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SNSで繋がる楽しさを教えてくれたお姉さんと10年ぶりに再会した

もう、10年の付き合いになる。

いま24歳の私は14歳の頃からSNSに触れ始め、物心ついた時からオンラインとオフラインを行き来して自分の生きやすさを拡張してきた。

始まりは、自分の好きを共有できる場が欲しかったことだった。

中学生の頃、GLAYが好きだった。
中学2年生だったと思う。仲良い友達の数人がYahooブログを始めた。それぞれ好きな画像を投稿したり、好きなアーティストやアイドルの歌詞を投稿したりしていた。

そこで、とび抜けた偏愛を投稿していたのがクラスの友人N氏だ。
それはもう、熱烈なGLAYファンだった。
ある日、N氏がブログにGLAYのベース、JIROの画像を投稿していて、そこに「イケメンだね!」と私が軽い気持ちでコメントをした翌日から、彼女のGLAY布教活動が始まり、気付いたら見事にハマっていた。

それまで、特段好きなアーティストはいなかったけれど、GLAYは違った。
楽曲やライブ映像から感じられるバンドの生き様、価値観を知っていくうちにどんどん引き込まれていった。

また、徐々にTwitterで全国のGLAYファンと交流をするようになった。
というのも、同世代にGLAYファンは殆どいなかったため、自分の思いを共有できる仲間が貴重だった。自分のケータイを持っていなかったので、限られた時間での交流だったが、GLAYファンは優しい大人が多く、ファン同士の温かさがGLAYへの愛を膨らませたように思う。

それから、部活も、高校受験も、GLAYの言葉が支えてくれた。N氏が焼いてくれたオリジナルプレイリストCDを勉強の合間に聞き、「笑顔でライブ行こうね!」って励まし合い、私たちは無事に高校生になった。
(ちなみに、苦しい時は「laotour~震える拳が掴むもの」をよく聞いていた)

N氏とは別の高校に進学したのだが、相変わらず仲が良かった。中学の時は親の配慮で地元のライブにしか行けなかったが、高校生になったら東京のライブに行っても良いよ、と許可が出た。

私はボート部ガチ勢だったので、高校生になっても数えるほどしかライブに行けなかったのだが、高校2年生の春休みに行った横浜アリーナのライブはよく覚えている。
部活でやっと結果が出てきて、多くのレースに出れるようになった矢先、膝を故障し、この先どうしようかと迷っていた時に行ったライブ。

また、あるお姉さんに出会えたライブだから。

当時、仲間でありライバルである部活仲間には、膝のことをあまり話さなかった。弱さを見せないようにしていた。

でも、一人で抱え込むのは正直苦しくて、GLAYファンと繋がっているTwitterアカウントにリハビリをしながらの葛藤をつぶやいていた。

その葛藤に、あるお姉さんはゆるやかに寄り添ってくれて、救われていた。

ツイートから優しい人柄が滲み出ていたし、何より「GLAYが好き」という共感が安心感をくれていた。部活の仲間にも、他の友達にも、うまく相談できなかったことをお姉さんなら話せた。距離感がちょうどよかったんだと思う。

お姉さんとは、横浜アリーナのライブ参戦がかぶっていて、会えた時はとても嬉しかった。そこで、ハイコミュニケーションの楽しさを知った。

(※GLAYファンは、オンライン上で絡んでいた人とライブで会うことを「ハイコミをする」と表現する)

大学に進学してからは、GLAYのライブにはあまり行かなくなったので、自然とお姉さんとの距離も遠のいていった。

ただ、相変わらず自分の好きを共有するためにTwitterをよく使っていた。

大学生の時は、ハマった音楽がまたしてもマイノリティだったので、Twitterでニーズに確信を得て、メロコア好きが集まるサークルを作った。

社会人になって、苦しかった時も、Twitterで素敵な価値観を持ったお兄さんたちに出会って、救ってもらった。親や、世間から、知らず知らずのうちに刷り込まれていた「正しさ」という呪いを解くことができたのは、Waseisalonのお兄さんたちがいたからだなと思っている。

いま関わっている、小杉湯や銭湯ぐらしと出会ったのも、Twitterがきっかけなので、オンラインとオフラインを自由に行き来して生きやすさを拡張しているとつくづく思う。

SNSは使い方によっては、リスクが伴うものなので、使い始めた時にGLAYファンのお姉さんからいろんなことを学べて良かったなと思う。

そんなことを思ったのは、こんなツイートを見かけたから。

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阿佐ヶ谷って小杉湯の隣の駅だなと思ってクリックしたら、**なんと、横浜アリーナの時のお姉さんだった。びっくりした。まさかこんな風に再会するとは。 **

リツイートしながら話しかけてみたら、もう何年も話していないのに、覚えてくれていて、「はるちゃん!?大きくなったね」って相変わらず優しくて、嬉しかった。

どうか、お姉さんの時計が見つかりますように。1人でも多くの人に届いて欲しくて、こんなnoteを書きました。

すごく大事な時計なんだと思うんです。どうか、一人でも多くの人に届きますように。

創作意欲になります。!