ヘチマタワシを使おう 地球環境を壊さないために
ヘチマが庭で実っている。10本以上あろうか。長いものは50センチを超える。今年も豊作だ。温暖化はヘチマにとっては良いようだ。もともと熱帯の植物なのだから、焼け付くような太陽光を浴びても元気、元気である。
昨年から本格的に栽培をはじめた。タワシをつくるためだ。石油が原料の合成樹脂タワシが多いが、洗っているうちに小さな屑が川へ海へ流れていく。合成樹脂の屑はたぶん永久に分解されず海を汚染し、魚介類が飲み込むと成鳥を阻害するだろう。プラスチック製品の被害が問題になるのだから、合成繊維も同じことだろう。
ヘチマタワシは植物繊維だから屑は自然界が分解してくれる。繊維はずいぶんと丈夫で長持ちする。我が家では台所、ふろ場に常備している。風呂では身体を洗うタワシもある。子どものころ、祖母がヘチマタワシ使っていて、私も洗ってもらったことがあるが、痛くて1回だけで勘弁してもらった。いまはその刺激がなんとも心地よいのだ。思えば私もあのころの祖母の年齢になったのだ。
今年は子ども会に頼んで、10人ちかい子どもたちが家で栽培している。先日は、「子どもが自分の身長より高くなったと喜んでいます」との便りがきた。黄色い花をつけた写真も添付してあった。秋の収穫が楽しみだ。地球環境を保全するため、できることからいろいろ試している。
家庭菜園の肥料は、生ごみを使う。そのまま埋めると悪臭がしたり虫が寄ってきたりするので、ヌカにまぜて肥料をつくる。作り方は簡単だ。コイン精米所には「ヌカハウス」が併設されている。ほとんどのところは、持ち帰り自由だ。ヌカと同量の土をバケツの中で水を少々加えてまぜる。土嚢に入れて夏場なら一晩から一日寝かせておくと、いい匂いがしてくる。発酵しているのだ。その中に生ごみを入れていく。発酵中は熱を帯びる。虫は寄ってこない。貪欲で働き者のアリも敬遠する。匂いがしなくなり熱も発生しなくなると、カビがわいてくる。見た目にも汚いので、私はこの段階で土に埋めている。食欲旺盛な微生物が跡形もなく自然に戻してくれる。
この肥料を作り始めて、土が肥えてきた。色も黒ずんで粘り気もいい。今年の夏野菜は、ナス、ミニトマト、インゲンがたっぷりとれた。4畳足らずの菜園でも楽しめる。
生ごみの減量は地球環境に必ず貢献している。畑に埋めて自然に還すのと、ごみとして出して石油燃料を使って燃やすのでは、エネルギー消費や二酸化炭素排出は格段に違うだろう。
今年も異常気象が続く。もはや異常が日常になってきた。地球が人類を滅亡させようとしてるようだ。これ以上の環境破壊は許さないという警告なのだろう。各自ができるだけの創意工夫をしていこう。楽しみながら、いろいろできるうちに。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?