肺気胸の黒い影
ふじもん390です。
一発目の記事から、ひどく物騒なタイトルですみません。
僕のこの死にかけた経験を皆様に知ってもらい、
あなたの身に降りかかった時、
「あ…まさか、これ肺気胸…?」
「ヤバイかもしんない」
と、いち早く察知し、医療機関に診てもらう。
そうしてあなたの身を守っていただくためにシェアする記事です。
先に言います。何が伝えたいかというと、、
胸、特に肺の周辺の痛み
吸った息がすぐ咳で出てしまうような変な呼吸
肺や心臓の圧迫感
これらが発現したら肺気胸を疑い、
すぐ診てもらってください!
ということです。
①肺気胸とは
一般的に肺気胸とは、肺に穴が空いて空気が漏れ、
タイヤのパンクのようにしぼむ(臓器は伸縮性があるため)ことから
胸痛、咳や息切れが生じます。
肺の表面にのう胞という薄い膜が何らかの原因で破れるのものです。
本当に原因は不明なんです。
ですから突然、穴が空くのですよ。
②なりやすい傾向と症状&再発
若年層は男性・やせ型・長身の傾向が多いらしいです。
高齢層は喫煙や栄養状態が良くなく、肺が硬くなってしまうことも
要因の一つに挙げられるようです。
高齢者は体が衰えていることもあり、再発率も高いと言われています。4
そして状態と再発についてですが、、
明らかな原因がなく起こるものを
「自然気胸」と呼びます。
1.軽度
小さな穴で肺のしぼみが軽微
入院もしくは通院、安静にして様子見⇒穴が塞がるのを待つ
再発率は高め
2.中度~高度
CT検査ではっきり分かる穴
肺のしぼみが50%~
漏れた空気を抜くためドレン手術が必要
穴を塞ぐための手術を推奨~必須
再発率は低めだが、別の穴が空くこともある
僕は若年層の傾向に当てはまりませんでした。
非喫煙者、ガタイはよく、当時はメタボ。
むしろ真逆ですよね。
③キッカケや状態は??
「ストレスで胃に穴が空く」ってよく聞きませんか?
僕は肺にだって空くんじゃないか?と思っています。
当時の職場は僕の性格&スキル上、完全に向いてなかったと
自覚しているくらいで、ストレスがめちゃくちゃありました。
顔の表情がストレスで変わるくらい。
ある日、仕事で重量物を動かしたときに、
左の鎖骨付近がビキっといったのです。
「あ、筋やった…」
そう思いました。
ちょっと安静にしながら仕事を続け、帰る頃に異変に気付きます。
呼吸が変なんです。変な咳がやたら出るんですね。
吸った空気がそのまま漏れているような。
帰宅しても収まらなかったですし、
心臓も何やら痛いので、、狭心症かなぁ?と。
両親も心配してくれたんですが、
「まぁ朝まで様子見るよ」
と浅はかに考え、寝ました。
…眠れはしたんですが…
早朝、呼吸の苦しさと心臓の痛みで覚醒します。
これはヤバイ、と呼吸器科にかかり診断してもらうと、
「あなたの左胸から呼吸音が聞こえないんだよ」
と、医師の言葉。すぐ行なった
レントゲン撮影の画像を見て、
「左の肺が一見、わからないぐらい、こぶし大までしぼんでいた」
そして漏れた空気が心臓を圧迫し、
心臓の位置が右にずれていたのです。
驚愕です。
④即入院!
