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■ダンサー人生[第十八話]

あなたは、自分の中の「本当の姿」を知っていますか?そして、その本当の自分に変身する鍵を手に入れましたか?誰も知らない、本当の自分に会いたいですか?yesであれば、この話(ストーリー)をヒントに、本当の自分に会う鍵を見つけてください。■■■

 ■私は笑顔の素敵な踊り子になりたい。■

 私は、憧れの北海道のチーム演舞を見ながらそう思った。溢れんばかりの笑顔、めちゃ楽しそう。明るく、幸せそうな踊り子の仲間たち。その場にいるみんなを元気に、ワクワクさせる笑顔。そんな笑顔の踊り子になりたい。と思った。そして、その日から自分自身の意識が大きく変わった。すると不思議なことに、自然と笑顔が出来てくるようになった。私は、演舞中、意識的に笑顔を作った。しかし、最初はそれで良いと思う。踊り子仲間と、笑顔の練習をしてみたり、その際は私が、手本の笑顔担当。それを見てもらって、各自もやってみる。最初はそんな練習の様子が可笑しくて、まともな練習にならなかった。笑顔になるタイミングなんて、変な練習だと思われるが、普段の笑顔に慣れていない人にとっては、笑顔になるタイミングさえ、感覚的にも分からないらしい。そして、さらに、よさこいでは、掛け声も重要な演出の一つである。「ハッ!」、「ソヤッ!」などの掛け声は、チーム全体の呼吸を整えたり、演舞の動きのタイミングを図ったり、気合を入れたり、演舞の雰囲気が切り替わるタイミングなどで、何度も使用する。この掛け声をきっかけに、演舞のスタート、クライマックスのパートに入る。

「笑顔」とは、見る人を幸せに、「掛け声」は、見る人に私達の演舞の世界観に入り込む勇気を与えているように思う。そして、笑顔と掛け声が合わさると、見る人を魅了する。私が、よさこいにビビッと恋したのは、その溢れんばかりの自然な笑顔と、勇ましくて、神聖な感じの踊り子達の掛け声であった。衝撃的な初恋だった。まさに胸を焦がすような想いだった。そして、私はそれを目指していき、笑顔をきっかけに大きく成長できた。

◆本当の自分に会うポイント◆      ① よさこいほど、「笑顔」を演出している演劇はあるのだろうか。「笑顔」は、世の中のあらゆるもの全てを、好転させる力があるように思う。

② 「掛け声」それは、「仲間との交信」である。仲間との意思疎通。仲間を勇気づける力。そして、相手を敬う優しさ。なのだと思う。

第十九話に続く

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