Vol.4三流ディレクターが一流のVTRに感銘！Youtube「街録ch」を考察

人間力を押し出した圧倒的な質問力で人間を深堀り！
とにかく聞いてられる動画コンテンツ

ナレーションをはさまず、取材ディレクターの質問と取材者の言葉だけで
VTRを構築。実は、この構図だけは似た番組を自分もやっている

「家、ついて行ってイイですか？」
特番時代から含めると１０年関わっている
ただ、番組に関わっているディレクターの中では、
実力がない底辺ディレクターだが・・・

テレビ番組の場合、どうしても視聴者に目移りさせるために
インタビュー中も場所が変わったり・・・
取材者にまつわるアイテムが出てきたりするが・・・

家ついての場合、取材者の部屋だったり趣味のグッズだったり
書籍だったりする
そして、部屋や物、写真などを触媒に物語が
展開する流れになっているが・・

街録chは、街中で撮ったインタビューをベースに、
ほぼずっと同じ場所で聞き込み

その質問だけで起承転結を作る超ストロングスタイル！

ドキュメント番組の映像構築としては、かなり異色だ
もしかしたら、僕が不勉強なだけで海外にこの手のスタイルがあったり
良質なドキュメント番組を昔から制作するNHKにあったのかもしれないが・・

ちなみに尺は４０分、５０分、時に１時間を超える・・・

情報系の番組の街録や通販の街録の場合、１５秒から２０秒が基本で
１分ぐらいの尺でまとめて、試写にかけると・・・
「長い！　街録インタビューの使い方をわかってない」と小言を
言われてきたが、あの言葉はなんだったんだ！と思いたくなる尺の長さだ

それでも聞いてられるのは、三谷さんの核心に迫るような質問の出し方や
心の機微に触れるような言葉を引き出す質問の巧みさが秀逸

それ聞いて、大丈夫？というような話題も、どストレートに質問をかけても
嫌味を感じさせない人柄・・・！

インタビュアーとしては、もはや日本最高峰。

この手の動画で最も聞いてられないのは
この人、なんか仮面をかぶっているなと感じさせる取材対象者
極論を言うと企業の広報・宣伝担当の話し方は・・・
感情がうまく汲み取れないので相性が悪い・・

正直、初めて会う人に話を聞いて
その人の感情や本音を引き出すのは、結構難しい
（僕だけかもしれないが・・・学生時代から人見知りなので・・・）

なぜ？と言う質問を５回繰り返し、深堀りしたり
相手の主張に同調してみたり、本当は知っていることも知らないふりをして
聞いてみたり、あえて、怒らせるような質問・態度をしたりと
あの手この手の小手先のテクニックはいくらでもあるが・・・

三谷さんは、相手の懐にほぼノーモーションで飛び込み、
本音を聞き出す。。。

純粋な好奇心がそうさせるのか・・・分からないが
かなり早い段階から取材相手は警戒心をとく・・・
もはや、異能だ

「かなりキャラと世界観を作り込んでる芸人」の
ヨネダ２０００やランジャタイ国崎さんも三谷さんなら
人間性をうまく引き出してくれるんだろうなと思う

最近アップされた元週間文春記者に対する
インタビュー動画もずっと聞いてられる

ご時世柄、あまりイイ印象を持たれない職業の人だが・・・
不思議と悪い印象は抱かない。

記事を読むとその文面からは血が通ってない
印象を受ける記事もあるが・・・

インタビュー動画では、不思議と冷たい印象やネガティブな印象は抱かないむしろ元記者のにじみでる人間性や、どんな人生を歩んできて、なんで週刊誌の記者になったの？という点に興味が抱かれる流れになっていて・・・

聞いてられる。

起承転結でいえば、
起「冒頭は、今話題の・・・松本人志さんの話から入り」
承「記者の幼少期や歩み、そして、記者への道を歩みきっかけや道のり」
転「知人のスキャンダルで転換をつくり・・・」
結「文春記者の仕事術でまとめ上げている」

週刊誌の記者の仕事のやり方に人それぞれ是非はあると思うが・・・
記者という職業を選んだ男性の人生譚にふれ、
記者の世界の裏側を垣間見れ・・・見終わった後の読後感はかなり強い

ちなみに僕が一番好きな回はプロインタビュアーの吉田豪さんが
三谷さんにインタビューする回・・・

マニアックだが、どんな質問の仕方なの？とかそんな視点で聞いてしまう
また違う機会に記事を書こう・・・

ちなみに、三谷さんとは・・・プライベートでがっつり付き合いが
あるわけではないが・・・１年半ぐらいフジテレビの番組で
一緒のチームで、ディレクターとしてやっていたので知らない人ではない

新しい動画が上がっていると、三谷さん頑張っているな！という
気持ちになるし、チャンネルが成功しているのは純粋にうれしいので
これからもいろんな人にインタビューをしてほしい

三谷さんがイーロンマスクにインタビューしている日も
来るかもしれない。笑　楽しみだな。