貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol 209 後継者問題(大型店の問題点)番外編 我が子を会社に向かい入れた時点から、会社の雲行きが怪しくなり…
聞くところによると、20年以上続いている美容室は、全体の0.3%程度。1,000軒に3軒。30年以上続いている美容室は、なんと、0.02%。1万軒に2軒しか生き残れない確率ですね。
ですので、30年以上、美容室を経営されている…ということは、お客様から30年間愛され、スタッフからも愛された事実があってのことだろうと思います。ですので、長く経営されていることは、経営者としての1つの成功の形だと思います。
30年間経営をされますと、経営者もだんだん歳をとられてきますよね。どんなに凄腕の経営者でも、歳を重ね、年齢には勝てない時期がやってきますよね。
歳をとりますと、必ず出てくるのが、後継者問題ですよね。
経営者からすると、『苦労して築き上げてきた会社を簡単には自分の代で終わらせたくない…』と思われるのは当然ですよね。できれば、『我が子に継いでもらいたい…』と思うのは、親としてごくごく自然なお気持ではないでしょうか?
我が子を会社に向かい入れて、うまくバトンタッチできている会社も多くありますし、逆に、我が子を会社に向かい入れた時点から雲行きが怪しくなり、それが原因で衰退していく会社もありますよね。
後継者の問題で失敗されるよくあるケースで、代表的なのは、下記の3つではないでしょうか?
1.社長のご子息というだけで特別扱いされ、社員からの不満が続出。
親からすれば、特別扱いをしているつもりはないのかも知れませんが、社員からすれば、意外なことですら特別扱いを感じるみたいです。例えば、特別に甘やかすことは、当然特別扱いですが、逆に特別に厳しく接するのことも特別扱いに映ることがあります。すなわち、一般社員と同じ扱いをすることは、簡単なようで難しいものです。
2.ご子息の力量や器に物足りなさを感じているベテラン幹部の不満
次に、ご子息の経営者としての力量不足や器の大きさの問題ですが、幹部は長らく社長(先代)を見てこられましたので、ご子息を見て物足りなさをお感じになるのは当たり前のことですよね。幹部の納得が得られていない状況での経営への参画や役職者への抜擢は、最悪、社長と幹部との亀裂を生むことになりかねないですよね。
3.社長とご子息の意見の食い違いによる亀裂と社員の疲弊感
ご子息に経営者としての力量があればあるで、社長との意見の食い違いが生じることがあります。親からすれば、『無謀』に映り、子からすれば『古い』と映ることがあり、幹部会議では、二人の言い争いに同席者が疲弊してしまうことがあります。社長の任せる決断をするタイミングや身を引く時期等も間違えないようにしたいですよね。
この3つに陥らないように、注力しながら後継者を育成し、引継ぎする必要がありますよね。
まとめますと、後継者問題で成功するためには、
1.後継者が社員からの人望を集めることができるかどうか?特に、キャリアの長い幹部からの信頼を得ることができるかどうか?
2.経営者に必要な器と、力強いリーダーシップ力と、世の中の動きを見定める先見力を育てることができるかどうか?
3.後継者に完全に任せる決断をする引き際の目安と、決断した後の引継ぎの段取りがスムーズにいけそうかどうか?
この3つのことを念頭に取り組んでいかれたら、同族会社も発展し続けるのではないでしょうか?
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