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フォロワーさんに構ってもらった記録

#オメェの創作のここのが分かんねぇって所をフォロワーが質問してくれる

ツイッターで遊んでもらったやつの回答、語りすぎてツリーがしぬほど見づらいのでまとめなおしました
(リプくださったフォロワーさんにはご了承いただいています)
一部補足とかもあり

※おおむね二次創作の小説の話です

①小説の書き方

私がプロットを立てる能力が欠如した短編書きであることは既に察されておりまして、ノンプロットでの書き方(メイキング)についてお尋ねがありました。

基本的に冒頭から順番に書いてます。パッと思いついたフレーズ(台詞か動作が多い)から、心の赴くままに書き進めるうちに展開が生えてきます。

ネタ出しとかは特にしていなくて、頭の中にふわっとある書きたいもの(誰と誰が出てきて何をするか、誰から誰への視線・心情を深堀りするか)に合った冒頭を思いついたら、後はコツコツ積んでいく感じですね。こうきたらこのキャラはこう考えてこう動くだろう、という流れに合わせます。

表現がハマると話が進むので、ある程度は手癖で書いて、詰まったら適宜修正します。特に二次創作で詰まるときは、だいたいどこかで不自然な会話や動きや心情になってしまっているので、原典に当たりながら一文単位で直します。台詞一個直したらスッと先が書けたとかよくあります。

登場人物の心情の着地点が見つかったり、アクションだったら勝負がついたらおしまいです。そこを小説として収まりのいい形に出力するのが一番大変です。 この書き方で~5000字くらい書けます。場面を分けたり回想を入れる(展開上の)必要が生えたら、ここから10000字くらいまで増えます。

文章表現はこんなん↓考えながら書いてます。

★最終2500字前後の掌編の冒頭を書く場合

例[「ただいま」Bは玄関から室内に声をかけた。座って作業をしていたAは、弟であるBの呼ぶ声を聞き、作業の手を止めて、席を立って玄関に向かった。玄関をのぞくと、靴を履いたままのBが、困った顔をして三和土に立ち尽くしていた。]

・「書かなくてもわかる」は書かない
 →当然の帰結として読者が想像しうる情報は、因果の因だけ書けば十分だ。声かけの方向はセリフ(「ただいま」)でわかるからカット。「玄関に向かった」も話の流れから当然なので省略。「三和土」も「靴を履いたまま」から想像できるので書かない(というか「三和土」とか普段あまり使わなくて意味を考えるような言葉はなるべく使わない)。
・情報を出すタイミングを計る
 →『大事な情報は先出し』が大原則。A(兄)とB(弟)の関係は物語全体で重要な要素なので、最初の発話者を「弟」と指定することで兄(または姉)が登場することを予測させる。声に対して”誰が”反応したか(読者の予測に対する答え合わせでもある)を早く出したいので、さっさと主語(固有名詞)を書く。一文の中に「弟」「A」という人物を含めることにより、二人が兄弟であることを明示する。
・状況説明を動詞に詰め込む
 →「座って作業をしていた」という情報は「手を止めて席を立つ」という動作に含有される(「手を止める=それまで作業していた」「席を立つ=それまで座っていた」)ので書かなくていい。「靴を履いたままのB」という表現は、ひと手間加えて「靴も脱がないまま」とすることで、「靴を履いている状態が継続している=たった今外出から帰ってきた」という情報を強めに出す。「立ち尽くす」には”呆然と立っている”というニュアンスが入るので「困り顔」に集約し、かつその表現で文章を終えることで表情にフォーカスして次の展開につなげやすくする(困っている→その原因は?という流れ)。
・視点を固定する
 →三人称の場合、視点はなるべく固定していた方が臨場感が出る。特に冒頭は、特定人物の手持ちカメラに近い視点で書いてあると読者はストレスなく場面に入り込めるし、書き手としても情報の取捨選択がしやすい。声が聞こえる→作業を中断する→立ち上がる→玄関に行く→玄関をのぞく、は一連の日常動作として無意識に行えるから詳細に書かなくてもいいな、という判断がつけやすい。

