「子育てはテキトーでよい」に押し潰されることもあった。
一人息子、現在8歳。
私はたぶんに神経質な人間である。
「子育てはテキトーでよい」
=
「子育てはテキトーが、よい」
もちろんこの「テキトー」は「おおらか」という意味。
いいなぁ「おおらか」。
憧れる。
おおらかな親に育てられた子どもはきっとおおらかに育つだろう。
最近きっぱりはっきり自閉症スペクトラムの診断を受けた息子は、
今思えば育てにくい要素を抱えていたのだろうけど。
どのみち神経質な人間にとって「おおらか」のハードルは高い。
「そんなこと気にしない!あっはっは!」
って言えたらどんなにいいだろう。
「テキトーに」「力を抜いて」
とか聞く度にそれが出来ない自分がダメな気がした。
息子が生まれたとき3時間おきに授乳するように助産師さんに言われ、けっっこう長いことそれをやっていた。
「いつまでやるんですか?」と訊いたら
「ずっとに決まってるでしょ」と言われたのだけどあれはなんだったのだろう。
寝てる子を起こしてまで授乳、必要だったのかな…
体重増えなくて言われるままどんどんミルク足したら母乳を拒否するようになった。
赤ちゃんにおっぱいを拒否されるのは辛かった。
乳腺炎も痛くて「3ヶ月過ぎたら楽になる」なんて全く嘘だった。
3歳になるまで辛かった。
(3歳から可愛いと思えるようになって今に到る)
遠方の実母は気まぐれにアドバイスをしてくるが、こちらから何か訊いても「覚えてない」。
夫は今よりこちらを遠巻きに見ていた。
必死にやってる中「テキトーでいい」とか言われると泣きそうになった。
それは否定だった。
「テキトー」はみんなが出来ることじゃない。
健診で話を聞いてくれた保健師さんが
「お母さん、がんばってますね」
って言ってくれた。
泣いた。
今では息子は8歳。
「テキトー」は相変わらず難しいけれど、
私はいっぱい話しかけていっぱい話を聞いて説明を丁寧にする。
今のところそれは間違っていない。
なぜなら息子はとてもすてきに成長してるから。
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