貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol 156 経営計画書は何のために作るのか?! 幹部と末端社員の温度差(大型店のお悩みシリーズ)第2弾

 第1弾では、『会社が大きくなるにつれ、幹部と末端社員との温度差が生じることがある』というお話をさせて頂きました。幹部たちはモチベーションが高くても、末端社員は、やる気が無いわけではないけど、どこか冷めている感じがする‥という現象のことです。

 いくつか原因があると思いますが、私が感じる一番の原因は、会社のビジョンや方針が末端スタッフにまで落ちていないこと‥というお話を第1弾でさせて頂きました。

 会社のビジョンや方針は『経営計画書』と言われる計画書に書面化されていきますよね。美容業のような零細企業では、『経営計画書』を作成している会社は少ないと思いますが‥。せいぜい『年間計画』を立てるぐらいだと思いますね。そもそも『経営計画』って何のために立てるのか?を考えたことがございますでしょうか?

 ある美容室経営者が集まる勉強会で、経営者が自社の経営計画書を発表し合う‥という団体がございました。経営計画書を作ったことのない経営者にとっては、とても有意義な勉強会だと思いました。

 その勉強会に所属している知り合いのオーナーさんに、こう問いかけたことがあります。「この経営計画書を作成した後は、自社でどう活用しているのですか??」と‥。尋ねたところ、こう返ってきました。

オーナー:「自分自身の行動指針として作っているので‥」と‥

私:「スタッフには見せないのですか?」と再度、質問しますと、

オーナー:「見せてもいいけど、分からないと思います。」と返ってきました。

 えっ?? 私の頭の中は、?マークでいっぱいになりました。笑

 当時、経営計画書って何のために作るのだろう?と疑問に思いましたので、書店にいって、経営計画書のビジネス本を何冊か購入しました。

 できるだけ優しそうな本をチョイスしたつもりでしたが、私の頭では、難しすぎて理解不能でした。笑

 自己資本比率だとか、総資本経常利益率だとか、資本回転率だとか、固定資産投資比率だとか、売上高経常利益率、固定長期適合率だとか‥

 確かに経営者として、決算書がある程度理解できて、収益性、生産性、資本回収効率、安定性、健全性、成長性を経営目標に掲げることは決して悪いことでは無いと思います。

 ただ、零細企業である美容室経営にとって、経営バランスをメインにした『経営計画書』って、あまり意味をなさないと思いますね。

 経営バランスを良くするための経営計画書って、自分自身を含めて誰もワクワクしないですよね。笑

 同じ作るなら、ワクワクするような経営計画書を作りたいですよね。

 ワクワクするような経営計画書は、『会社の夢』と『社員の夢』が盛り込まれている経営計画書だと思いますね。会社が大きくなればなるほど、社員が豊かになる計画書であれば、多少なりともワクワク感が芽生えると思います。

  『会社の夢』と『スタッフの夢』は、『利益』が大きくなればなるほど、実現可能の幅が広がりますよね。私は、その利益を『幸せ利益』と呼んでいます。

 幸せ利益は、『スタッフ数』×『生産性』である程度算出できますよね。

 ですので、一つの夢を実現するためには、社員数が何名増え、どれくらいの生産性を上げればいいのか?を明確にすることが、経営計画書のメインにされるといいと思います。

 社員がワクワクする経営計画書を作成し、社員の夢と共有することができれば、末端スタッフのモチベーションにも良い影響を与えることになるのだろうと思います。

 如何でしょうか?

 

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