ポルトガル紀行 Ⅴ
2019年6月29日(4日目)
コインブラは地理的にリスボンとポルトの中間に位置するポルトガル第三の都市。
八田先生(学生時代のステンドグラスの授業の先生であり、お世話になっている大阪のステンド会社の創業者。)にポルトガルに行くならコインブラもいいよと聞き、訪れたコインブラ。
まずは有名なコインブラ大学へ向かう。
リスボンも坂、ポルトも坂、そしてこのコインブラもまた坂だった。
息を切らしながらゆっくりと歩く、というか登る。
途中にあった旧カテドラルに寄る。1162年に建造のロマネスク様式の建築。
今回の旅で一番古い建物。
古びたアズレージョの美しさに感嘆した。
回廊。
ジェロニマス修道院と比べるとコンパクトだが、静かで落ち着く空間。
ステンドグラス。色ガラスとペイントで着彩したガラスが混ざっていた。
旧カテドラルを後にし、いざコインブラ大学へ。
有名なジョアニア図書館は見学する人数と時間が決められている為、チケットカウンターで予約する。12.5€。
旧大学の中庭。
まずは礼拝堂を見学。装飾の圧がすごい。
壁面は全てアズレージョ。反射がきれい。
予約した時間になり図書館へ。
書架には本がいっぱい。
偶然、日本とポルトガルの交流についての展示がやっていた。
日本で最初の西洋書籍はこのコインブラ大学から運ばれたものだったり、ヨーロッパで初めて日本語を印刷したのもここコインブラとのこと。(展示のテキストの日本語版がこちら。)
上の画像は当時のポルトガル人が作成した日本地図。
撮影できるのはここまで。もっとも美しいと言われるジョアニア図書館内は撮影禁止。以前にテレビ番組の世界不思議発見でクイズにもなっていたけれど、図書館内には本の虫食いを防止する為にコウモリが放し飼いされていて、夜には図書館内を飛び回っているみたい。
図書館を出て、元王宮だった建物へ。黄色の間。
ラテン語しか話してはいけなかったというラテン回廊を登ると中庭のジョアン3世(大学をリスボンからコインブラへ移設した当時の王。)の像が見える。
歴代総長の肖像画がならぶ試験の間。
バルコニーがあり、コインブラの街が見える。
モンデゴ川。
これで旧大学エリアの見学は終了。
近くには新カテドラルや植物園などもあったが時間的に遅くなってしまったので、街を散歩しながらゆっくりホテルへ戻る。
帰り道で見かけた落書き。ポルトガルで見た落書きで一番よかった。
ジェラートショップを発見。最近オープンしたらしく店内もきれいだった。ネオンがおしゃれ。
フランボアーズとチェリー。めちゃくちゃ美味しかった。
ホテルに戻り、一休みしてから夕飯向かうへ。ホテルの近くの路地に店構えがいい感じのレストランがあったので入る。
ビーニョ・ヴェルデにはまってしまい、毎食ボトルで飲んでしまう。
魚介のスープ。このスープは人生で一番美味しいスープだった。4ユーロ。
スズキのソテー。塩、胡椒だけのシンプルな味付けなのにめちゃくちゃ美味しい。
付け合わせのジャガイモも野菜も全部美味しい。。色もきれい。
画像はないがサラダとパン、ピクルスなども食べた。
調子に乗ってムール貝もオーダー。OISHII。。
気付けば店内も満員になり、夜もいい感じにふけてきた頃、店内でファドの生演奏が始まった。
ファドとはポルトガルの民族歌謡らしく、ポルトガルギター、クラシックギター、歌い手の3人構成だった。因みにファドはポルトガル語で運命とか宿命という意味。
素朴な曲調だが、歌ってるおじさんの声と表現力が素晴らしく、酔っていたこともあり最高の気持ちになった。音楽的にはシャンソンとかカンツォーネとかカントリーみたいな感じ。どんな歌詞なのか気になった。
食後のコーヒー。
ここのレストランはこの旅で一番美味しい店だった。給仕のお兄さんも明るく、気が利く人でとても楽しい時間を過ごせたし、食事のお会計もライブチャージやテーブルチャージなどもなく良心的で嬉しかったので、いつもより多めにチップを置いた。
コインブラの夜はリスボンやポルトよりも暗く、静かだった。
旅もあと二日だ。
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