ポルトガル紀行 Ⅲ
2019年6月29日(3日目)
6:00
少しづつ時差にも体が慣れてきて、昨晩はよく眠れた。
ポルトにはポルトガル出身の建築家Alvaro Sizaの建築が多くあり、この日はシザの建築をまわることに。
シザの建築 Ⅰ ポルト大学建築学部棟
ゲストハウスをチェックアウトして歩いて向かう。地図で見た距離の感じだと徒歩7分くらいだと思っていたのだが、実際はものすごい坂道で朝から息をきらしながら到着。
25年前に建ったわりにきれいだ。真っ白のコンクリート。
朝だからか学生は全くいない。中のカフェテリアなども見てみたかったが開いていなかったので、次へ向かう。
シザの建築Ⅱ セラルヴェス現代美術館
10:00
ポルト大学からバスで移動し、セラルヴェス現代美術館に到着。
白い建築は植物や空、砂など周りの自然の色彩を際立たせていた。
企画展はアメリカのアーティストJoan Jonasの個展。
2018年にロンドンのテートモダンでの回顧展を再編成した内容らしい。
演劇的な映像作品を中心にしたインスタレーションやドローイング、オブジェなど多岐にわたる作品があった。全く意味が分からない作品もあれば政治的メッセージを感じる作品やアイデンティティやジェンダーに関する作品もあった。他者には伝わりづらいパーソナルな記憶や言語化しずらい微妙な感情を、様々なメディアを組み合わせることでうまく表現していた。時間の有限性や無常感のようなものを感じる作品が多かった。
B1に降りるともうひとつの展示スペースと図書館があった。図書館には雫のような吹きガラスの照明が吊るされていた。
B1の展示スペースではイタリア人のキュレーターが企画した本をモチーフにした作品の展示が行われていた。小規模ながらとても良い展示だった。
美術館内のカフェで一休み。サンドウィッチが美味しそうだったので遅めの朝食。(サンドウィッチはすぐ食べてしまったので画像なし)
展示を一通り鑑賞後、庭園へ。
庭園には噴水や池、牧場まであった。迷ったら戻れなくなりそうなほど、とにかく広かった。
庭園内にも何点か作品があった。リチャード・セラ、かっこいい。
庭園をぐるっと一周し、ミュージアムショップで買い物をして美術館を出た。妻はミュージアムショップで地元作家の銀のピアスを買っていた。
シザの建築 Ⅲ レサのスイミングプール
12:00
美術館から、バス→メトロ→バスと乗り継ぎ、大西洋に面した町レサに移動。少しづつポルトガルのバスにも慣れてきたのと、昨日のゲストハウスの兄ちゃんがくれた地図が役に立ち、移動がスムーズになってきた。
ここにはシザの初期作品で、海岸の地形をうまく利用したプールがあるのだが、なんとメンテナンス中。。
せっかく1時間近くかけて来たし、晴れてきたのでまだ水は冷たかったが泳ぐことにした。
はじめての大西洋だったので日本にいる時よりもはしゃいでしまった。砂浜で日光浴もして大満足だったけれど、翌日から日焼けした背中と肩がバックパックで擦れてめちゃくちゃ痛かった。。
15:00
またバスとメトロを乗り継ぎ、ポルトの中心部に戻り本日の宿に向かう。
このホテルは1877年の創業でポルトでもっとも古いホテルらしい。ボロい感じはなく、クラシックでセンスの良いホテルだった。立地も良く、比較的リーズナブルだし、フロントの人もとても感じがよかった。ヨーロッパでは大体アジア人というだけで一回くらいは差別的な嫌な目にあうのだがポルトガルではまだ一度もない。
白壁にクリームイエローがおしゃれだ。
食堂。
中庭もあります。
荷物を置き、ポルトの街へ。
ポルトはリスボンよりも街並がヨーロッパっぽい感じ。
ポルトガルは石鹸やシェービングクリームが良いと聞いていたのでシェービングクリームを購入。これは少し香料がきつかったけど、肌には優しかった。
ポルトの街はとにかく坂が多く、昼間に泳いだこともあり疲れたので夕食へ。
ポルトはタコが美味しいと聞いていたので事前に調べていたレストランへ。観光客がよく来るのか、英語、日本語のメニューまであった。実際は日本語メニューがあるのはわかりやすくて助かるのだが個人的には旅の情緒が少し損なわれるのであまり好きではない。
この店のスペシャリテであるカルパッチョと炊き込みご飯とてんぷらを注文。レストランは量が多そうだったので、ハーフサイズにした。タコがとても柔らかい。味は素朴で食べやすかった。ここでもビーニョ・ベルデを飲む。
どれも美味しかったが、ここへ来る前に良さそうなバルがあったので軽くビールでも飲もうと入り、バカリャウ(干し鱈)のコロッケと肉が挟まったパンにチーズをのせて焼いたやつを食べてしまっていたので、かなりお腹いっぱいで苦しかった。欲張ってだめだと思った。
この日も帰ってすぐに寝てしまった。
続く
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