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「どっちも好きなの。」という瞬間の、ざわめく胸のうちについて(5)~ひとり、道南discoverを待つ時間

まちとは。暮らしとは。

当たり前すぎて、自分にとって それがどんなものなのか

考えてみたこともなかったよ、という方がふつうなのではないでしょうか。


私もそのひとりです。

今回の#札幌discover のムーブメントと

それにともなう自分の心の動きをたしかめることで

「自分にとって」

いったい何なのだろう、と考えてみることができました。


「どっちが好きなの?」

「そんなの決められないよ。どっちも大切で、どっちも違う。」

「どっちも好きなんだよ」

自分に問いかけては、自分が答える

札幌のまちのこと、函館のまちのことを。


「#道南discover で写真をツイートするなら、どれにしようかな」

考える時間は、とてもたのしいものでした。

ツイートには #札幌discover の発起人の方たちが用意してくれている #北海道discover のフレームを使わせてもらおう。

(札幌discoverのフレームも素晴らしいですが、札幌以外の北海道の人も使えるようにと、あらかじめ #北海道discover 用フレームが作成されていたのです。プロのデザイナーのsachiさんが、ここまでしてくださるなんて。

それこそ、思いやりですよね。)

だから、「写真もできるだけキャッチコピーに合ったものがいいな」と。

そして、このためにフレームと手持ちの写真を重ね合わせることができるよう、写真加工アプリもDLしました。


できあがったフレーム入りの写真をスマホのアルバムのなかで温め、

私はタイミングを待っていました。

「しかるべき人が #道南discover の投稿をしたら、私も続こう。」

そう思って、すぐには写真をツイートしなかったのです。

この理由も私の勝手な思いなのですけど、

これだけ長く住んでいても、やはり函館は「お世話になっている土地」という気持ちが拭えず

「ここで生まれ育ったひとの愛情にはかなわない」

と感じていたからです。


先輩移住者で先輩ライターでもある 佐々木康弘さんという方が、仕事がらみで函館の歴史の話を詳しく聞かせてくれたことがあります。

「佐々木さんすごいですねえ。函館の歴史にくわしい…(私は全然勉強していないし、わからない)」

すると佐々木さんがちょっとかなしそうに顔をゆがめて

「歴史はね、本を読んで勉強すればいくらでもわかるけど」

「昔五稜郭のダイエーはホリタだったんだよ、って言われたときに」

「僕はわからないことがかなしい」


ああ、なんてやさしいんだろう。

本当に函館のまちのことが好きなんだな、と思いました。

子どもの頃にボーニモリヤに連れていってもらって、レストランでおいしいものを食べさせてもらった記憶がない。

大門に映画館がいくつもあった時代を知らない。

うらやましさと、かなしさが交差する。


そして、絶好のタイミングがやってきました。

とある日のお昼ごろ

函館出身で東京在住のライター 阿部光平さんが #道南discover をツイートしてくれました!

しかも阿部さんは、親交のあるドット道東の方たちのために #道東discover のツイートを先にされていたんです。これって思いやりだよなぁ…と

しみじみ感じ入りました。

私は阿部さんにはイベントで2回ほどお会いしただけで、純粋に阿部さんが主宰している「IN&OUT」というサイトのファンなんです。

先のツイートの動画を作った大石祐介さんも、このサイトで紹介されたひとり。

(余談になりますが、わたくし 大石さんのファンでもあって。
函館蔦屋書店でなにも知らない時に、偶然大石さんのニューヨークの写真集を見かけて購入。ふつう写真て瞬間を切り取るから無音になる印象ですけど、大石さんの写真からは音が、音楽が聴こえてきそうなのです。)

そして、もう一度ツイートされている動画を。

こちらも私は大好きで、それこそ一時期朝晩欠かさず観ていました

そのぐらい好き。

よし。機は熟した。

私もツイートして、函館のまちに「好きだ。」って伝えよう。

そう思ったのです。

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写真撮影地:函館市 THE SHARE HOTELS HakoBA函館 屋上テラスより

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