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外債担保ローン前提の債券ポートフォリオ構築ポイント【証券担保ローンの基礎シリーズ⑧】

こんにちは
ウェルスパートナー(https://wealth-partner-re.com/)で富裕層向けIFAをしている藤村大星(https://twitter.com/wp_fujimura)と申します。

外債担保ローンを活用する前提で債券ポートフォリオを組む際は普通に債券ポートリオを組む際とは少し違う基準で組みます。
今回は外債担保ローン活用前提の債券ポートフォリオ構築のポイントについて解説します。


(1)最も警戒すべきは円高リスク

通常の債券投資での一番のリスクはデフォルトですが、外債担保ローンを活用する際の一番のリスクは円高です。

なぜなら外債担保ローンで担保提供が可能な債券は高格付の普通社債なのでデフォルトする可能性よりも円高になる可能性の方が高いからです。
債券投資をしながら円高リスクをヘッシする方法はあるので解説します。

・長期債で円高リスクヘッジ

円高リスクをヘッジするための手段として長期債を組み込むことが挙げられます。金利と為替は密接な関係にあるからです。

ここ3年の為替の傾向としては、以下のチャートのようになっており動きは概ね連動しています。理由は日米金利差が要因だからです。
日米金利差の拡大(縮小)=円安(円高)になる傾向があります。

ここ数年は米国はインフレ退治のために政策金利を上げていましたが、日本は現状維持でした。米国の利下げ観測が強まると円高になるのは、日本はなにもしないため日米金利差の縮小が意識されるからです。

ドル円(青)と米国10年債利回り(オレンジ)

金利と債券単価はシーソーのような関係のため、米国が利下げをすると米国債の単価は上昇します。単価の上昇した場合、利回りは低下します。

そして債券単価の値動きは残存年数が長い債券であればあるほど激しく動くため、長期債をポートフォリオに組み込むことで円高のマイナスを債券単価の上昇で打ち消すことができる可能性が高いです。

ワーストシナリオは、日銀の大規模な利上げが起こり、日米金利差縮小による円高です。この場合、米国債利回りは変化せず円高になるので、大きなリスク要因になります。

(2)格下げリスクを考えて選ぶ

通常の債券投資では格下げされてもさほど大きなダメージにはなりませんが、外債担保ローンの活用時は格下げが大ダメージになる場合があります。

それは格下げによって担保提供不可能になるリスクがあるからです。
例えば、担保提供可能な債券の格付けはBBB以上だと定められていたとします。1ランク格下げされてBBB−になった場合は担保にできなくなってしまうので追加で担保を差し入れる等の対応をする必要があります。

高格付の債券は、デフォルトになる可能性よりも格下げされる可能性の方が高いです。よって証券担保ローンの活用が前提になる場合は余裕を持って担保提供可能な格付けの2ランクくらい上の格付けの債券を中心にポートフォリオを構築すべきかと思います。

(3)まとめ

今回は外債担保ローン活用前提での債券ポートフォリオ構築についてでした。普通の債券投資の時とは少し違う基準でポートフォリオを構築する必要があります。

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