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備忘録14:強心薬

【登録販売者資格の勉強備忘録:器官や血液に作用する薬】


1⃣動機と息切れ

動悸:心臓の鼓動が強くもしくは早くなり、または脈が乱れ、それが不快に感じる状態。心臓の働きが低下して十分な血液を送り出せなくなり、心拍数を増やすことによってその不足を補おうとして生じる
息切れ:息をすると胸苦しさや不快感があり、意識的な呼吸運動を必要とする状態。心臓から十分な血液が送り出されないと体の各部へ酸素の供給が低下するため、呼吸運動によって取り込む空気の量を増やそうとして生じる
*激しい運動や興奮したときの動悸・息切れは正常な健康状態でも起こる
*睡眠不足や疲労による心臓機能の低下、不安やストレスなどでも動悸・息切れは起こる
*貧血や更年期に生じるホルモンバランスの乱れなどによっても起こる

2⃣強心薬の働き

強心薬:疲労やストレスなどによる軽度の心臓の働きの乱れについて、心臓の働きを整え、動悸や息切れなどの症状の改善を目的とする医薬品。
強心成分:心筋に作用し、その収縮力を高めるとされる成分

3⃣主な配合成分

a.)強心成分:強心作用(心筋に直接刺激をあたえる)を期待して用いられる
・センソ/ヒキガエル(アジアヒキガエル等)の耳腺の分泌物
    *皮膚や粘膜に触れると局所麻酔作用を示す
    *センソが配合された内服固形製剤は噛まずに服用
    *一日用量が中センソ5㎎を超える医薬品は劇薬指定
    *一般用医薬品では一日用量が5㎎以下になるよう定められている
    *副作用に悪心(吐き気)嘔吐の副作用あり
・ジャコウ/シカ(ジャコウシカ)の雄の麝香腺分泌物
    *呼吸中枢を刺激して呼吸機能を高めたり意識をはっきりさせる
    *緊張や興奮を鎮める *血液の循環を促す
    *強心薬のほか小児五疳薬、滋養強壮保健薬に配合されている
・ゴオウ/ウシ科の牛の胆嚢中に生じた結石
    *末梢血管の拡張による血圧降下 *緊張や興奮を鎮める
    *血液の循環を促す *解熱
    *強心薬のほか小児五疳薬、滋養強壮保健薬に配合される
・ロクジョウ/シカ科の雄時価の角化していない幼角
    *強心、強壮、血行促進
    *強心薬のほか小児五疳薬、滋養強壮保健薬に配合される
*小児五疳薬:小児鎮静薬のこと

b.)強心成分以外の生薬成分
 ・リュウノウ(作用:気付け/ボルネオールを含む)
 ・シンジュ(真珠/作用:鎮静)
 ・レイヨウカク・ジンコウ・ユウタン
 ・サフラン・ニンジン・インヨウカク

c.)漢方処方製剤
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう/カンゾウを含む)は強心作用が期待される生薬を含まず、主に利尿作用により水毒の排出を促すことを主眼としている
*体力中程度以下でめまい、ふらつきがあり、時にはのぼせや動悸がある者の立ち眩み、眩暈、頭痛、耳鳴り、動悸、息切れなどに適す
*高血圧、心臓病、腎臓病の診断を受けた人では、カンゾウ中のグリチルリチン酸による偽アルドステロン症を生じやすい
*比較的長期間服用されることがある

・水毒:漢方の考え方で、体の水分が停滞したり偏在して、その循環が割ることを指す

4⃣相互作用と受診勧奨

a.)相互作用
・特に滋養強壮保健薬には強心薬と同じ生薬成分が配合されてることが多い
・医師の治療を受けている人は強心薬を使用前に担当の医師・薬剤師に相談する

b.)受診勧奨
*心臓の働きの低下が比較的軽ければ軽い運動や休息などの生活習慣の改善で症状の緩和ができる
*一般用医薬品の副作用として動悸が現れることもあるので、強心薬で対処を図ろうとしていないか販売時にはしっかり聞き取りを行う
*一般に5~6日使用しても改善が見られない場合は受診を勧める
*激しい運動をしていないにも関わらず突発的に動悸息切れが起こったり、意識の薄れ、胸部の痛み、冷や汗を伴う場合も受診を勧める


+++++今日のひとこと+++++

演奏会の本番前に緊張を抑え演奏効率を上げるために救心飲んでた演奏者がいたけど…そういう使い方もありなん?

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