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#3:DAの提唱者が、原理原則を比べてくれたよ

進化を続けるディシプリンド・アジャイルの今を知るページ:番外編の3回目

 開発プロセスの「改善」だとか「標準化」みたいな仕事に関わるようになって、結構な年月を過ごしてきましたが、いつも思うのは「標準は、決められたそばから形骸化する」ということ。
 現場の問題点を把握し、プロセスの改善案を顧客と決めているときには、それなりに大原則を定めお作法を定義していくのですが、一旦現場に展開されると「お作法を守ればいいんでしょ」みたいな空気に変節して、「なぜ?」の部分がどんどん欠落していきます。アジャイルに関わるようになると、原理原則を懇切丁寧に説明して作法を自分で考えるように仕向けようと試みるわけですが、聞いている(聞かされている?)側は、痺れを切らしたかのように、「具体的にどうやればいいかわからん」と言い始める…

 PMBOKガイド第7版が公開されて以来、様々なブログやセミナーで、新しく導入された”原理・原則”のリストが紹介されています。が、それを見ながら「読んでいる人は、これで具体的な活動のイメージが湧くのかしら?」と疑問に思っていました。特に第6版までの”プロセスベースの標準”に慣れ親しんでいた人たちにとっては、なんとも抽象的で捉えどころがないものに見えているのではないか?なんて…

ちょっと前(2021年11月)に、DAの提唱者であり現在PMI でDAの策定をリードしているスコット・アンブラーさんが、「PMBOKガイド第7版とDAとの関係」について、FAQ(”よくある質問”)をブログ投稿していました(こちら)。
 やっぱりみんな気になるよね。
 その中に、「PMBOKガイド第7版の原理・原則と、DAのマインドセットとの関係」を対比させた表が提示されています。
 つらつら眺めているうちに、
 「『原理・原則だけ提示されてもいまひとつイメージが湧かない』と思っている人たちに、『ちょっとだけ(ちょっとだけね)具体的なイメージと結びつけてもらう』には、使えるのではないか」
と思い立ち、(表の部分だけですが)翻訳したものを以下に提示することにします。

ちなみに、小職は現在PMIの日本支部さんと共に、DAの公式トレーニングコースの日本語化やプロモーション活動のお手伝いをさせていただいています。そのリソースも活用しつつ、下記の表の翻訳は、以下に基づいています。
・左側の PMBOKは、PMBOKガイド第7版日本語版の翻訳
・右側のDAは、DA公式コースの日本語用語集

DAのマインドセットについては、別記事で書くこととしつつ、とりあえず何かの参考になれば。

P.S.-1 この比較記事を読みながら、DAが世に出た後で、
「DADは、ラショナル統一プロセス(RUP)と何が違うか?」
といったFAQがあったことを思い出していた。懐かし。

P.S.-2 PMI日本支部か、現著者のスコットさんかのどちらか(あるいは双方から)「勝手に翻訳するんじゃねぇ」とクレームが来たら、このページは削除しますw


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