花びら大会見

 バシャバシャバシャバシャ
 重い足取りでの登場と共にフラッシュが焚かれ、花びら達は会見に臨んだ。

 「えーこの度は、私共の会見のためにお集まりいただき、誠にありがとうございます。本日お集まりいただきましたのは、私共が日々抱いております不満を発表させてもらうべく、このような形を取らせていただきました。」

 「早速本題に移らせていただきます。【花占い】についてです。私共、花びらは人間による『好き、嫌い、好き、嫌い、、、』を繰り返す花占いによって、多大なる被害を受けてまいりました。」

 「そもそもではありますが、【好き】か【嫌い】かの究極の2択を任せられるのは非常に荷が重いです。そして何より、それを我々を毎回引きちぎる。痛いです。そして、【嫌い】で終わろうものなら、もう一本、花ごと抜きますよね。あれも非常に困ります。」

 「何より、そうした花占い被害に遭う中で、毎回思うのですが、
花占いする人の自己評価高くないですか?」

 「なんか、【嫌い】を入れておけば、『私のことなんて嫌いかもしれないし、、、』みたいな謙虚さを滲み出せると思っていたら大間違いですよ。そもそも【知らない】とか【興味ない】とかが入ってない時点で、自尊心の塊だと思うんですよね。」

 「もっと言えば、【好きでも嫌いでもない】、【友達としてはいいけど、、、の奴】、【絶対アイツに狙われてるわ~ないわ~】とかを考えないんですかね。なので、もっと謙虚に、花びらを使わず、勝手に各々独自の方法を見つけてください。」

 「どうしても花びらでしたいなら、
その脳内のお花畑の花でやってみればどうでしょうか。絶対に【バカ】で終われますよ。」

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