見出し画像

アニリミとかEDMとか作りたい① 音源プラグイン選び


-2022/7/17更新-
本稿執筆後さらに2年ぐらい経過したタイミングでレビューし、以下の点を更新しました。

  • Spireについて不満点の追記

  • XLN Audio - Addictive Keysの使用曲例追加

  • Vir2 - Electri6ityの使用曲例追加

  • D16 Group Audio Software - Punch Boxについて現状のスタンスについて追記

  • Xfer Records - Serumの使用曲例追加及びレビュー追記

各項目の「-2022/7/17更新-」以下の部分が追記内容です。


初めての方は初めまして。そうでない方はこんにちは。アニソンのリミックスとか、オリジナル曲を細々とやっているfuji0kaです。今日は自分がDTMを始めて2年半経って、どんなプラグインを使ってるかシェアしたいと思います。ターゲット層は主にDTMを始めようとしている、またはそろそろ有料プラグインに手を出そうか考えている初心者層になります。


その前に「お前、そもそもどんな曲作ってんだ」という方向けに、私のSoundcloudのリンクを貼っておきます。

よかったらオリジナル曲も聴いてね。

さて、プラグインの操作方法や音色の細かい説明についてはすでに素晴らしい記事がたくさんありますので割愛します。ここではざっくり、こういうプラグイン使うとこんな音出せますよ、と私の曲を例にとってザックリ紹介します。

1. Reveal Sound - Spire

画像1

超大所シンセの一つですね。面白みがないかもしれませんがやはり強いです。インターフェースも優秀で非常にわかりやすい。自分が作ってるどの曲にも入っています。ファクトリープリセットが秀逸で即戦力です。ウワモノはかなりの割合でSpireで作ってます。お気に入りは上記スクショにもあるファクトリープリセットのLd HouseChord MW。サイドチェーンを掛けてベースと被せて音に厚みを出しています。もう私の曲はこればっかり。(以下の曲のサビがわかりやすいと思います)

但し、個人的にはLFOのかけ具合が直感的では無いなと思います。そこらへんはSerumの方が好きです。
-2022/7/17更新-
いろんなプラグインを触っていると、SpireのUIは比較的シンプルでわかりやすいですが、LFOの掛け方が直感的でなく、XferのSerumやVengeanceのAvengerと比較すると、LFOの掛かり具合が視覚的に見えないので自分の初心者には何が起きているのかわかりづらいなと感じる様になりました。最近の自分の楽曲はSerumを中心の構成となっています。
とはいえ、Spireもいい音が鳴りますし、Serumにはないアルペジエーター最初から付いているので必要に応じてという感じで使い分けています。

2. XLN Audio - Addictive Keys

画像2

ピアノは大凡どんな曲でも使える万能音源ですからやっぱり必要ですね。Addictive Keysはちゃちゃっと起動できておおよその音作りができるのは魅力的です。エッジの立ったピアノから柔らかい音まで再現できるのは楽です。ちょっと前まではUVIのRavenscroft Model 275をよく使っていましたが、EDMに混ぜるようなわざとらしい電子ピアノっぽい音は個人的にこっちの方が好きです。ただし曲の雰囲気次第ではRavenscroftも捨てがたいのは事実です。直近でAddictive Keysを使ったのは以下の曲。

イントロから使いまくっています。

-2022/7/17更新-
以下の曲にも使っています。

イントロや1:43のドロップ辺りです。エレピ感を出しやすいのでEDM系では扱い易いですね。

3. Vir2 - Electri6ity

画像3

先に一言、Kontaktはフルバージョンを惜しまず買いましょう。セールを狙えば比較的安く済みます。で、Electri6ityはアーティキュレーションがかなり豊富ですごいギターらしい音を出してくれます。むしろ豊富過ぎて使いこなせません。但し、ギターらしいノイズというか、そういうものを打ち込もうとすると気が遠くなるのでギターを弾けて、録音機材をお持ちであれば録ってしまった方が早いですね。私はギターを今の住居に持ち込んでおらず、そもそも演奏もうまくないので打ち込みます。打ち込むしかありません。ちなみにこちらのプラグインは初めからディストーションが掛かった音源と直挿しのクリーントーンの音色が収録されていますが、個人的にはクリーントーンの方にサードパーティーのアンプシミュレーターを使った方が音の幅は広がると思います。

使用例としては以下の曲のイントロとか

アニリミではありませんが以下の曲とかで使っています。

ギターの音は全てElectri6ityで打ち込んでます(アコギは別)。ちなみにElectri6ityをエレクトリシティーと読むのは納得いかない。

-2022/7/17更新-
以下の曲にも使っています。

イントロのリバーブマシマシのギターやリズムギターいずれもこのプラグインで鳴らしています。

4. D16 Group Audio Software - Punch Box

画像4

私の曲のキックはほとんどPunch Boxで作ってます。様々なキックを作れるのでかなり自由度が高いのですがプリセットが優秀で基本的にプリセットをいじる形で使ってます。お気に入りはBack in the UK1です。もう殆どの私の曲がこのプラグインでのキックなので特に使用例とかは上げません。
-2022/7/17更新-
最近はこのプラグインを使うというより、サンプルパックのキックをそのまま、もしくはレイヤーしたりして使うことが多くなりました。

5. Xfer Records - Serum

画像5

もう説明するまでもないシンセですが、持っているとやっぱり便利です。初心者にとって一番いいのは有名シンセは無料/有料のプリセットがたくさんあるので音作りの勉強になるという点です。また、SerumはやっぱりGUIがすごい優秀で音作りがしやすいです。LFOの掛け方が見えやすいのでWabbleやGrowl系の音を組み立てやすいです。あとは任意の波形を取り込めるので持ってて損はないと思います。

使用例の紹介として挙げるには微妙な気もしますが以下の曲の3:17あたりからGrowlで使っています。

-2022/7/17更新-
以下の曲の2:01あたりからのドロップのSAW LEADやGROWL等シンセはほぼ全てSerumで自作とテンプレートを活用して作ってます。

上記でも述べましたが、各パラメータにLFOやADSRの掛かり方が見えやすく、内蔵エフェクトも多く、こっちの方が音作り楽だな…という感じになり、ほぼほぼまずはSerumで音を作って、「なんか違うな」とか最初から方向性が違う音の場合に他のシンセを使うという様な選択になっています。

-最後に-

基本的に無料シンセでもいい音を出せるみたいですが、それらしい音をさっさと出したい人は有料プラグインを買うべきです。この手の趣味は「めんどくさい」が最大の敵です。音作りの追求がメインでなく、曲を組み立てる方が好きだという場合はやはり上記で挙げたような有名プラグインをさっさと買ってから音作りの勉強をした方が早いと思います。とはいえ上記で挙げたプラグインを買うだけでもそれなりの金額にはなるので、作りたい曲の方向性と必要な音色を考慮して徐々に買っていくのが現実的と思います。電子音系であればSpireやSerum、他にもMassive等、まずは一つ買って使い込んでみるのが本当はベストなのだとは思います。

気が向けば次回はエフェクトやミックスダウン系のプラグインの紹介をしたいと思います。

-2022/7/17更新-
今日時点で言えばEDM向けのウワモノシンセとしてはSerumが最も個人的にお勧めです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?