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英単語の読み方:「つづり」と読み方の関係(フォニックス)・・・くわしい解説

こんにちは、井出進学塾(富士宮教材開発)です。

英単語のつづりを正確に覚えるのに、苦労していませんか?

ローマ字にくらべ、英単語には読み方の規則性がないように思えますが、実はあります。(『フォニックス』の名前で紹介されることが多いです)

もちろん、「ことば」ですので、例外があるものもありますが、その法則性を、すべてではなくても少しでも頭に入れておくだけで、英単語を覚えるのが、グッと楽になります。

今回の講座では、その法則性を紹介しておきます。

なお、くり返しますが、これらを知らなければ英語の勉強はできない、・・・というものではないですので、1日に1回分ずつみていくくらいで十分でしょう。

この講座で使っている教材はこちらです。
ダウンロードできるようにしておきます。

(ヘボン式)ローマ字から確認したい人は、こちらの解説記事もどうぞ

なお、各回に合わせた解説動画も紹介しておきますが、正直、私の発音はあまりよくないので参考程度にしてください。(機会がありましたら、解説動画の方もしっかりした人にお願いして、つくり直そうと思っています)

解説動画は、埋め込みの他にタイトルの下の「#〔動画番号〕+(再生時間)」部分にリンクを貼っておきます。

リンクは別タブで開かれますので、使いやすい方でどうぞ。

それでは、はじめましょう。


第1回 子音(しいん)① 基本の子音字(しいんじ)

#1 12分03秒

第1回は、ローマ字でも出てくる基本的な子音にしぼり、英単語がどのようにできているかを、みていきましょう。

まずは、ローマ字レベルのおさらいからです。
それぞれの「行」をつくる子音字は、次のようなものでした。

・か行・・・k[k]   が行・・・g[g]

・さ行・・・s[s]   ざ行・・・・z[z]

・た行・・・t[t]   だ行・・・・d[d]

・ぱ行・・・p[p]   ば行・・・b[b]

音声学的にいうと、か行・さ行・た行に濁点(だくてん)がついたものが、それぞれ、が行・ざ行・だ行のように、ぱ行に濁点がついたものが、ば行です。

その他にも・・・

・な行・・・n[n]   ・は行・・・h[h]
・ま行・・・m[m]   ・ら行・・・r[r]
・や行・・・y[j]   ・わ行・・・w[w] 

その他にも、l[l](わかりにくいかもしれません。l は「エル」の子文字です)が、ら行をつくる子音字として使われることもあります。

(なお、[ ]で示した記号のことを発音記号といいます。
本来、英単語の読み方は発音記号をみればわかります。
y[j]のようなものもありますが、基本的には発音記号はローマ字読みのような感じで読めます。
みなれない記号も出てきますが、少しずつ慣れていきましょう。)

日本語は、「子音+母音(ぼいん)」で音ができています。

たとえば、子音〔k〕+母音〔a〕を組み合わせて、「ka〔か〕」という音になります。

英単語も、このように「子音+母音」の組み合わせでつくられている語もあります。次のようなものです・・・

〔子音+母音(ぼいん)〕
・ピアノ: piano

pi→「ピ」、a→「ア」、no→「ノゥ」・・・という、3つの「子音+母音」(aは子音がなく母音だけ)の音の組み合わせで、できています。

他にも   ・コアラ: koala   や、
少し、意味がちがってきますが、   ・パンダ: panda
なども、そうですね。

しかし、これは、こういうのもある、というだけの話で、英語のの基本は「子音+母音+子音」です。

日本語の音は基本「子音+母音」で、できているのに対し、英語の音は基本「子音+母音+子音」で、できていると考えるとよいでしょう。

日本語と英語は別の言語なので、根本的なところがまったくちがっていても、なんら不思議はないです。

「子音+母音+子音」というのが、どういうことかみていきましょう。

たとえば・・・ 道具: kit という単語があります。
(「○○キット」など、外来語として日本でも使われることばです。)

