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熊野古道の旅 第8弾(後編)

最初は半日散歩程度に始めた熊野古道ウォーキングも、いつの間にか一泊二日で出掛ける位にハマってしまいました。今回のウォーキングで紀伊路コンプリートです。

さて、今回泊まったのは、料理宿 朝日楼さん。南部では大手のようで駅から歩く道すがら、マンション駐車場も見かけたので、不動産業もされてるみたいです。 

「料理宿」と付いてるのに、安く泊まりたいので朝食のみ付いたプランでしたw
お料理は頂けませんでしたが温泉付き。最上階8階の展望風呂からは南部の町も一望出来ます。泉質はナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉で肌触りトロトロ。ウォーキングの疲れが一気に取れるようでした。宿泊客が飯を食う7時を狙って上がったら誰も居ずひとり占め。ゆっくり入浴出来ました。ただ、海は真っ暗w
翌朝6時、改めて朝風呂に向かうと、朝焼けの海を眺められました。

さて、朝風呂の後、一階食堂で和朝食。小鉢に並んだお料理、後から出た炊き合わせは器も熱々でお櫃のご飯、平らげてしまいました。
夕食付きにすれば良かったかも?

2月21日(日)午前7:45、チェックアウト。海辺を走る国道42号線沿いに歩き、途中ファミマで補給食を仕入れて南部駅へ。

おばあちゃん2人が駅員さんと雑談していたのを盗み聞きすると、来月のダイヤ改正で南部駅は無人化されるそう。ICOCAの使い方など丁寧に説明されていましたが、お互い残念そう。馴染みの駅員さん、お客さん、こういう交流があるからこそに地域の駅なのに、便利さも良いけど残念。

改札を通った一番線には名物の梅干しの種を使った子供たちのアートが飾られていました。

こんな所も地域に愛された駅の姿が分かります。午前8:26、普通列車でひと駅、岩代へ戻ります。

前日:初日のウォーキングの続き、午前8:40再開です。この日も朝から暖かい!
駅を出て右手の広い坂を下り、直ぐの角を右折。目の前に居座る山をグルリと回り込むように農道の急坂を登ります。

開始数分で絶景が。前日から絶景続きで感覚が麻痺仕掛けています(苦笑)。贅沢な話や。
道の両側は一面梅畑。右下に見えるグラウンドでは早朝野球を楽しんでるようです。カキーンという音を聞きつつ坂を下り、国道に出る手前、道標に従い右手の細い道へ。畦道を通り、藪の中の地道を小さい山を越えて進みます。

坂を下りきり、2、3軒の家の横を通るとJRの暗いガード。その向こうには。

紀伊路のハイライト!広々した砂浜「千里の浜」!最高です。浜の砂をトレッキングシューズで踏みしめる不思議さよw 波打ち際まで寄りながら辿り着くのが、今日一つ目のスタンプポイント、千里王子。午前9:15。

なかなか景色に見惚れる事なんて最近有りませんでした。身体が疲れもしてないのに、景色に見惚れて暫くボーっとしてしまいましたよ。
正に「来て良かった」。
王子の脇からコンクリート舗装の坂を上がると千里観音。境内には、昔からココで産卵すると海亀についての解説施設も有ります。隣の集会場では地元の皆さんが集まって居られました。

この建物の裏手にある地道を進みます。正に地道。春先らしい草の匂いが鼻をくすぐります。
茂みを抜けJRの線路をくぐると次は梅畑の中の道。

周りを微かにブーンという音。よーく見てみると、蜜蜂たちが梅の花の花粉をチョチョッとやってる訳です。蜂さん美味しい梅干し作りをお手伝い有難うw
車道に合流し、広い坂を下ると国道42号線。え?国道??地図を見直したら、手前の運送会社の脇を入るのを見落としていました。
ラブホの看板に気を取られて、道標をスルーしてしまったようです。ラブホとお地蔵様が並ぶシュールな辻を右折、小道を下ります。

なんだかトトロが通りそうなので、トトロ坂と命名したいと思いますw
トトロ坂を抜け、南部の町へ下りきりました。
国道に合流し、南部川を渡ると街中の街道筋。
真っ直ぐ進めば、前日夕方、そして当日の朝通った駅前付近。勝手知ったる道です。
鹿島神社着。午前10:40。
肝心の三鍋王子はひと筋間違いでスルーしてしまっていましたが、スタンプも無いし良しとします(勝手に)。

後から調べたら、名前の通り、あの鹿島神宮がルーツだとか。そして元々は南部の海に浮かぶ小島=鹿島にあったそうで、明治末期に今の地に移されたそうです。
ココの境内は石造のテーブルとベンチが有るのでしばし休憩。今朝買ったインゼリーをチューチュー。静かな境内は、鳩がポーポー。長閑な日曜の朝です。