最終[「ただいま」玄関から響いた弟の声に、Aは手を止めて席を立つ。玄関をのぞくと、Bは靴も脱がないまま困り顔をしていた。]

文体の手本にした小説ジャンル(初期)

現在(二次創作)はアクションと会話劇を中心に書いています。

手本にしたと言っていいのかわかりませんが、最初に「自分で小説を書く」ことを意識したきっかけは新井素子先生の作品ですね!
(質問リプのリンクの中で当てはめるならSFですが、括りとしては)一番数を読んだのはいわゆるヤングアダルトとかジュブナイル、少女小説と言われるジャンルなので、影響はそこからかなり受けていると思います。具体的には前述の新井先生の他、赤川次郎先生の学園物、はやみねかおる先生など。
おかげで一人称ばっかり書いていました。今もオリジナルは一人称の方が得意です。

ミステリも読みますが、トリックや伏線について考えたりとかはほとんどしないですね。ただ読んで「へえ~!」と思うだけです(笑)

②台詞選びとアクションの秘訣

秘訣というほどのことはないですが(照)

台詞

台詞は展開が生えるのに合わせて自動生成です!
……だけだと申し訳ないので、ちょっと考えてみます。

前述のとおり、小説を書くことの根本が新井素子先生なので、だいぶ影響を受けていると思います。

小説を書き始めた頃に読んで印象に残っている作品
・『二分割幽霊綺譚』
・『あたしの中の……』
・『・・・・・絶句』

あと、小説ではなく漫画ですが、川原泉先生の台詞の間合いというか温度感が好きです。

特に好きな作品(カッコ内は収録されている白泉社文庫タイトル)
・「花にうずもれて」(『フロイト1/2』)
・「アンドロイドはミスティー・ブルーの夢を見るか?」(『空の食欲魔人』)
・「銀のロマンティック わはは」(『甲子園の空に笑え!』)
・「架空の森」(『美貌の果実』)
・「森には真理が落ちている」(同上)

二次創作はキャラクターに依拠する部分も大きいんですが、台詞を書きやすい人となかなか出てこない人がいます。
アレヴァンで言うと書きやすいのはゾエルさん、ヴァッカ、店長。リベっさんは内容はすぐ浮かびますがギャル語変換に手間取ります(笑)
大変なのはお兄ちゃんとアレスちゃんです。

台詞と展開が同期してるので、書きながらやり取りも考えています。冒頭以外は「この台詞をどうしても書きたい」みたいなのはなくて、「この台詞に対してこの人ならどう答えるか、どう行動するか」をずっと積み上げていく感じです。

アクション

小説でアクションを書くことを意識したのは『キノの旅』ですね。
ストーリーの一部としてじゃなく、戦闘そのものをこんなにこってり書いていいんだ、っていう……

地の文で技とかの解説を入れがちなのはH×Hの影響です(笑)
(ハンター試験編とGI編が好きです)

ストーリー上勝敗を確定させなければいけないもの以外は、どっちに転ぶかわからないまま書いています。戦闘、特に近接戦ってそもそも相手の動きに対してどう対応するかの積み重ねだと思うので、その方が臨場感が出る気がします。

動きに矛盾が出ないように引きの視点は持っていますが、それを文中に出しすぎると勢いが失われるので、描写自体はキャラの視点に寄せてます。
あとやっぱり自分で実際に動いてみるの大事ですね! キャラはもちろん私よりはるかに動ける人たちですが、人体として許される関節の可動域や視野はそんなに変わらないはずなので。



ここぞとばかりにおすすめ本の紹介も入れてしまった(笑)
自分でも「こんな感じで書いてるんだな~」と新たな発見があり、とても面白かったです。
ありがとうございました(*'ω'*)ノシ

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