この単語は、「子音〔k〕+母音〔i〕+子音〔t〕」で、これで1(ひと)かたまりで、kit という音になります。

ここで大切なのは、kit で1つの音だということです。

歌の歌詞に出てきた場合の音符ので、考えてみるのがいいでしょう。

日本語の歌で「キット」が歌詞に出てきたら、「キ」と「ト」の2つに音符がふられます。

英語の歌で「kit」が歌詞に出てきたら、これにふられる音符は1つです。

最後の t は ki につけ加えられるだけで、はっきりと音にはしないということです。

では、このような「子音+母音+子音」の例をみてみましょう。

この段階では、まだ読み方がわかりづらいものもあるかもしれませんが、読めるだけ読んでみましょう。

くわしくは、次回お話ししますが、母音の「u」は日本語の音では「ア」とよむと考えていいです。(母音の「o」も、「ア」に近いです。)

「子音+母音+子音」で1かたまりで1つの音、・・・という感覚をつかみましょう。

〔子音+母音+子音 発音練習〕
・神様(かみさま): god   ・太陽: sun   

・チャック: zip   ・頂上: top   

・犬: dog   ・網(あみ): net   

・ハム: ham   ・ペン: pen  

・バス: bus   ・人、男性: man

・〔返事(へんじ)で〕はい: yes   

・しきもの: rug   ・丸太(まるた): log

・かつら: wig

また、長めの単語も、この「子音+母音+子音」の組み合わせで、できています。たとえば・・・

・バスケットボール: basketball(bas-ket-ball)            

この単語は、「bas」と「ket」と「ball」の3つの音からできています。
英語の歌だと、この単語には3つの音符がふられるということです。

他の例もみておきましょう。

・市場、マーケット: market(mar-ket)
・教科(きょうか): subject(sub-ject)

marketは、「mar」と「ket」、subjectは、「sub」と「ject」のように、それぞれ2つの音からできています。

第2回 母音(ぼいん)① マジカルe

#2 6分21秒

マジカルe

母音(a, i, u, e, o)には、2種類の読み方があります。

ローマ字のときの読み方「ア、イ、ウ、エ、オ」をローマ字よみ

アルファベットとしての読み方の「エイ、アイ、ユー、イー、オウ」
を、アルファベットよみ、と呼ぶことにします。
(なお、「エイ、アイ、ユー、イー、オウ」もそれぞれ、これで1つの音です。)

使い分けの基本としては、・・・

ふつうは「ローマ字よみ」、
単語の最後に e がついているときは「アルファベットよみ」

・・・というものがあります。

この、単語の最後につく e は、「マジカル e」などの名前で呼ばれています。

たとえば、「蛇口(じゃぐち): tap」は、a を「ア」とよんで「タップ」ですが、tap の後ろに e がつくと、「テープ: tape」になり、a を「エイ」とよんで、「テイプ(注:テープではなく、テイプです)」という読み方になります。

なお、ローマ字よみの u と o は、実際には日本語の音でいうと、「ウ、オ」ではなく、「ア」で表される音になります。

他の母音もみてみましょう。

・ピン: pin → i を「イ」とよむので「ピン」
・松の木: pine
 → 
マジカル e がついているので、i を「アイ」とよんで「パイン」 

・切る: cut → c は〔k〕とよむこともあります。u は〔ʌ〕(日本語の「ア」に近い音)なので、「カット」
・かわいい: cute → c の〔k〕という子音に、u の〔juː〕(ユー)という母音がつくので、「キュート」という音になります。

・ペット: pet → e は「エ」とよみます
・ピート(人名): Pete  最初の e は「イー」とよみます

・~でない(否定の語): not → o を「オ(ア)」とよんで「ノット」
・覚(おぼ)え書(がき): note → o を「オウ」とよむので「ノウト」(これも「ノート」ではなく「ノウト」です。

それでは、発音練習してみましょう。
最後に e がついているかついていないかをよくみて、読み分けてみましょう。

〔発音練習〕
・ねずみ: rat   ・割合(わりあい): rate

・道具: kit   ・凧(たこ): kite

・おけ: tub   ・チューブ: tube            

・ぴょんぴょん跳(と)ぶ: hop   ・望む: hope

・マット: mat   ・仲間(なかま): mate            

・勝つ: win            ・ワイン: wine

第3回 子音② よみ方が2つある子音

子音の c と g には、2つずつ読み方があります。
今回は、それを確認していきましょう。

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子音:c

k と同じく〔k〕とよむときと、s と同じく〔s〕とよむときがあります。

〔k〕とよむのを「ハード c」、〔s〕とよむのを「ソフト c」とよぶのが一般的です。

ぼうし:cap は「カップ(キャップ)」、氷:ice は「アイス」ですよね。
(なお、ice はマジカル e がついているので、最初の i を「アイ」と呼んでいますね。)

