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後藤達也さんの記事

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2022年4月に日経新聞を退職されフリーランスになった後藤達也さんのnoteをまとめています。冷静客観的で誠実な切り口が参考になるとtwitter,YouTube,Noteでも人…
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2023年3月の記事一覧

【スピード解説】FOMC ポイントは?

【スピード解説】FOMC ポイントは?

FRBは3/22のFOMCで0.25%の利上げを決め、金利を「4.75-5.00%」にしました。市場で有力視されていた利上げ幅です。量的引き締め(QT)は従来の方針を保ちました。

取り急ぎのスピード解説をAM5:00ごろ、まとめ終えました。もっと深掘りすべきポイントがあれば、別途、note記事で配信します。

AT1債が波紋  銀行株・債券下落

AT1債が波紋 銀行株・債券下落

日本時間、きょう未明にUBSによるクレディスイス買収が発表されました。クレディスイスが無秩序に破綻するリスクが下がり、金融システムへの不安は和らぎました。

ただ、AT1債というクレディスイスが発行した債券を巡る扱いが波紋を呼び、アジア市場や欧州市場で銀行株や銀行債価格が下落しています。

この騒動がどこまで広がるか不透明ですが、とりあえずAT1債とはなにか、なぜ波紋を呼んでいるのかを説明しておき

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出張授業します(無料)

出張授業します(無料)

4~7月に大学や高校を訪問して、授業をできればと考えています。講演料や旅費のご負担は不要です。昨年は福岡や宮崎に行きました。繁閑にもよりますが、今回も首都圏に限らず、いろんな地域を訪ねられればと思っています。

昨年も多数の応募をいただいたため、応募はnoteメンバー限り(ベーシック・コアメンバーどちらでも可)とさせていただきます。後藤の日々の情報発信や考え方を理解していただいている方からのご依頼

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UBSがクレディスイスを買収

UBSがクレディスイスを買収

日本時間3/20(月)早朝、UBSがクレディスイスを買収したと発表しました。グローバルに展開するスイスの二大金融機関の統合です。

経営不安が強まっていたクレディスイスは先週、預金流出や株価急落が強まっていました。米銀SVBの破綻など、世界的に金融システムへの警戒も広がるなか、スイスの中央銀行や金融当局主導で、急展開の大型再編が進みました。

決定内容や今後のポイントをコンパクトに整理します。

「金融システム」ってなに?(そもそも経済#15)

「金融システム」ってなに?(そもそも経済#15)

SVBの破綻やクレディスイスの経営不安で、「金融システム」という言葉がよく使われるようになりました。

なんとなくわかりそうで、つかみどころのない表現かもしれません。というわけで、金融システムってどういうものなのか、ザックリつかめるように、簡潔に解説します。

金融になじみのない方はこれを読めば、最近のニュースの本質が少しみえやすくなると思います。

クレディスイス経営不安  なにが起きた?

クレディスイス経営不安 なにが起きた?

スイスの大手銀行、クレディスイスが世界の金融市場の話題の中心になってきました。この記事を流す直前まで、米CNBCの映像を流していましたが、話題の大半がクレディスイスでした。

まずは株価チャート。3/15に24%安と急落しました。

というわけで、何が起きているかを簡潔に解説していきます。

3月 利上げ停止論も【SVB続報】

3月 利上げ停止論も【SVB続報】

米銀SVBの破綻と、預金保護が金融市場の話題の中心になっています。当局が迅速に預金全額保護に動いたことで、市場ではひとまず不安が和らいでいます。

ただ、3/22のFOMCの0.50%利上げ観測は一気に後退。「利上げ停止」予想や「今年半ばの利下げ転換」予想も出始めました。

きょうは記事が多くて恐縮ですが、サクッとポイントをまとめます。(3/13夕方に配信した記事を3/14朝に一部数値などをアップ

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【SVB続報】預金全額保護 株高に

【SVB続報】預金全額保護 株高に

米銀SVB綻問題で、早朝に「預金保護も」の記事を流したばかりでしたが、日本時間7:15に当局が「預金全額保護」を発表しました。これをうけ、S&P500先物は1%ほど上昇し、ひとまず不安は後退しています。

取り急ぎ、今回のスピード対応からくみ取るべきポイントをサクッとまとめます。

【SVB続報】預金保護の可能性も

【SVB続報】預金保護の可能性も

米シリコンバレー銀行(SVB)の破綻が連日、米経済メディアのトップニュースになっています。金融市場の関心も高く、新しい情報を整理して、コンパクトにお伝えします。

まず、「そもそも」の確認は下記記事で。

では、その続きです。

なぜ?「金利上昇=債券価格下落」

なぜ?「金利上昇=債券価格下落」

きょうは「金利と債券価格の関係」の解説です。日銀のイールドカーブコントロールを理解するうえで大切です。そして、先週急浮上した米銀SVB破綻のニュースを理解するうえでも必要な知識です。

「金利が上昇すると債券価格は下がる」と聞いたことがあるかもしれませんが、なぜそうなのか説明できる人はかなり少ないと思います。きょうは数式を一切使わず、なるべく直感で理解できるよう説明し、日銀・指値オペやSVB破綻に

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米銀SVB株急落  なにが起きた?

米銀SVB株急落 なにが起きた?

まず株価チャート

米銀SVB Financial Groupの株価急落が3/9のNY市場で話題となりました。株価は1日で60%も下落、時間外取引ではさらに20%以上下落しました。

長めのチャートだとこんな感じ。コロナ直後の安値も一気に下回った形です。

SVB株急落はJP Morgan Chaseなど大手銀行の株安に連鎖し、米株全体にも逆風となりました。いったいなにがあったのか、今後の影響をみ

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どうなる日銀会合  黒田総裁ラスト会

どうなる日銀会合 黒田総裁ラスト会

日銀は3/9-10、金融政策決定会合を開いています。10日正午ごろに結果公表の予定。今回は黒田総裁下で最後の会合です。市場では金融政策は現状維持の見方が優勢ですが、「政策修正の可能性は排除できない」との声もあります。

あすに備え、さくっとプレビューします。

逆イールドとは(そもそも経済 #13)

逆イールドとは(そもそも経済 #13)

金融市場で「逆イールド」という言葉がよく使われるようになっています。「景気後退の予兆」とされ、いまそのシグナルが歴史的な強さで灯っている状況です。

そもそも「逆イールド」はなぜ景気後退の予兆なのか。そして、いまはどういう状況か――。半年ほど前にもnoteで解説したのですが、最近会員になられた方も多いので、最近の情勢も十分に踏まえて、もう一度解説します。前に読んだ方にも満足いただけるよう、いまなら

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【スピード解説】パウエル議会証言

【スピード解説】パウエル議会証言

3/7、パウエルFRB議長が議会証言しました。利上げが再加速する可能性も示し、市場では3/22の0.50%利上げへの備えが一気に高まりました。ドル高が進み、米国株は下落。議会証言の主な発言とともに、今後のポイントをサクッとまとめます

まず、一番注目された発言がこれです。