初恋はア○ウェイと共にさよならバイバイ

GW中のお話。

とある焼き鳥チェーン店で幼馴染と二人で飲んでいた時、GW中にバーベキューをしようという話になった。みんな地元に帰ってきているだろうから、小中学校の同級生を誘って楽しくやろうと決めた。
そこで、二人の知る限りの同級生に声をかけた。その中に私の初恋の女性(以下B子)がいた。

連絡のメールはいたってシンプルだった。
私「お久しぶりです。
  ○日か、△日にバーベキューするけどどう?」

B「ごめん、その日はあいてないの」

私「了解。また誘います。」

こんな感じだった。そしてこれで終わればよかったと今でも思っている。
ここから、今の私の仕事を聞かれたり、住んでいるところを聞かれたりしたのだ。

そして
B「お茶しない?」

もうこの時点でだいぶ臭かった。宗教か、ねずみ講の匂いしかしなかった。
このご時世にお茶しない?と誘ってくる奴は大体ねずみ講(ただの偏見)だと私は思っている。
飲みは友情、ご飯は下心、お茶はねずみ講なのではないだろうか。

しかし、相手は初恋の相手。まさかねずみ講なんてやってないよねと、自分に言い聞かせお茶をすることにした。(八割ぐらいネタのためなのだが…)


B「○日か、△日でどう?」
いや、あんたそれバーベキューの日やん……あんたが無理って言うたんやん……
しかし、バーベキューが○日の開催となったため△日に会うことになった。


当日、初恋の女の子に約十年ぶりに会うこともあり、まあまあ緊張していた。
というのは真っ赤な嘘で「どうせア○ウェイだろ」という謎の自信があったため、めんどくささが自分を支配していた。しかし

全てはネタのため

noteに書くネタも少なくなってきたので、ここらででっかいのを手に入れようじゃないかと、ア○ウェイじゃなくても初恋の女の子設定も十分なネタになるような気がこの時はしていた。

待ち合わせ場所はB子の最寄駅。
久しぶりあったB子は10年前とはあまり変わりなく、当たり障りない会話をしながらB子の行きつけのカフェバーに向かった。

カフェバーについて、お互いコーヒーを注文した。ここでも近況などの話をしていたが、少しだけ会話の内容がおかしくなってきたことに違和感を覚えた。

“時間の自由がほしい”
“お金から解放されたい”
“権利収入”

などなどB子の口から次々とねずみ講っぽい言葉が紡ぎだされる。
あまりの展開に私はニヤニヤが止まらない。


B「ア○ウェイなんです」

私はこの瞬間GWでナンバーワンのパワーワードをいただいた。
ぶっちゃけ、吹き出しそうだった。

わざわざ呼びつけておいて、ア○ウェイの勧誘。

予想はしていたのだが想像以上に胸に刺さるものがあった。
それから彼女は“ブランドチェンジ”という名目で、洗剤からサプリメント、トリートメントに至るまでの様々な日用品を勧めてくる。しかし私は全て興味がない。日用品なんて、スーパーかホームセンターで売っている一番安いやつでいいのだ。
アムウェイの製品が良いと本気で勧めてくる彼女なのだが、彼女を見てみると、お世辞にも痩せているとは言い難く、髪は痛み、肌の健康状態もよろしくはなかった。

だが、彼女のセールストークはまだまだ終わらない。大きなリュックからカタログを二冊だし、権利収入やポイントの話、商品の話をドンドンしてくる。どうやらア○ウェイの加湿器(17万円)は世界で一番売れているらしい。

B「まあ、これが実際の加湿器なんだけどね」
そう言って彼女は自分の真横に置かれていた加湿器をポンっと叩いた。


ゾッとしたのを覚えている。
急いで周囲を確認した。ここはア○ウェイの巣窟で自分は契約書か何かを書かされて、晴れてメンバー入りすることになってしまうのではないか。そればかりが気になっていた。
しかし、幸いなことに店自体にそんな雰囲気はなく、周りから声をかけられるようなこともなかった。

その後、私は丁重にこの話を断った。
ア○ウェイそのものに良いイメージを持っていなかったからだ。興味がないことはないが、やりたいとは思わない。ネガティブな意見がたくさんあるということは必ずしも良いものとは言えないのだろう。
そんなこんなでお茶会は終了した。ア○ウェイのジュースももらった(まだ飲んでいない)
「またね」といって別れたが次は無いだろう。今回私はカモにされたのだ。呼んだらホイホイ来たやつを騙してやろう。ぐらいに思われていたのだろう。
「何かをやったら成功しそう」
こんなことばっかり言われて勧誘された。しかし、こいつはまだ成功すらしていないのだ。なめているにもほどがある。絶対にア○ウェイはやらないし、やったとしてもB子の下ではもっとやらない。



10年ぶりに初恋の女の子に会えると少し胸躍らされていたのに行ってみればねずみ講の勧誘だった。こんな悲しいことはなかなかないんじゃないだろうか。しかし、まあまあのネタにはなったので今回は良しとしたい。

ア○ウェイの破壊力は今回よく理解できた。簡単に人間関係を潰すことができるのだ。
私に縁が切りたくて仕方のない相手ができたとき、この言葉を使ってみたい。

「ア○ウェイって知ってる?」


それではみなさんさようなら。



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