どういう場合に〔k〕で、そういう場合に〔s〕なのかというと、一応めどとしては・・・

「 a, u, o の前はハードc〔k〕/ i, e の前はソフトc〔s〕」のときが多い・・・という話もありますが、例外も多く、2つの読み方があるということさえわかっていれば十分なので、そのつど確認していくようにすればいいでしょう。

〔発音練習〕
・ねこ: cat   ・町: city   ・切る: cut            

・セント(アメリカなどのお金の単位):cent   

・うまく処理する:cope


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子音:g

第1回でみたように〔g〕とよむときと、j ( j については第5回。「じゃ行」の音です)と同じく〔ʤ〕とよむときがあります。

game(試合)は〔g〕でよんで「ゲィム」(「ゲーム」ではありません。マジカル e にも注意)、giant(巨人)は〔ʤ〕でよんで「ジャイアント」です。

〔g〕とよむのを「ハード g」、〔ʤ〕とよむのを「ソフト g」とよぶのが一般的です。

これも・・・a, u, o の前はハードg〔g〕/ i, e の前はソフトg〔ʤ〕・・・になることが多いですが、例外も多いです。

でも、やはり参考にはなって、例えば「生姜(しょうが)」は ginger とつづります。

これをどう読むかと考えたとき、2つの g (ginger)は、それぞれ母音 i, e の前(ginger)にあるので、それぞれ〔ʤ〕でよんで、(〔ʤ〕はじゃ行(じゃ・じ・じゅ・じぇ・じょ)の音であることから)「ジン」「ジャー」という読み方になるだろうと、わかります。

(ジンジャーエールのジンジャーって、しょうがのことっだたのですね…)

例外の例としては、「贈(おく)り物」は gift とつづって、これは「ギフト」のことです。

c に比べても g の方が例外が多いですが、そのつど対応していけば大丈夫です。

〔発音練習〕
・門: gate   ・ショウガ: ginger   ・贈り物: gift      

・銃(じゅう): gun   ・ふたご座: Gemini    ・神様: god

第4回 母音② 語尾の母音(-r, -y, -w)

・(語尾の) er, ar, or〔ɚ〕

母音 e, a, o に r がついた、これら「-er」、「-ar」、「or」など・・・これらは、これで1(ひと)かたまりでい1つの母音と考えます。

語尾をのばす場合、これらのつづりがきます。

のばすといっても、日本語の「ー」(注:わかりにくいかもしれませんが「ター」の「ー」など、音をのばす記号のことです)とはちがって、それほどのばしません。
(日本語の「-」は、一拍(いっぱく)分になりますが、英語に「ー」のあるなしの音の区別はありません。)

基本的には、語尾をのばすときには「-er」のつづりが使われて、たまに「-ar」や「-or」が使われているものもあるので、注意しましょう、ということになります。

また、r のつづりは「下を少し丸める」のサインです。
r が出てきたら、そこで下を丸めるようにふだんからしていると、つづりも覚えやすくなります。

〔発音練習〕
・姉妹: sister   ・先生: teacher            

・砂糖: sugar   ・ギター: guitar            

・医者: doctor   ・鏡: mirror


マジカル e があるので、英単語は e で終わるものが多いです。
また、ここでみたように語尾が -r で終わるものも多いです。

e や r の他に、英単語の一番最後にきやすい文字として、他に y と w があります。

 y と w も、r と同じように他の基本母音とむすびつき、1かたまりで1つの母音として扱われます。

語尾

・-y 型

読み方は、前の母音の影響を受け・・・

ay〔ei〕「エイ」・・・日〔単位〕: day 「デイ」
ey〔iː〕「イー」・・・さる: monkey「モンキー」
oy〔ɔi〕「オイ」・・・おもちゃ: toy「トイ」     と、なります。

