失われてゆく感情がこわい
息を止めたような時間の流れがする
静かな、鈍い色
トーンは暗くて
ゆっくりとしているようであっという間
声を発さない瞬間があっても
気まずくない
ただ静かでないでいる
静かな海のような時間が過ぎていく
発して、
それに答えて
また発して
言葉のキャッチボールではない
モールス信号をパチパチと送り合っている
暗くて綺麗な瞳
光を失ってるわけじゃない
どこか遠くを見ているだけ
あの子には何がみえているの
わたしが見ているものじゃない何かが見えているのね
あるいは何も見えてない