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(地域情報誌フジマニ 2003年4月号 vol.02 掲載の編集長コラムから転載)

smell of sea

 湘南の梅雨は潮の匂いがする。雨はいろいろなことを思い出させてくれる。といってもやはりというか雨の日の思い出には良いものが少ない。どちらかといえば悲しかったり寂しかったり、心を沈ませる思い出ばかりだ。
 気持ちが落ち込む原因の一つに太陽の光を浴びてない、というのがあるらしい。なんでも感情を司る脳の視床下部の働きが光を浴びることによって活発になるからだとか。ただ気分的なものだけではなかったのか。

 では年中雨が降っている国の人はどうしているのだろう?年中晴れが続くジャマイカではレゲエが生まれた。雨が続いていたら間違ってもラテンミュージックはうまれなかっただろう。

 雨続きの国というのは調べてみるとあまりない。毎日スコールが降る国というのがあるが、どちらかといえば晴れの合間の景気のいいお湿り。梅雨のような陰鬱としたイメージからは外れている。

 思い当たったのはロンドンだ。霧の都ロンドン。雨の都ではないが年中湿気ていることは想像に難く無い。そんなロンドン発祥の文化とは? 思い当たったのはシャーロックホームズを代表とするミステリー小説。イメージに合ってはいる。

 対してパンクミュージックの発祥もロンドンだ。相反している。雨と共に生きるか雨に反発するか。その違いなのかも知れない。とか、俺は長雨の中で考えてみた。

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