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【15歳 5月のアオハル 】

高校生になって最初のGWに中学の頃の番長が遊びに来た。
別に連んで遊んでたワケでは無いが、小学生時代よくウチに遊びに来て、偶に晩ご飯食べていったので、母親や弟は不良という色眼鏡で見ることも無く、僕の友人として接していたし、家で兄二人だった(2人共に国大・・・)から昔から弟を可愛がってた。
中学を出て親から勘当では無いが、布団と数万円を渡されて道路工事の会社を営んでた友人に拾われた番長は三鷹の方にある宿舎にいた。
連休にコッチに帰ってきたが、家には帰らずかと言って、不良仲間の家にずっといるわけでも無く、最期の日に僕と言うより、母親に初の給料でサイフを買ってきた。

話は、1ヶ月前に戻る。
中学に入学した弟。
ブレザーの生地見つけて作った兄貴譲りのボンタンなんぞ目もくれず、キッチリ真面目なBE-BOPで言うシャバ僧が着る様な制服で毎日通う弟。
学校に通う日を積んでいくと、徐々に兄弟の会話はあるけど、今までと違ってた。

で、番長が夕飯食べながら色々話してると、塾から帰ってきた弟は機嫌が頗る悪かった。
なんか、あまりしゃべらない弟にそれを初めて見た番長が不安に思っているのが何となく解った僕は、今までの態度と今回の件でブチ切れた。
「てめぇ!なんだその態度は・・・」で火蓋が切られ、男兄弟の修羅場的な殴り合いに発展しそうな勢いを必死に止める母親と番長。
で、そこで堰を切ったように話し始める弟。
「そもそも、悪いのは兄貴と、IMI君だろ?」
まだ出て来ないが、サンドウィッチマンのように何言ってるのか解りません〟状態の2人。
弟曰く・・・
入学式の日、弟のいる教室に来た先輩達。既に髪型からしておかしい新入生と話し教室内で弟を見つけると、目の前で弟に挨拶をして教室を出て行ったそうだ・・・
更に学科担当教師が来て僕を知ってるとほぼ異口同音に言っていく言葉・・・「あ〜 お前がFugitiveの弟か。兄貴みたいになるなよ。」
登校や下校すれば、不良達に挨拶されるとか・・・
マジか?なんだこのセカンドレイプ(あの時代に無い言葉)のような変な空気・・・
で、その状況と意味をわかってない2人のバカ・・・
とりあえず、番長は後日後輩に言ったらしく、挨拶されることは無くなったし、1学期が終わったときの成績に担任や学年主任が驚いたらしい。

いやぁ、怖いね 兄や姉の名前がわかっちゃうような学校とか、学年下に挨拶する先輩とか・・・