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■ダンサー人生[第六話]

あなたは、自分の中の「本当の姿」を知っていますか?そして、その本当の自分に変身する鍵を手に入れましたか?誰も知らない、本当の自分に会いたいですか?yesであれば、この話(ストーリー)をヒントに、本当の自分に会う鍵を見つけてください。■■■

 その日も、エアロビクスの女性インストラクタの掛け声が、熱気でいっぱいになったダンススタジオ内に響いていた。つくづく思うが、私の人生は、必ず人との出会いが大きく影響していた。このスポーツジムには、複数のエアロビクスのインストラクターが在席していた。スポーツインストラクターは、特定のスポーツジムの専属か、フリー契約をしている人に分けられる。ジム専属のインストラクターは、エアロビクススタジオのメニュー以外の時間は、ジム内のトレーニングマシンを利用する会員さんへの指導や、各種、会員さんのサポート業務をしており、終日ジム内にいることが多いようだ。一方、フリー契約のインストラクターは他のスポーツジムでのインストラクターも契約していることが多く、エアロビクスから、ヨガ、ファンク、などと幅広く活動していることが多い。私が通うスポーツジムで指導しているインストラクターのほとんどが、フリー契約だった。フリー契約なので、担当インストラクターは、スタジオメニューの時間帯しか、ジムにはいない。その前後の時間帯は他のスポーツジムでインストラクターをこなしてきているのだ。人気のインストラクターは、いろんなスポーツジムから引っ張り凧で、毎日、複数のスタジオを走り回っている。したがって、人気があるほど忙しい。私は、ジム専属とフリー契約、両方のインストラクターのメニューに参加していた。その日もいつもの時間に、お気に入りのエアロビクスメニューに参加した。平日、夜8時すぎのスタジオ最終メニューだった。そして参加者は、ほとんどが仕事帰りの人ばかりだった。その日最終のエアロビクスメニューも最後のストレッチに入ったところだった。参加者は皆、各々にストレッチに強弱を加え、その日の疲れを癒やす様に全身をほぐしていた。スタジオ内はぐっと照明を落とし、広いスタジオに数か所だけ、ダウンライトを灯した、落ち着いた空間になっていた。スタジオの外は、もう真っ暗になっており、小窓から市街地の夜景が見えた。そんなまったりした雰囲気の中、担当のインストラクターが私達に告知をした、「私は、インストラクター以外で、ダンスの振付けや創作ダンスの活動もしています。もし興味があったら、私の活動しているチームで一緒にやりませんか。」突然の告知に反応すら出来ず、スタジオを後にした。しかし、振り返ると数名がスタジオに残っており、インストラクターと話し込んでいる。きっと、先程の告知について詳しい話をしているのだろうと、想像した。内心少しだけ、告知内容に後髪をひかれていた。スタジオレッスンを終えるとロッカールームに向かい、浴場で軽く汗を流して髪の毛をドライヤーで乾かしていたところに、一人の男性会員さんが声をかけてきた。「さっきの、〇〇さんの告知、ダンスチームに参加されますか。〇〇さんは、県内では有名な振付師みたいですよ。私、参加を考え中なんですよ。一人では参加しにくいけど、、よかったら一緒に参加してみませんか。」突然のお誘いだった。その時、その瞬間に私は心の中で参加を決めた。
 そして、この男性会員さんと、このインストラクターが、その後の私の人生に大きく関わる重要な人だったのです。

◆本当の自分に会うポイント◆      ① 運命的な出会いはチャンスです。そのチャンスを掴むか掴まないかはあなた次第ですが、どちらも正解です。

② 「人」を好きになりましょう。あなたの周りにいる人は、あなたの人生を演劇の舞台に例えるならば、主役のあなたを盛り上げる重要な役者さん。あなたの周りの人たちとともに、あなたの夢を実現しましょう。

第七話に続く

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