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大阪建物散歩 中之島フェスティバルタワー&ウエスト

朝からそんなに暑くなかったので、期日前投票に出かけましてね、そのついでにお散歩したんですよ。

曇ってたからそんなに暑く感じなかったんですよ。

そしたら、次第に日が差してきて暑くなりまして。

でもウォーキング族としては、帰りを地下鉄にしては負けだ(何に?)という意地が湧き上がり、西梅田まで行っちゃったもんだから、ドーチカ(地下街かよw)を南下して地上に上がりました。

正に大阪の風景。ポンポン船が台船を曳航してました。

堂島川を渡れば中之島。
そこに建つのがコレ。

中之島フェスティバルタワー

何の祭りやねん?
と思うでしょ?(思わんわ)。
建物の名前の元となるのは、ビル壁面にも表示がある、大阪フェスティバルホールです。

元々ココには朝日新聞社のビル「新朝日ビル」がありました。上層部はリーガグランドホテル、そして下層部にあったのが、旧フェスティバルホールです。
地下にはリサイタルホール(初代ABCホール)もありました。そう、大淀南に局舎が移るまではココに朝日放送本社(ラジオスタジオ)も入居していました。(因みにテレビスタジオは元OTV大阪テレビ放送だった堂島(今のANAクラウンの場所)に分かれていました。ラテ同社屋化の為に大淀南に移転した訳です)

新朝日ビルが1958年(昭和33年)開業で、老朽化した為、四つ橋筋を挟んだ大阪朝日ビル(朝日新聞大阪本社)と合わせて超高層ツインタワー化が2007年に計画され、まず東棟(フェスティバルタワー)、のちに西棟(フェスティバルタワーウエスト)が建てられました。

設計は日建設計、施工は竹中工務店。
低層部にキャパ2700の大きなホールを置く為に、外周に16本の柱を立て、その上にセンターコアとアウトチューブフレームを配した形で建てられました。

フェスティバルタワー

上層部は近代的なガラスデザインながら、下層部は薄茶色の外壁の落ち着いた外観になっています。

一方のウエストは、下層中層部がオフィス、高層部にホテルが入る普通の超高層ビルですが、東棟とツインとなる事から、構造は違うものの同様のデザインとなっています。

フェスティバルタワーウエスト

四隅に付けられた柔らかなアールが優しい印象を与えますし、下層部の薄茶色のカラーは旧大阪朝日ビルを思い出させます。

旧大阪朝日ビル(Wikipediaより)

近代的なだけでない、永年愛された景観を受け継ぐ、周辺との調和が取れた素晴らしいデザインです。

南側より見上げる(右側が東棟)
南東側より見上げる(右側が東棟)

旧大阪朝日ビル当時から、ビルの脇に阪神高速池田線の高架道路が通っていた事から、下道(四つ橋筋など)だけでなく高速を走るクルマからもお馴染みのビルでした。そういう意味でも目立つ建物です。

中之島地区の中心でもあり、ある意味シンボルとも言えるツインタワーとして、存在感だけでなく親しみや調和、歴史さえも含んだ優れた都市デザインだと感じます。

歴史といえば。。。

東棟南側の壁面にも埋められたレリーフ

昔からフェスティバルホールへ訪れた人には馴染みのある物です。「牧神、音楽を楽しむの図」という作品で、旧フェスティバルホール南面に埋められていました。当時のものではなく新たに製作され、埋められています。

土佐堀川の水面、植栽と共に歴史的な風景として調和。

高さ200mのツインタワーという事で、遠くからも存在に気付く超高層ビルながら、地上を歩く人たちにも愛されるデザイン。大阪の街の中でも、全国、世界に自慢できる建物ではないでしょうか。

ちなみにちなみに。。。
ツインタワーといえば。。。

このフェスティバルタワーから徒歩5分ほど東に行くと、大阪を代表するストリート=御堂筋に面した淀屋橋交差点に今、こんな風景が広がっています。

淀屋橋交差点 北東角より望む

東西両角のビルが解体され、青空が広がっています。実は、この両側に高さ150mの高層ビルが建設されます。御堂筋の北の玄関となるツインタワーを配する正に大阪の玄関となる景観を生み出す計画のようです。

ただ、東側(写真左側)は日本土地建物&京阪、西側は住友生命&大和ハウスという事で、どちらも朝日新聞だったフェスティバルタワーと違い、どこまで調和が取れるのか?少し心配ではあります。
こちらの記事の予想図参照↓

なんかね。。。
別企業同士で合わせるのは良い事ですけどね。

しかし建物って面白い。

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