発音記号の〔ɔ〕は、「オ」とよむと思ってよいです。

・-w 型

aw〔ɔː〕「オー」・・・麦わら: straw
発音記号の〔ː〕は、少しのばす印と思っていいです。
「ストロー」のことです。

ew〔juː〕「ユー」・・・かんで食べる: chew
ch は〔tʃ〕の音を表す子音です。第7回で扱いますが、ちゃ行(ちゃ・ち・ちゅ・ちぇ・ちょ)の音をつくる子音です。

これに母音 ew〔juː〕をつけるので、「チュー」です。
「チューインガム」の「チュー」ですね。

〔発音練習〕
・道順: way   ・言う: say            

・かぎ: key   ・お金: money            

・男の子: boy 

・あご: jaw   ・新しい: new

第5回 子音③ その他の基本子音字

#5 3分22秒

・f〔f〕・・・ひれ: fin
・v〔v〕・・・小型トラック: van

子音 f に母音 a, i, u, e, o をつけると「ふぁ、ふぃ、ふ、ふぇ、ふぉ」になります。ヘボン式ローマ字で「ふ」は「fu」で表しました。

また、k に濁点(だくてん)をつけると g 、s に濁点で z 、t に濁点で d 、p に濁点で b、のように、f に濁点を付けたものが v です。

日本語でも、子音 v に母音 a, i, u, e, o を付けたものを「ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ」と表記することもあります。


・j〔ʤ〕・・・日本:Japan

ヘボン式ローマ字でも、「じゃ、じ、じゅ、じぇ、じょ」は、「 ja, ji, ju, je, jo 」で表します。

ヘボン式ローマ字について、くわしくは こちらをクリック


・qu〔kw〕・・・女王: queen

q は必ず u とセットで「qu」の形で使われます。
英単語のつづりで、q の後ろは必ず u がくると思って差し支えありません。

なお、ここでは扱いませんが、これと同じようなもので、b や g の後ろに u がつき、「bu」や「gu」の形で、1つの子音として扱われることがあります。

「bu」や「gu」は、読まない u がくっついている、と考えていいです。

例)いそがしい:busy「ビズィー」   言い当てる:guess「ゲス」

ギターの guitar のつづりも、よまない u がついて「gu」で1つの子音と考えるといいですね。


x〔ks〕・・・きつね: fox

・ck〔k〕・・・首: neck   ・ng〔ŋ〕・・・歌う: sing

ck や ng も、これで1かたまりで1つの子音と考えましょう。
特にたくさん出てくるので、 ck を意識できているといいでしょう。

英語の音の基本は「子音+母音+子音」でした。
改めて確認してみましょう

例)魚: fish
子音 f〔f〕+母音 i〔i〕+子音 sh〔ʃ〕(sh については第7回で扱います。しゃ行(しゃ、し、しゅ、しぇ、しょ)の音です)
・・・「フィッシュ」

例)岩: rock
子音 r〔r〕+母音 o〔a(ɔ)〕+子音 ck〔k〕・・・「ロック」

〔発音練習〕
・魚: fish   ・花びん: vase            

・5〔数字〕: five   ・15〔数字〕: fifteen            

・ジャム:jam   ・クイズ: quiz            

・岩: rock   ・切符: ticket            

・王様: king

第6回 母音③ 2文字の母音①

☆母音が2つならぶ場合、基本的に前の母音をアルファベットよみします。
(u は〔uː〕「ウー」というよみになることが多いです)

2文字の母音

ai〔ei〕「エイ」・・・レール: rail

ie(語尾)〔ai〕「アイ」・・・ネクタイ: tie

・ue〔uː〕「ウー」・・・接着剤: glue 
・ui〔uː〕「ウー」・・・スーツ: suit  

・ee〔iː〕「イー」・・・foot(足)の複数形: feet
・ea〔iː〕「イー」・・・砂浜: beach

・oe(語尾)〔ou〕「オウ」・・・雌じか: doe
・oa〔ou〕「オウ」・・・道路: road
・ow〔ou〕「オウ」・・・黄色: yellow
(w は準母音と考え、ここにいれておきます。)

