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正月やクリスマスを家でのんびり過ごすことが幸せだと思えるようになった30代

10代や20代の私は、お正月やクリスマスに実家で過ごすことは敗北を意味した。一緒にいる友達や恋人がいない象徴のような気がしていて。お正月に何もすることがなく、かるたなどのゲームをすることも、敗北感極まりなかった。

いつしか、正月もクリスマスも関係なしに仕事のシフトに追われるようになっていった。販売で働いていた時は、実家に戻ることもできず、家族が旅行に来てくれたくらい、まるで休みがなかった。それに対して何も思わなかった。

ライターとして独立し、締め切りに追われるようになった。12月が暇な時期もあったけど、この数年はありがたいことに、クリスマスや正月が関係ないほどに仕事がある。2024年も元旦から仕事だ。

でも、この10代から30代になった私は一つ、変わったことがある。クリスマスや正月に家族と過ごすことが、幸せとなったのだ。特に変わり映えしない話をし、少しゲームをしてゆっくりお酒を飲む。

批判されまくりの紅白歌合戦を観て、好きなアーティスト以外は携帯電話をいじる。紅白が終わったら、テレ東に変えて、12時ジャストに曲が終わるクラシックを聴き、「明けましておめでとうございます。今年もといわず末長くお世話になります」と言い、それぞれ床につく。

なんの面白みもない正月かもしれない。でもこれが幸せなんだと最近心から感じる。家族がいること。食事ができること。お話ができること。笑って過ごせること。健康であること。平和であること。

全てが当たり前かと思っていたが、全てが特別だったことに気づいた。

有難い
有難いとは、存在がまれであり、なかなかありそうにないことを指す。

この、ありそうで本当は特別な時間。本当に有難い。ずっとこのように正月やクリスマスを過ごすことができますように。


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