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第44話 藤沢弥勒寺エリアにプリキュアおじさんあらわる

地元のスーパー、オリンピックやローゼンに行くとけっこうな確率で出くわすおじさんがいる。おじさんなのかおじいさんなのかわからないが、プリキュアの擬人化(プリキュアは人だけど)のようなおじさんだ。ハーフパンツに灼けた脚、きらびやかなアクセサリー、そして村西とおるのような髪型。少女でも戦士でもない普通のおじさんが私にはなぜかプリキュアに見えた。おじさんは「プリティー(PRETTY=かわいい)+キュア(CURE=癒す・治す)」なのだ。プリティーなおじさんの存在を確認して、街の平和を感じる。そして癒やされる。すなわちプリキュアだ。

冬でも短パンという姿に断固たる決意を感じる。そのトゥーマッチな男気が逆にプリティーさを際立たせる。セルフブランディングを充分に理解しているおじさんだなと思った。

もちろん周りは私も含めて遠巻きに眺めるだけなのだが、多様性を大事にする時代なのだからそんな人が街にひとりでもいるとよいのではと思う。彼を毎日相手しているスーパーのレジの人は一体どう思っているのだろうか。私と同じく「プリキュアだ」と胸をときめかせていてほしい。

プリキュアおじさん、それはまるで「生まれたばかりの男のばあさん」というくらい複雑な意味を持っている。赤羽や新宿などでなくとも、その類の人がここ藤沢にもいることを嬉しく思った。

おまる

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