〔発音練習〕
・雨: rain   ・主な: main            

・パイ〔食べ物〕: pie   ・死ぬ: die   

・青色: blue   ・ティッシュペーパー: tissue

・ジュース: juice   ・くだもの: fruit

・ひつじ: sheep   ・会う: meet

・紅茶: tea   ・桃: peach            

・足の指: toe   ・コート: coat   ・せっけん: soap      

・はち〔入れ物〕: bowl    ・雪: snow 

第7回 子音④ hとセットの子音字

・sh〔ʃ〕・・・船: ship   ・ch〔tʃ〕・・・ベンチ: bench

ヘボン式ローマ字でも、しゃ行(しゃ、し、しゅ、しぇ、しょ)は sh、ちゃ行(ちゃ、ち、ちゅ、ちぇ、ちょ)は ch を使って表します。

「し」は「shi」、「ち」は「chi」でした。
sh や ch で、1つの子音とおさえることが大切です。


・wh〔hw〕・・・何を: what   ・ph〔f〕・・・電話: telephone

これも、wh や ph で1つの子音です。
特に、ph と f は同じ音の子音と考えていいです。


・th〔θ〕・・・入浴(にゅうよく): bath
・th〔ð〕・・・これは: this

th はにごらないときとにごるときがあります。
〔θ〕はにごらず、〔ð〕はにごる発音記号です。

どちらも、下を歯でかんで出す音です。
「ス」「ズ」のように聞こえますが、日本語にはない音なので、練習しないと日本人には発音が難しい音です。

〔発音練習〕
・にわとり: chicken   ・おひるごはん: lunch

・皿、料理: dish   ・貝がら: shell

・白色: white   ・くじら: whale

・写真: photo   ・ぞう: elephant

〔ð〕 ・あれは: that   ・母親: mother

〔θ〕 ・考える: think   ・数学: math

第8回 母音④ -r型の母音

「母音+r」で1つの母音、は語尾以外でもたくさん出てきます。

ここで、まとめて確認しておきますが、けっして覚えないといけない、というものではなく、考え方さえわかっていれば対応できるものです。

なお、前述しましたが r の文字は、「下を少し丸める」のサインです。
r が出てきたところで、下を少し丸めるように習慣づけしておくといいでしょう。単語のつづりが、覚えやすくなります。

下のカタカナで示しているよみ方の「-」は、のばす記号ではなく、下を丸める記号だと思うといいでしょう。

・ar〔aɚ〕「アー」

・車: car   ・農場: farm            
・星: star   ・かしこい: smart

・or, war〔ɔɚ〕「オー」(注:war には〔w〕の音も追加されます)

・生まれる: born   ・馬: horse    ・嵐(あらし): storm
・あたたかい: warm   ・戦争: war

・er, ir, ur, wor〔ɚː〕「-」(注:wor には〔w〕の音も追加されます)

・サービス: service   ・人、人物: person
・鳥: bird   ・女の子: girl   ・誕生日: birthday
・教会: church   ・木曜日: Thursday
・仕事: work   ・世界: world

