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【刑事訴訟法】司法試験、予備試験

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#刑事訴訟法

旧司法試験 刑訴法 平成10年度 第2問

旧司法試験 刑訴法 平成10年度 第2問


問題捜査官は、偽造の供述調書を唯一の資料として甲方の捜索差押許可状の発付を受け、同人方を捜索して覚せい剤を差し押さえた。そして、右覚せい剤を資料として、「甲は自宅において覚せい剤を所持していた」との被疑事実につき、甲に対する逮捕状の発付を得て、甲を逮捕した。甲は、逮捕・勾留中に右事実について自白し、供述調書が作成された。公判において、甲は右覚せい剤の取調べについて異議がないと述べ、自白調書の取調

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旧司法試験 刑訴法 平成20年度 第2問

旧司法試験 刑訴法 平成20年度 第2問


問題被告人甲は、Aと路上で口論の末、その場を立ち去ろうとしたAを背後から手で突き飛ばし、その場に転倒させ負傷させたとして、傷害罪で起訴された。これに対して、甲は、「Aと口論をしたが、Aに対して暴行は加えておらず、その場から立ち去ろうとしたAがつまずいて転んだにすぎない。」旨弁解している。
公判廷で、証人Bが、「甲とAが口論しており、その場を立ち去ろうとしたAが、自分で勝手につまずいて転倒したのを

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旧司法試験 刑訴法 平成22年度 第2問

旧司法試験 刑訴法 平成22年度 第2問


問 題警察官は、Aを被害者とする殺人被疑事件につき、捜索差押許可状を得て、被疑者甲の居宅を捜索したところ、「①Aにレンタカーを借りさせる、②Aに睡眠薬を飲ませる、③Aを絞め殺す、④車で死体を運び、Ⅹ橋の下に穴を掘って埋める、⑤明日、決行」と記載された甲の手書きのメモを発見したので、これを差し押さえた。
その後の捜査の結果、Ⅹ橋の下の土中からAの絞殺死体が発見され、その死体から睡眠薬の成分が検出さ

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旧司法試験 刑訴法 平成17年度 第2問

旧司法試験 刑訴法 平成17年度 第2問


問題放火事件で起訴された被告人甲は、捜査・公判を通じて、「自分は犯人ではない。犯行現場には行ったこともない。」と述べて犯行を否認していたが、起訴前に、テレビ局のインタビューを受けたことがあり、当該インタビューにおいては、「放火があったとき、現場付近にいたことは確かだが、自分は犯人ではない。」と述べていた。捜査機関が、テレビ放映された当該インタビューをビデオテープに録画していたところ、検察官は、甲

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旧司法試験 刑訴法 平成12年度 第2問

旧司法試験 刑訴法 平成12年度 第2問


問題被告人は、「X日、Y町のA方において、同人の高級時計を窃取した。」として起訴されたが、公判では、「その時計は、そのころ、同所付近において、知人から、盗品であるかもしれないと思いながらも5万円で買い受けたものである。」と主張している。証拠調べの結果、裁判所は、被告人の主張どおりの事実の心証を得た。
1 裁判所は、窃盗の訴因のままで、盗品の有償による譲受けの罪で被告人を有罪とすることができるか。

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旧司法試験 刑訴法 平成16年度 第1問

旧司法試験 刑訴法 平成16年度 第1問


問題警察官は、被疑者甲及び乙について、Aをナイフで脅迫し現金を奪った旨の強盗の被疑事実により逮捕状の発付を得た。
1 警察官は、甲を逮捕するためその自宅に赴いたが、甲は不在であり、同居している甲の妻から、間もなく甲は帰宅すると聞いた。そこで、警察官は、妻に逮捕状を示した上、甲宅内を捜索し、甲の居室でナイフを発見し、差し押さえた。この捜索差押えは適法か。
2 警察官は、乙の勤務先において逮捕状を示

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旧司法試験 刑訴法 平成12年度 第1問

旧司法試験 刑訴法 平成12年度 第1問


問題甲に対する覚せい剤取締法違反被疑事件に関し、同人方を捜索場所とする捜索差押許可状の発布を受けた警察官が同人方に捜索に赴いたところ、玄関が施錠されていた。そこで、証拠が隠滅されることを恐れた警察官は、「宅配便です。」と声をかけ、甲にドアを開けさせた。警察官は、甲に同許可状を示して捜索に着手したところ、その場に居合わせた乙があわてて退出しようとしたため、これを制止した上、乙の上着のポケットに手を

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旧司法試験 刑訴法 平成11年度 第1問

旧司法試験 刑訴法 平成11年度 第1問


問題窃盗罪の現行犯人として逮捕された甲について、現行犯逮捕の要件は欠けていたが、緊急逮捕の要件は備わっていたことが判明した。
1 右逮捕に引き続いて、甲を勾留することはできるか。
2 甲について、勾留請求をせずに釈放した後、同一の被疑事実で再逮捕し、勾留することはできるか。

関連条文刑訴法
1条(1編 総則):この法律の目的
199条3項(2編 第一審 1章 捜査):逮捕状による逮捕の要件
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