![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118557289/rectangle_large_type_2_4203e7c361bf6caa74088c977f3f9852.jpeg?width=1200)
波にのまれる
キングと2回目のデートはドライブがてら車で1時間ほどのとろろ料理屋さんへ。
車内では前回と同じくキングの話がおもしろい。
失敗談も笑い飛ばす、自分で話して自分で笑う。
笑った顔がまた男前。
予定より早く着きそうだったので、抹茶ジェラートが評判のお店に寄り道した。
駐車場について車を降りると小雨。キングは私を傘の中へ引き寄せて自然と相合傘。
さすが若い時はナンパばっかりしてたと言うだけあって遊んできたんだろうなあと思いつつ…きゅん。
ランチ前だから抹茶ジェラートのパフェを半分こ。私はドキドキが止まらなくて、
「なんか緊張してます」と自白した。
「おれも笑」とキング。
嘘ばっかり。慣れてるだろうに。
じゃないとそんなにまっすぐ相手の目を見られるわけない。
堂々として愛嬌があって自然体なキングに私の気恥ずかしさは吸収されるようだった。
その後予定通りとろろ料理屋さんでランチ。
小鉢で出てきた珍しい地元野菜のことを店員さんに質問するキング。知らない人にもいたってフレンドリー。女性店員さんも嬉しそう。
ランチの時もドギマギな私だった。1回目の時とたいぶ違う。完全に意識してる。
ランチを終えて車へ、とろろ汁ランチの薬味のネギが歯に挟まってないか気になる私はおどけて、
「ネギついてないかなー、大丈夫かなー?笑」
とミラーで確認する。するとキングは、
「どれー?ちょっと見せて」
「こっち向いて、大丈夫、可愛いよ」
どんどん近づいてくる。あれよあれよと言うまにキスされてしまった。
「えーーー!」戸惑う私。
「だって今の誘ってたでしょ?」いたずらっぽく笑うキング。
緊張の糸が切れて思わず抱きついてしまった。
いろんなものをすっ飛ばして本能が先走った。
もっとキスしたい!
舌を絡める濃厚なキスをした。
キングという大きな波にのまれて行く。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?