第9回 子音⑤ -l, -rの子音字

#9 3分39秒

子音字2つで、1(ひと)かたまりで1つの子音も多くあります。

たとえば「bl」はこれで1つの子音です。

「黒」は black で、日本語で「ブラック」ですが、bl で1つの子音なので、b をはっきり音にはしません。

ですから、日本語の「ブラック」の「ブ」につられて「bu」とつづることは、あり得ないということです。

bl〔bl〕という子音に、a という母音をつけ、その後に ck〔k〕という子音をつけ、「子音+母音+子音」の英語の音の基本の形になっています。

「 bl + a +ck 」でblack。これで1つの音です。
英語の歌で、black という歌詞が出てきたら、これにふられる音符は1つだけです。

それでは、確認してみましょう。
特に多い「-l 型」と「-r 型」をまとめました。

〔発音練習〕

-l 型

bl〔bl〕・・・黒: black              

cl〔kl〕・・・時計: clock             

fl〔fl〕・・・旗(はた): flag                 

gl〔gl〕・・・ガラス: glass            

pl〔pl〕・・・遊ぶ: play

-r 型

・br〔br〕・・・花嫁(はなよめ): bride

・cr〔kr〕・・・クリーム: cream

・dr〔dr〕・・・夢(ゆめ): dream

・fr〔fr〕・・・自由な: free

・gr〔gr〕・・・草: grass

・pr〔pr〕・・・おくりもの: present

・tr〔tr〕・・・列車(れっしゃ): train

・thr〔θr〕・・・投げる: throw

母音が2つならぶ場合は、前の母音をアルファベットよみで、ea や ee は「イー」、ai は「エイ」、ow は「オウ」とよめば、よかったですね。
対応できましたか?

第10回 母音⑤ 2文字の母音②

#10 5分14秒

第6回で、2文字の母音は基本的に前の母音をアルファベットよみ、という話をしましたが、その例外をまとめておきます。

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・oo 

ooは〔u〕「ウ」とよむときと、・・・脚(あし): foot「フット」
〔uː〕少しのばして「ウー」とよむときがあります。
・・・スプーン: spoon    

〔発音練習〕
〔u〕 ・本: book   ・料理する人: cook

〔uː〕 ・月(つき): moon   ・学校: school

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・oi〔ɔi〕「オイ」・・・油(あぶら): oil

ou、ow〔au〕「アウ」
・ふくろう:owl「アウル」   ・ねずみ: mouse「マウス」

ただし、ow〔ou〕「オウ」とよむこともあるので注意です。
・・・雪: snow「スノウ」

〔発音練習〕
・硬貨(こうか): coin

・家: house   ・地面: ground

・雌(め)牛(うし): cow   ・おじぎする: bow


最後に、に特に大切な2つを紹介しておきます。

☆ au〔ɔː〕・・・ソース: sauce    ・al〔ɔː〕

au や al のつづりは、〔ɔː〕「オー」とよみます。

たとえば、「オーストラリア」は「Australia」、
娘は「daughter」ですが、au を「オー」とよむので、dau で「ドー」、gh はよまない gh で(よまない文字については、13回で扱います)、ter で「ター」、合わせて「ドーター」とよみます。

