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久しぶりに日本の鉄道に乗って思った事

オーケストラで働いており、もう10年以上海外で生活しています。久しぶりに帰国し、日本の鉄道に乗って思った事を、半分外国人、半分日本人目線から書いてみようと思います。

久しぶりの日本


3年ぶりに日本に帰ってきました。最後に日本に帰ってきたのはコロナ前、アジアツアーのあった2019年の秋でした。

その時は、音楽事務所がバスや電車のチケットを全て手配してくれたので、何一つストレス無く過ごせた記憶があります。仕事で演奏旅行に行く事も多いですが、グダグダなエージェントに当たることも時々あります。手配したバスが来なかったり、ホテルのチェックインがスムーズに出来なかったりする事などが積み重なると、確実に消耗します。スケジュール管理が隅々まで行き届いていた日本の音楽事務所はさすがでした。

話は少しそれましたが、ツアー中の空き日にはSuicaを使って地下鉄や山手線などに乗っていて特に問題は起こりませんでした。

前回滞在した時には、鉄道移動で特に問題無かったので、今回も余裕っしょ、と思っていました。

成田空港から東京都内の行き方が難しすぎる

成田空港を利用すると毎回感じる事。空港から都内に行く鉄道は一本で良いだろ!
「鉄道はこちら」という案内に沿って空港を出ると、JR線、京成本線、成田スカイアクセス線の3路線がドドンっとあります。さらに、特急と鈍行列車で改札が違ったりともう訳が分かりません。


正直どれに乗ったら良いか、毎回悩みます。日本人の僕ですらよく分からないのに(しかも成田空港の鉄道を何度も利用したことある)、外国から訪れた観光客はもっとわからないだろうと思いました。

事前に調べてから来いと思われるかもしれませんが、僕の行ったほぼ全ての国々では、空港から市内に伸びる鉄道は一本でした。そのため、空港から鉄道に乗るために下調べをするという習慣が無く、刻々と変わるスマホの乗換案内の提案を見て焦るばかりでした。

ただしヨーロッパの空港から市内の鉄道は料金がやたらと高い事がある
写真はスウェーデンの高速鉄道

Suicaで新幹線に乗れない

何とか上野にたどり着き、新幹線に乗ります。新幹線乗り場への案内に沿って進み、改札をSuicaで通ります。するとまた改札があります。
「Suica」と書かれている改札にSuicaカードを当てると、赤いランプがピコピコと光り変な音が鳴りました。
みどりの窓口で尋ねると、特急券を買ってくださいと言われます。
何のためのSuicaカードなんだよ〜と、ぶうぶう言いながら券売機に。購入手続きを進めると、Suicaカードを挿入するようディスプレイに表示されています。
Suicaを挿入し、目的地を選び、特急券および乗車券(この2つが分かれていることもそもそも意味不明)を購入しようとしました。
支払いはSuicaから引き落とそうと思っていると、Suicaカードを挿入しろと言われます。
「???、もう既に入れとるやんけ!!!」
どうやら別のSuicaを持っていると支払えるようですが、普通はニ枚もSuica持っていないと思います。謎仕様でした。
結局挿入したSuicaから引き落とす方法は判らず、現金で支払うと、お釣りのコインがワラワラと出てきました。コインなんて使わないよ。。。
その後、Suicaと一緒に紙のチケットがニ枚も出てきて、デジタル後進国の面目躍如とつくづく感じました。

しかしヨーロッパでも、券売機で券を買おうとするも、20ユーロ札は使えねえからな!とディスプレイに表示され、しかもクレジットカード支払いが壊れていて、小銭や10ユーロ札を持っていないと詰むという経験も数回あるので、どこでも利権の上にあぐらをかいている所にはありがちなことなのかもしれません、知らんけど。

新幹線カッコいい

毎度新幹線に乗るたびに思います。新幹線のフォルムは世界一かっこいいです。ヨーロッパの高速鉄道は、たいてい車体にスプレーで落書きされていたり、ホコリや泥まみれで走っています(町中でもよく目にするあのスプレーのダサい落書き、何故あんなものを描きたいと思うのか未だに謎です)。きれいにメンテナンスされたピカピカ光る新幹線が駅のホームに入ってくると、おおっ!と毎回ついスマホのカメラを向けてしまいます。先頭車両の長い鼻!清潔な車内、延々と続く車両、車両番号が表示された電子掲示板、正確な運行時間、全てが素晴らしい。

ヨーロッパの鉄道中でカッコ良かったローマのやつ

その他

この前のオリンピックの時、東京の複雑な鉄道網は外国から来た方には問題なかったのでしょうか。多くの方はジャパンレールパスを利用したと思いますが、僕はドイツからチェコに引っ越してまだ4年なのでどうやら利用できないようです(10年以上同じ国に住んでいないと駄目らしい)。


非常ボタンや不審物に関する車内アナウンスが増えていて、久しぶりに帰ってきて治安の悪化を感じました。あとホームのアナウンスが、パチンコ店の前を通った時を思い出すほど大きな音量に感じました。

マスクについては、ヨーロッパではもう9割以上の人はマスクをつけていませんが、東京ではまだ半数近くの人がマスクを着用していたのが印象的でした。
実家のある群馬の高崎駅に着くとさらにマスク着用率は跳ね上がり、まだ九割近くの乗客がマスクをつけていました。スーツケースと荷物をたくさん持っており、周りの乗客に不快感を与えないよう僕もマスクを着用しました。
事前に予想していたよりは少なかったですが、周りにマスクを着けている人がたくさんいると、パンデミックがキツかった一年以上前に戻ったような不思議な気持ちがしました。

雑文(と愚痴)をここまで読んでいただきどうもありがとうございました。Suicaでどうやったら新幹線に乗れるのかご存知でしたら、厚かましくも教えていただけると助かります。お礼にと言ってはなんですが、いくつか僕の撮った路面電車の写真をご覧ください。

職場の前の路面電車とスケボー兄@プラハ
レトロ路面電車@ブダペスト
リッチな国ルクセンブルクの路面電車
ミラノの路面電車
職場と路面電車@プラハ

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