再び古道を進み、一泊した朝日楼さんの前を通過、国道と並行する広い坂を上がります。結構な幅広の道なのでもしかすると、旧国道ルートかも?
暫くはこの道を進みます。ガイドでは真っ直ぐトンネルへ進む事になってましたが、工事中行き止まり。右隣の国道をビュンビュン車が通る中、細い歩道を東進します。再び山手の道に戻ると、工事の解説板が。何やら国道のバイパスを新設してるようです。


今回唯一の短いトンネル、井原隧道の手前左向こうを眺めたら高い高架橋と大きな切り通しが建設中でした。もしかすると、海沿いを走る現42号線と田辺西バイパスを結ぶ新ルートかも。
しかしココまで数回、紀伊路を歩いてきて古の道、山並みを踏み締めて来た者としては、大胆に山を崩すのは残念。各所で阪和道の巨大な構造物が貫く景色や、山並みのてっぺんにズラッと巨大風車が並ぶ姿を残念な想いで眺めて来ましたが、正にその建設現場を見ると、山の神様が痛がってるようで。。。

そんなことを思いながら進んだら、国道がグッと右にカーブする交差点に道標が。旧道をグルリと回り込んだ所に今日二つ目のスタンプポイント、芳養王子。午前11:50。

黄色い鳥居が新鮮です。


軽く汗を拭いて、お参りして出発。

暫く歩いた先にある一里塚まで来て、汗を拭こうとしてハンカチが無い事に気付きました。
芳養王子の境内に落としたようです。
既に歩き疲れていたので、戻るのを諦め、予備のハンカチで汗を拭きました。もし、芳養王子でピンクのタオルハンカチを見かけた方が居ましたら、汗臭いので洗濯して使ってあげて下さいw 失礼しました。

さて、道は国道に合流、相変わらず細くて通りにくい歩道を進みます。

なんだかホッとする杉並木が海沿いに立っていました。付近の神社の御旅所とか書かれていました。
今回のルートは短めなので、この先、日本のナショナルトラスト一号、天神崎に寄り道してグルリと回って元に戻るつもりでしたが、結構な気温の高さに疲れが早く来ていたので、寄り道スルーで田辺の街を目指します。
山手側へ向かう国道と分かれて街中へ進む本通りを行きます。またまた猛禽たちがピーヒョロローと飛ぶ中、久々の道標発見。左手の坂を少し上った所に出立王子。

ゴール目前なのに出立とは。。。と思いましたが、熊野詣での本番は中辺路が始まるこの田辺からなんですよね。
橋を渡り、街道筋の細い道を突き当たり左折、次の辻にあったのがコレ。

ココからが中辺路なんですね。
辻を右折、駅方向に進む事数分、遂に来ました。

道分け石。12:56。
紀伊路と、串本方面をグルリと回る大辺路の区切りの道標。遂に紀伊路コンプリート!
昨年11月15日から数えて8回目のウォーキングで達成しました。

って事で、直ぐそばの蟻通神社へお参り。

よくみると鳩が一羽。お祝いしてくれてました(嘘)。
記念に御朱印を。

賢くなりますようにw

お参りの後、紀伊田辺駅の観光センターに立ち寄り、この後チャレンジする事になる中辺路の地図、ガイドブックなどをしこたま仕入れました。もちろんスタンプ帳も購入。
ついでに駅周辺の美味しい店を教えて貰いました。

▪️宝来寿司さん(リンクは食べログ)
田辺市内の飲食店合同ランチ企画「あがら丼」というのが有り、宝来寿司さんでは、まぐろ丼、カツオとしらすのづけ丼、太刀魚天丼、そして写真の「ふっくら太刀魚丼」、計4品を出されています。幾分、器が小ぶりでしたが、ふんわりふっくら焼き上げられた太刀魚は美味です。お吸物には、田辺名物という海藻「ひとはめ」と小梅が浮かんでいます。こちらもさっぱりしたお味。食後にミカンまでサービスしてもらいました。ご馳走様でした。

駅前の土産店で、地元「梅屋」さんのはちみつ梅を購入。

14:45発、オーシャンアロー(振り子車両)のくろしおで一気に大阪へ戻って来ました。

延べ9日間掛けて南下して来た道のりを、1時間48分で戻ってくるw カセットテープの巻き戻しみたいな気分でした(なんのこっちゃ)。

さぁこの後は、いよいよ山道続きの中辺路。
でも、今の足腰だと、まだまだかな?
経験者の方のアドバイスなどもお聞きしたい所です。

しかし、くろしお片道4400円とは、これまでみたいに、気軽にしょっちゅうは訪れられないなぁ。泊まりも必要だし。
まぁ長い目で、熊野本宮大社を目指しますわ。

おまけ
宝来寿司さんにも沢山有名人のサインがありました。

が。。。はんつ遠藤さん?
ラーメン食わんと魚食ってるがなww
知らんけど。

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