al 「オー」についても、みていきます。
「子音+母音+子音」の、英語の音の基本を思い出しましょう。

たとえば、「話す」は「talk」です。

「子音 t〔t〕+母音 al「オー」+子音 k〔k〕」で、確かに「トーク」ですね。

また、「ボール(ball)」のよみ方も、これで完ぺきに解釈できます。

「子音 b〔b〕+母音 al「オー」+子音 l〔l〕」
・・・確かに、「ボール」ですね。

第11回 子音⑥ sで始まる2字以上の子音

2文字で1つの子音をいくつかてきましたが、s で始まるものが、つかみやすいです。

s は、「歯に息を通せ、」という記号です。

たとえば、「規模(きぼ)」という意味の「scale」は、まず s のところで「スッ」と歯に息を通し、cale 「ケイル」と、続けます。

「ス」とはっきり発音するわけではないので、もちろん、su のように母音の u を入れたりはしません。

それでは、練習してみましょう。

〔発音練習〕
sc〔sk〕・・・規模(きぼ): scale
sk〔sk〕・・・スケート靴(ぐつ): skate 

 ・sl〔sl〕・・・ねむる: sleep   ・sm〔sm〕・・・ほほえむ: smile 

sn〔sn〕・・・へび: snake   

sp〔sp〕・・・特別の: special   

squ〔skw〕・・・強く押す: squeeze

st〔st〕・・・歩(あゆ)み: step


3つの文字で1つの子音、というのもあります。

「春(spring)」は、日本語では「ス」「プ」「リ」「ン」「グ」と、5拍(はく)の音ですが、英語では・・・

「子音 spr +母音 i +子音 ng」(子音 ng については、第5回参照)で、「子音+母音+子音」の1かたまりで1つの音です。

英語の歌で、spring という歌詞が出てきたら、ふられている音符は1つだけです。

〔発音練習〕
spr〔spr〕・・・春: spring   

str〔str〕・・・奇妙(きみょう)な: strange

shr〔ʃr〕・・・神社(じんじゃ): shrine


「子音+w 型」の子音も、ついでにここでまとめておきます。
どちらにせよ、1かたまりで1つの子音と意識できればいいでしょう。

sw〔sw〕・・・泳ぐ: swim   ・tw〔tw〕・・・12: twelve

第12回 母音⑥ 語尾の3字以上の母音

#12 2分44秒

ここまでくると、法則性がどうのではなく、それぞれ確認していけばいいでしょう。

r は「舌を丸めるサイン」というのが、たよりになるはずです。

・air, are〔ɛɚ〕「エア」   ・ear, eer〔iɚ〕「イア」

〔発音練習〕
・いす: chair   ・正方形: square            

・耳: ear   ・ビール: beer

・髪の毛: hair   ・世話: care

・聞こえる: hear   ・しか: deer


・ire〔aiɚ〕「アイア」

〔発音練習〕
・針金(はりがね): wire


・our〔auɚ〕「アゥア」   ・ore〔ɔɚ〕「オア」(=or も同じよみ方)

・すっぱい: sour   ・時間〔単位〕: hour   ・私たちの: our

・より多くの: more   ・店: store   ・得点: score

第13回 子音⑦ 読まない子音字(黙字(もくじ))

英単語にはよまない文字が含まれていることもあり、それを黙字(もくじ)といいます。

子音の並びにより黙字がでてくるパターンがあり、ここではそれを紹介しますが、実際にはそこまで意識することはなく、ここで、出てくる字(下で太字で示した文字)は、読まないこともある、と意識しておけば十分です。


kn →  ・ひざ: knee   ・ナイフ: knife

kn で始まるつづりでは、最初の k をよみません。
けっこう、たくさんあります。


wr →  ・書く: write   ・手首: wrist

これに関しては、参考になる話があるので紹介しておきます。

r の「らりるれろ」は、舌を上あごにつけない発音です。
日本語の、「らりるれろ」は、舌を上の歯の少し後ろあたりにつけて発音するので、r の発音とはちがいます。(自分で確認してみましょう)

日本人には、舌を上あごにつけないで「らりるれろ」というのは難しいのですが、実は簡単にできる方法があります。

今から説明するので、やってみましょうね。

口をすぼめてつきだして、軽く「う~」といいながら、rite「ライト」とかrist「リスト」と発音してみましょう。

どうですか?
舌を上あごにつけずに「らりるれろ」が、いえるはずです。

w の字は、「口をすぼめる」のサインです。
こういう背景があり、つづりで r の前に w が残っているものが多いらしいです。


・mb →  ・登(のぼ)る: climb   ・くし: comb

-mb の形の語尾の b は発音されません。

dge →  ・橋: bridge   ・裁判官(さいばんかん): judge

-dge のつづりも、けっこう出てきますが、最初の d はよまない d だと意識すると、覚えやすいです。

tch →  ・じっとみている: watch   ・台所: kitchen

これも、よまない t だと意識できると覚えやすくなります。

・igh →  ・高い: high   ・夜: night

よまない gh は、本当によく出てきます。(たまに、よむものもあります)

第14回 母音⑦ 母音のよみ方の規則性(きそくせい)

☆子音字が重なるのはその前の母音をローマ字よみでよむサイン

出てくる子音の組み合わせのパターンもありますが、これもそこまでは意識しなくても、ただ、子音が重なっていたらその前の母音はローマ字よみ「ア、イ、ウ(ア)、エ、オ(ア)」で読むことが多い、と意識できていれば十分です。

わりと、この規則性は単語の読み方として役に立ちます。

・bb, dd, ff

・うさぎ: rabbit   ・おとうちゃん: daddy   ・コーヒー: coffee

・ll, mm, nn

・ベル: bell   ・夏: summer   ・テニス: tennis

・pp, rr

・りんご: apple   ・さくらんぼ: cherry

・ss, tt

・授業: class   ・バター: butter


・-ld, -nd の前の母音はアルファベットよみ

・こども: child   ・親切(しんせつ)な: kind

・古い: old   ・精神(せいしん): mind


以上です。
コメントなどいただけると、とてもうれしいです。

井出進学塾(富士宮教材開発) 井出真歩


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