マガジンのカバー画像

後藤達也さんの記事

473
2022年4月に日経新聞を退職されフリーランスになった後藤達也さんのnoteをまとめています。冷静客観的で誠実な切り口が参考になるとtwitter,YouTube,Noteでも人…
運営しているクリエイター

2024年4月の記事一覧

【円安160円】祝日は介入しづらい?

【円安160円】祝日は介入しづらい?

日本は祝日ですが、4/29は月曜。海外でドル円も動いています。

さきほどAM10:35ごろ、ドル円は一気に円安に振れ、160円台をつけました。

先週金曜、日銀の植田総裁が円安について「基調的な物価上昇への影響は無視できる」との認識を示したことが「円安容認」と受け止められ、円売りが加速しました。

金曜のNY時間に158円台をつけたのも驚きでしたが、きょうは一気に160円台前半に。金曜午前と比べ

もっとみる
円安158円台 日本にメリットも ポイント整理

円安158円台 日本にメリットも ポイント整理

金曜深夜に1ドル=158円台まで円安が進みましたね。

👇は昨日、掲示板にも流したチャート。「10000円=何ドル?」で計算し直したものです。

ちょうど大型連休で海外旅行に行く人も増えているタイミングです。

10000円で買えるドルはこんなに減ってしまいました。しかも、過去数年で現地でもインフレがかなり進んでいます。かつて$64だったものが$80や$90になっていてもおかしくありません。海外

もっとみる
【速報・解説】植田 日銀総裁会見

【速報・解説】植田 日銀総裁会見

日銀の植田総裁の記者会見がありました。

昼発表の内容は短期金利も長期国債購入も「現状維持」。長期国債は購入縮小の観測があったため、円安が進みました。

記者会見中も円安は一段と進み、一時156円80銭をつけました。会見の主な発言とポイントを取り急ぎまとめます。

【速報・解説】日銀会合

【速報・解説】日銀会合

日銀は金融政策の現状維持を決めました。

短期金利の誘導は大方の予想通り、「0.0-0.1%」で維持。

長期金利の購入は昨晩「縮小を検討」(時事通信)の報道がありましたが、公表文では「3月決定の方針に沿って実施する」としました。公表文ではゼロ回答の「縮小なし」です。

マーケットは円安で反応し、一時1ドル=156円台をつけました。株価はやや上昇して反応しています。

展望レポートを含め、発表のポ

もっとみる
【日銀会合プレビュー】国債購入 減額観測

【日銀会合プレビュー】国債購入 減額観測

きょう正午ごろ、日銀が金融政策決定会合の結果を発表します。

昨晩、時事通信が「国債買い入れ縮小の方法を検討することが明らかになった」と伝えました。

ただ、「え、それってどういう意味?実現したら、株価は為替にどういう影響があるの?」という方が多いのではないでしょうか? たしかに「短期金利の利上げ」と別の軸ででてくるとややこしいですよね。

きょうは国債購入の意味合いと市場への影響をわかりやすく整

もっとみる
トランプ氏「円安は大惨事」(サクッと解説)

トランプ氏「円安は大惨事」(サクッと解説)

「ドルが円に対して34年ぶりの高値をつけた。アメリカにとって大惨事だ」

トランプ前大統領が23日にSNSに投稿したコメントです。

幅広い通貨に対しての「ドル高」でなく、あえて「円安」にも触れており、東京市場で話題となりました。

11月の大統領選では、バイデン大統領とトランプ氏の一騎打ちの公算で、トランプ氏が勝利した場合に日米の通貨交渉に影響を及ぼす可能性があります。

きょうはトランプ氏が大

もっとみる
【そもそも解説】円安「実質実効レート」

【そもそも解説】円安「実質実効レート」

日曜夜ですが、ちょっとお勉強っぽいタイトルです。

でも、いまの為替や日本経済をとらえるうえで、結構おもしろい話だと思います。

為替に「実質実効レート」という言葉があります。

小難しそうな言葉ですよね。「いちおう理解したつもり」という人も、他の人に「それが何で、なんで重要なのか」説明するのは難しいと思います。

👇が過去50年のチャート。安いですね…。

きょうはその「実質実効レート」を、肌

もっとみる
【3分解説】「イスラエルがイラン攻撃」報道

【3分解説】「イスラエルがイラン攻撃」報道

日本時間19日午前、「イスラエルがイランを攻撃」との報道(米ABCなど)が伝わりました。中東メディアも、イラン中部で複数の爆発があったと報じています。

日経平均は一時1300円以上下落し、原油価格は急上昇するなど、金融市場にも大きな動揺が走っています。

現時点で伝わっている情報や、そもそもの経緯を取り急ぎコンパクトにまとめます。

金利と株価入門#3「投資家目線」

金利と株価入門#3「投資家目線」

昨晩発表の米小売売上高が市場予想を上回りました。

これを機に、米長期金利が上昇し、ドル円は154円台をつけました。一方、株はNASDAQを中心に売られました。

「金利と株価の関係」は複雑ですが、きょうは「投資家目線」でお話しします。実は半年ほど前に「株の益回り vs 国債利回り」解説が好評だったので、それをベースにいまの状況を重ねてお伝えしようと思います。

【お知らせ】「掲示板」が育ってます

いつもご支援ありがとうございます。

このnoteでは「記事」を月に10-15本ほど配信していますが、最近は「記事」と同じくらい「掲示板」というのも活用しています。

違いをざっくりいうとこんな感じです

・「記事」:メルマガのような基本は一方向の解説

・「掲示板」:コメントに後藤も返信ができ、双方向でトーク。「記事」より軽い話題や注目ニュースを題材にワイワイ、情報交換・意見交換

最近の事例は

もっとみる
【円安加速153円台】米CPIポイント整理

【円安加速153円台】米CPIポイント整理

昨晩の米CPI(消費者物価指数)は市場予想を上回りました。

「米利下げ開始が遅れる」との見方から、ドル円は34年ぶりに152円台をつけ、さらに153円台に跳ね上がりました。

きょうの東京時間では円買い介入への警戒も強まりそうです。

今朝は取り急ぎ、CPIや為替などいろんなグラフを使いながら、ポイントを簡潔に整理します。日中に動きがあれば、また追加で記事を流す予定です。

◆ まずCPI

GPIF250兆円 株高→国民に恩恵

GPIF250兆円 株高→国民に恩恵

3月に「中居正広の土曜日な会」「林修の今知りたいでしょ!」といった番組にゲストで呼ばれたのですが、「GPIF」がトピックにあがりました。

幅広い人がごらんになる情報番組で「GPIF」がとりあげられるのは話している私としても意外でした。

裏を返せば、それだけ株価上昇がすごいということでしょう。

もっといえば、「投資をしていない人には関係ないんでしょ?」という国民の声も映しているんだと思います。

もっとみる
【サクッと解説】Tesla株 大幅安  EV成長ブレーキ

【サクッと解説】Tesla株 大幅安 EV成長ブレーキ

EV(電気自動車)の成長に懸念が広がっています。

そのまえに「EVって、なんでよく耳にするようになったのか」。

サクッとまとめるとこんな感じです。

しかし、ここへきて販売成長にブレーキがかかっています。

きのう発表のTeslaの1-3月の販売台数は下記の通り。

前年同期比より減るのは久々。市場予想も下回り、株価は大きく値下がりしました。

というわけで、自動車業界になじみのない方にもわか

もっとみる