをしていたことがあります。

自慢ではありませんが、僕は何事もかなり続くタイプなんです。

筋トレをしろと言われれば、腕がなくなるまで腕立て伏せだってしてやります。

そのくらい持続することにおいて自信はあるんですが、松屋だけは

1か月ももたなかったんです。


なぜもたなかったか。

それは

すんげえミスしちゃったからだよ~~~~!!!!


はい。
そうなんです、すんげえミスしちゃったんです。

……………


あれは僕が、高校3年生の時です。

コンビニバイトを12回連続落ちたギネス記録を持つ僕は、社会不適合者というあだ名がつきました。

途方に暮れていたころ、コンビニを諦め、松屋に出会いました。

松屋では面接に行くと、その場で即採用。

ガッツポーズをしながら温玉ネギ牛丼を食べました。

そして初めての出勤の日。

僕はホール、そしてもう一人、ベトナム人のグエン君はキッチン。

2人での店当番でした。

客が注文をグエン君に伝える僕。
グエン君が作った料理を僕が運ぶ。

初日にして二人は阿吽の呼吸でした。

のちに僕たちはキリトとアスナって言われていたそうです。嘘です。

………

そしてここから悲劇が起きます。

初のバイトだったが素晴らしい働きを見せた僕は、慢心していました。

次のお客さんの注文内容を確認したときのことです。

客「特盛牛丼」

僕「easy…」

客「あと…ネギだけで」

僕「ネギだけ!?!?!??!?!」


とんでもない奴もいたものです。

特盛牛丼とはいわば煩悩丼。
大量の肉と大量のご飯を食べるための料理なんです。

しかし彼は今

「ネギだけ」

と言ったんです。

もしかしたら初音ミクちゃんだったのかもしれませんが、顔はおっさんです。人違いです。

しかし僕はこの動揺を悟らせないよう

「了解であります…」

とケロロ軍曹のような言い方をしてみました。

そしてグエン君に伝えます。

僕「特盛牛丼…」

グエン「ワカリマシタ」

僕「ネギだけです…」

グエン「ネギダケ!?!?!?!?!?」


グエン君は故郷に帰ってもこのことを忘れないでしょう。

そしてグエン君はいつもの手さばきで牛丼特盛を作ります。

肉を払い、ネギをふんだんに盛ります。

そして完成しました。

特盛牛丼ネギだけです。


末期ヴィーガンの牛丼みたいで面白かったです。

しかし笑っている暇はありません。

僕はそのネギだけ牛丼とおまけのお味噌汁をその人のもとに運びます。

僕「お待たせしました。特盛牛丼のネギだけです」

客「ハァ?!?!??!???!!!?」

僕「ヘェ!?!???!?!??!??」

youtubeのコメント欄の面白くないノリみたいになってしまいました。

よくわかりませんが、おそらくお客さんが怒っています。

客「いや…、なんすかこれ?」

僕「え…いや、お客様が言った特盛牛丼ネギだけです…?」

客「俺が言ったのは【ネギだく】や!!」

僕「………!」(理解する音)

客「はよ作り直さんかい!」

僕「すみませんでした」(冷たい汗タラー)

こんなに人に怒鳴られたことがなかったので、とんでもない量の汗が出てきました。
ネギだくは用意できなかったけど汗だくは用意できました。

結局グエン君にも注意され、客には最後の最後まで説教垂らされました。

その日から2,3回目くらいの時に、僕は松屋を引退しました。


人間、いろんな失敗があるとは思います。

でも僕みたいなド低能みたいな失敗はしないようにしましょう。



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