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はじまりと終わり

はじまりと終わりの中に、また、はじまりと終わりがある。はじまりと終わりは幾層にも重なり、繰り返され、絡み合い、変化して、はじまり、そして、終わってゆく。

私が好きなピアニスト。

その方は、生後間もなくピアノを弾きはじめ、ピアノを弾くことを職業とされている。演奏機会を得て、競争を勝ち抜く、そんな下積みを経て、広く名前が知れ渡り、ますます人気が高まってゆく。

その成功が自分のことのように嬉しい。

「推し」っていうのかな。

その演奏に魅了され、最近、ピアノをはじめた。あっ、また、この話になってしまった。まぁ、いいや、続けよう。

簡単なモーツァルトの曲を弾いてみる。「K.1(ケッヘル1番)」モーツァルトが5歳のときに作曲し、父親が採譜したとされるメヌエットだ。この曲はト長調ではじまりト長調でおわる。

途中に転調がある。

私にとっては、楽譜を見て、弾いてみなければ気が付かないような転調である。曲は短く、転調も一瞬の出来事。

転調か・・・


そういえば、私は転職が多いな・・・

60過ぎのしがない男。

若い頃の職業はSEプログラマー、会社が請負う仕事を客先に出向いてこなした。客先を7社ほど転々とした頃、請負元の会社を辞め、その後も、しばらくは派遣会社へ登録し、SEプログラマー職として働き続け。

徐々に派遣の期間が縮まり。

気がつくとブランクばかりが長くなり。

ブランクが長くなったのでプロジェクトマネージャ(PM)やファイナンシャルプランナー(AFP)の資格を取り。

結局、資格は仕事にはつながらかったけれど、自分の人生を見直す上では役に立った。学んだことは、変化というのはリスクであり、コントロールできる範囲内でリソースを活用してチャレンジすればよいということ。

あたりまえのこと。

だから、例え転職して収入が減って信用を落として、またやり直しとなったとしてもよいのだ。それが実力なのだ。はなから正社員には向いていないのだから、転職のプロを目指すのだ。それが、自分自身へのソリューション。

そのうちにSEプログラマー職をあきらめ、ドライバー、仕分け、介護、荷揚げ荷下ろしなどのアルバイトで生計を立てるようになり。

そして、今、私は現在のアルバイトを辞めようとしている。

この職場には3年間お世話になり。

3年間というのは、自分史上2番目の長さだから、自分の中ではパーフェクト、100点満点、よくやったと、自分を褒めて。

さあ、次のはじまりだ。

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