※ここからは日記色が強くなります。
大きい病院を紹介してもらい向かいます。
でもバカでした。
救急車を呼ばなくてもいいと答えてしまったのです。
そのあと地獄でした。
「救急患者ではない」ので緊急ドレン手術まで
青息吐息のまま散々待たされてしまったのです。
大バカでした。
失意の即入院です。
左脇にはホースが刺さり、
その先に空気を抜くマッスィーン。
看護師さんが若くてカワイイ子が多かったのが救いでした。
何でも経験を積ませるために若年層の看護師さんを
この病院に配属させていた模様です。
看護師さんの間では30代でちょっとアホな患者さん来た、
と有名になったそうです。
それだけ呼吸器科というのは
高齢者の患者さんが多いのだそうですよ。
そして最初にかかった呼吸器科の先生が来てくれたんです。
その先生は病院に紹介した患者をまた診て回っているそうです。
凄いですね。初めて聞きました。
先生いわく、
本当に苦しいなら救急車を呼びなさい
過信せずにすぐ診てもらいなさい。あと少し遅かったら死んでたぞ
という説教でした…
反省しながら入院生活が始まります。
⑤新たな展開
「自然気胸で普通なら一週間もあれば穴は塞がる」
と病院の医師に言われ、信じていた週末。(入院は火曜日だった)
有り難くも友人たちが見舞いに来てくれ、
シェフをしている友人は生モノである
手作りティラミスを2カップ(大盛り)をくれた。
さすがに食えんぞ。。冷蔵庫ないし😆
友人たちの前で病状を説明する傍らで、
例のマッスィーンは休むこともなく
僕の逃げ道のない空気を元気に吸っていたのです。
ということは、、
「全く塞がる気配がない」
というわけでCTを撮った結果、、、
3つの黒い影が。
2~3センチ大の穴が3つも空いていたのです。
「塞がるわけがねぇ」
完全な手術コースでした。
⑥まさかの転院とまさかの・・・
手術が決定してからすぐ告げられたのは、
「『外科手術』になるため、この病院では手術ができない」
ということです。つまり転院です。
左わき腹にホースの口を付けたまま
慌ただしく準備をし、次の日には移動。
個人的に挨拶をしに来てくれた看護師さんと握手を交わし、
別の病院へ移動します。
次の病院の担当の看護師さんがたまたま10-FEETが好きで
その話で盛り上がったあと、
手術の説明です。本当は一番強い麻酔を打たなければならなかったのに、
以前僕は気管支喘息を患ったために使えない麻酔があるということで
「まぁ大丈夫でしょう」ということでその麻酔だけなしで敢行。
ところが、、、
目覚めたら呼吸をする度に肺に激痛が走ります。
手術は成功し穴は塞いでもらえて、
縮んだ肺が徐々に元の位置に戻ってきます。
ただ息を吸うたびに膨れあがる肺が、
念のため外さないでおいた吸引用のホースに当たるのです。
呼吸のたびに、です。眠りたいのに激痛で眠れないんです。
なぜか??メインの麻酔をしていなかったからです。
完全に見切り発車です。
かなりきつい入院生活。
深呼吸するたびに激痛走るんですよ?
夜もろくに眠れるわけないじゃないですか。
その旨を伝えると手術担当医は
「ホース取っちゃおうか」
と、コンセントからプラグを抜くくらい簡単にホースを抜きます。
簡単すぎにびっくりしましたし
腑に落ちませんでしたが、かなり楽になりました。
その後は同病院の呼吸器の専門医に診てもらうことになります。
そこで告げられたのが、、
「肺がまだ8割くらいしか戻ってないのにもうホース抜いちゃったの??」
・・・。
また見切り発車だよな!
⑦退院
とまぁ色々ありましたが、無事に肺は9割以上戻り、
退院を迎えます。
再発は怖いですが、今のところはありません。
ちなみに、肺気胸になりやすい傾向に
ほぼ当てはまっていないと言いましたが、、
医者の先生に言わせると…
僕は完全なレアケースらしいです。
いらんわそんな希少価値。
ここでやっと本題に立ち返ります。
皆さんにお伝えしたかったのは
胸、特に肺の周辺の痛み
吸った息がすぐ咳で出てしまうような変な呼吸
肺や心臓の圧迫感
これらが発現したら肺気胸を疑い、
すぐ診てもらってください、ということと
本当に苦しいなら救急車を呼ぶ!
やせ我慢しない!重症の方だったら命に関わる!!
様子を見よう、と過信せずにすぐ診てもらう
ということでした。
この肺気胸に関わらず、いつ襲ってくるかわからない
原因不明のこれらの病気。
皆さんもくれぐれもお気を付けくださいね。
次の記事はふたつめですが、温めておいた長編記事です。
よろしければご覧ください。
追記
伝え忘れたことがありました。
この病気により携わった人にめちゃくちゃ感謝をしています。
家族はもちろん病院関係者の方や見舞いに来てくれた友人。
なんせ死にかけましたからね。
本当にありがとうございます。
もうひとつ、同じように死にかけて存命した方もいると思います。
なので
「自分は運がいい」
と言っていいと思います。
前後に色々あったかも知れませんが、
いいことですよね。
ここまでお読みいただき誠にありがとうございました!
追伸①
生命保険は入っておいた方がいいとやっと感じた今回の入院騒ぎでした。
僕はそれまで入っていなかったので…
追伸②
3歳我が子の言い間違え
キティちゃん⇒てきーちゃん
マイメロちゃん⇒まいろめちゃん
それではまた。
ふじもん390