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ステレオ分離信号(Malle Symen)

fuefukikori yuni
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音楽というよりは「笛の音」を紹介する「ノート」というつもりで、やってみます。

演奏を録音して公開するのはこれが初めてです。

小学校卒業から4年。高校1年でリコーダーに再会したきっかけはこの曲でした。
その昔NHKFMでは日曜日に朝9時に「ステレオ放送受信のための分離信号をお送りします」と言って、リコーダーの演奏が左右から順番に流れていました。
ステレオ放送というだけでも、珍しかった時代の名残りです。
 当時の音源がYoutubeにありました。https://youtu.be/xFC3KvVqun4

素朴でありながら深い響きが印象的で、それまでのリコーダーの印象がすっかり変わり、しまってあった楽器を取り出して、音を出してみました。
この曲を吹いてみたかったけど、いきなりではうまく音がとれず。音楽の教科書に、ふるいヨーロッパの民謡がのっていて、こんな感じのメロディーだったので、独りで吹いてみました。
はじめて自分のための音楽に出会った瞬間でした。
毎日のように、簡単なメロディーをリコーダーで吹いていました。
やがて本格的にレッスンを受けようと思うのは数カ月先のこと。

NHKFMでは曲名の紹介はありませんでしたが、ヤコブ・ファン・エイクの有名な曲集「笛の楽園(1649年)」から"Malle Symen"「まぬけなシモン」という曲です。
当時の流行歌のメロディーをリコーダー用にアレンジしたものです。
オリジナルの歌詞つきの楽譜がありました。
http://conquest.imslp.info/files/imglnks/usimg/1/1d/IMSLP395399-PMLP638717-MALLE_SIJMEN_-_Zusammenstellung.pdf
詳しい解説がありますがドイツ語なので簡単には読めません。
イングランドのSimple Simonという曲も関係があるらしいです。

こうした素朴なメロディーの深みと美しさを表現するのはとても難しい。
はじめての録音のために100回くらい演奏してとりあえずこの程度。
これは主題の半分で、このあと変奏が続きます。
ものすごく技巧的というわけではないので、ちゃんと練習して自分で楽しみたい曲です。
ここでは、オリジナルの真似をして、左右に振り分けて編集してみました。
youtubeには名演奏がたくさん出ているので、全曲演奏を公開することは無いでしょう。

楽器は、80年代にパントマイム劇団の楽師をやることになったとき購入したヤマハのソプラノ。ボックスウッド製?銀座のヤマハに先生に同行していただき、何本も試奏して選んだ一本。一応”仕事”で数年使ったので、もとはとりました。
久々に吹き込んでいますが、ちょっと高音が出にくくなっています。調整が必要なのかも。

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