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仕事を「やらない」で済ませること

ここ数年、いくつかの会社でエンジニアやそれに準ずる役割で働いてきました。働いている中で、何かを「やらない」ことについて話すことがめっちゃ多かった記憶があります。めっちゃ多いということは、重要、かつ、実は一般的ではないというシグナルかも?ということで、エンジニアリングおよび仕事一般における「やらない」ことについてまとめてみます。

やらないで済ますことを探すの、大事

まず、やらないで済ますことを探すの、とても大事だと思っています。

僕たちは仕事をしています。もう少し具体的に言うと、成果のために様々な活動をしています。で、仕事をする上で一番いいのは、何もしないで成果が出ることだと思っています。 何もせず待ってるだけでお客さんが幸せになったら最高です。我々エンジニアの目線で言うと、何もコード書かずに成果が出たら最高。設計もしない、コードも書かない、オペレーションもしない、これで成果が出るのが理想!

なんだけど、大体の場合はコードを書いたり設計したりデプロイしたりしないといけないわけです。このような、やらないといけないことがあり、かつ時間は有限、という状況のもとで成果を最大化するには「これはやらないでオッケー!」ということを見つけて、やらないで済ますっていうのは、成果の最大化のためにめっちゃ大事です。

やってしまう罠

けど、やらないってすごい難しい。 どうしてもやっちゃう。世の中には「やってしまう罠」が存在していて、僕はやってしまうんですね…。

そんなやってしまう罠を2つ例示します。

罠1:課題

一番大きい罠は「課題」ってやつ。英語で言うところのイシュー。GitHubのIssuesが代表的な実装です。

課題があると、解決したくなっちゃうんですよ。「良くないところ」「改善点」なので、あ、これ解決した方がいいな、と反射的に思ってしまい、つい解いてしまう。

けど、解決してもたいした結果が得られないこともあります。課題、改善点って無限に思いつくけど、そのとき目指している成果につながっているとは限らない。こういうときは解決せず他のことをやるべきです。が、僕ら問題解決が好きなので、思考停止して解決にとりかかっちゃうんですね。

我々にとって最も手強い罠です。

罠2:流れ

もう一つは「流れ」ってやつ。

「流れ」ってあるじゃないですか。なんだかやることになったので、勢いのまま、慣性に乗ってやることになっているけど、実はやらなくていい、けどやる「流れ」になっている、というやつ。

やるって決めたことも、時間の流れとともに背景や前提条件、外部の状況が変わります。そんな変化があったのち、もともと「これやろう」となったときの意図が達成できなくなったりする。その変化を踏まえるとやらなくてよくなっている、というケース、結構あると思うんですよね。

こういうのもついやっちゃう、やらないでいいのにやっちゃう罠のひとつだなと思っています。

やってしまう罠との戦い方
こういう「やってしまう罠」とどうやって戦うかと言うと 、シンプルに なんのためにやってるんだっけ?成果あるんだっけ? を、都度立ち止まって考える、を続けるしかないと思っています。

成果はなんだろう

じゃあ成果って何なの?というと、これ簡単そうで難しい話なんですよね。

我々は基本的には会社がめざす何かを実現するために働いています1。例えばheyだと、Just for Funな世界を広げて、オーナーさんを助けるため。

目の前の仕事、例えば「コード書く」と、目指すもの「Just for Funな世界を広げて、オーナーさんを助ける」の間には長い途中式があります。一番上が Just for Funな世界をつくるところ。目の前はコミット積んでるところ。その間に、事業戦略とかプロダクトロードマップとか達成したいユーザーストーリーとかがある。

この、目指すもの「Just for Funな世界を広げて、オーナーさんを助ける」に貢献できることが成果です。

山の頂上に近づく方法

コミット一個積んだけど、これの上位の仕事をたどって長い途中式を上り詰めると実は成果につながらないじゃん…ということもあります。山の頂上に行くルートと繋がってない道に入っちゃったパターン。

本当はこの途中式が一番上から一番下までクリアにバシッと脳内に入っていて、目の前の仕事が成果につながるか瞬時に計算できるのが理想です。が、事業の規模が大きくなるとなかなか現実的ではないことも多いはず。山がデカいので地図もデカすぎます。

こういうときは、ひとまず目の前の仕事のいくつか上位の問題から考えてみると良いです。このイシューを倒すのって何のためだっけ、と考えると、イシューの上の目的(レベル1)が出てくる。で、目的(レベル1)ってなんでやるんだっけ?と考えると、目的(レベル2)が出てくる1。こうやって上位の目的に登って考えているうちに「アレ?これ実はやらないでよくね?」というのが見つかったりします。上から俯瞰することで気がつくやつですね。

まとめ

話が壮大、かつ例え話が盛り上がってきてしまったのでまとめます。

・時間は有限
・やらないで済むことはどんどんやらないで済ませよう
・これ何でやってるんだっけ?を問い続けよう
・上位の問題から考えよう

ということで終わりです。いますぐスマホを持たずに散歩して脳内で山の地図をチェックだ!


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