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1段上がって見えた世界観

2021年3月、大学卒業と同時に卒業したことがある。
それはPerfumeファンを卒業したことだ。
当時、私はPerfumeのファンだった。ファン同士でネットを介しての交流、
オフ会への参加、独自でグッズを作るほどファンだった。

ファンを卒業することにしたきっかけ
①ファン同士でのいざこざ
②「コスプレ」「ダンス」といった謎マウントに対する劣等感
③Perfumeの音楽の方向性

①ファン同士でのいざこざ

Perfumeのファンだった当時、私の中で日本語ラップが急上昇した。
急上昇したきっかけは自宅浪人をしていた頃である。受験勉強をしても、なかなか結果が思うように上がらず、自信と同時にモチベーションが無くなっていた。そんな時に、YouTubeでKREVAのBESHIに出会ったことが日本語ラップにのめり込み始めた。

「まだ起こっても無い事を心配しないで その時間を準備にあてろ しっかり」

このフレーズによって、受験勉強により励み、無事に大学受験に合格することができた。

しかし、とある番組が始まったきっかけで、Perfumeに対する熱が一気に冷めた(番組名はあえて伏せておきます)。それは、ラッパーがあるトークバラエティに出演した際に、とあるファンが「もう少し面白くしゃべれんのん?」という内容だった。芸人とラッパーでは土俵が明らかに違うにも関わらず、芸人と同等、また、それ以上のレベルを求められてるのはお門違いではないかと感じた。その影響で、ファン同士での関わりが面倒になった。

②「コスプレ」「ダンス」といった謎マウントに対する劣等感

ライブに行く際やライブに行く準備をしていた頃、ネットやリアルタイムで、衣装コスプレやライブ衣装を見かける機会が多くなった。その影響により、当時は謎のもやもやな気持ちを感じていたが、その正体が「『コスプレ』『ダンス』といった謎マウントに対する劣等感」であることに気が付いた。あたかも、「私のほうがすごいでしょ」といったマウントを取られているような気がしてならなくなり、ライブに行くのにも少し億劫に感じてきた。また、「自分がファンであることに対する表現ってなきゃいけないものなのか」「個性が無いように感じて少ししんどい」と日々感じることが多くなり、ファン同士での関わりによる面倒くささが増加していった。

③Perfumeの音楽の方向性

ハマった当時のアルバム「JPN」や「LEVEL3」には、無機質な音楽の中にもどこか人間のような感情表現のある楽曲が好きだった。しかし、現在は、ライゾマティックスとのコラボが多くなり、ダンスではなく演出に注力しているように感じた。決して、「ライゾマティックスが悪い」と揶揄したいわけではないが、いちリスナーとして謎の違和感があり、それによって見方が変わってきたからではないのかと考える。

ファン同士との関わり・ファンから卒業をした結果

ファン同士の関わりをほとんど減らし、卒業して1年が経過した。
心境の変化として、
「自分の好きなものに対して堂々と好きでいたい」
「好きなものに対して『なぜ』『どのような』魅力があるのか」
を、表現しつつ大切に心に留めておこうと感じるようになった。
また、自分自身の中にある「好奇心」を大切に、行動していきたいと思うようになった。表現を履き間違えて、マウントを取ってこられるような感覚からは少し距離を置いて、自分が好きなものに囲まれて暮らしていけばいいと思えるようになった。
あくまで私見だが、「好き」と思えるものを大事にしつつ、「私のほうがファン的要素が優れている」とマウントを取らずにプレゼンし、共有することこそが大事なのではないのか。1段上がって見えた世界としてはそう見えた。


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