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数の力。

昨日、私の大好きなグループのオンラインライブを見た。大きな舞台で歌って踊る姿は半年以上ぶりだったが、やっぱりいつものようにワクワクする。

1、最後の一年

私が彼らを好きになったのは、潤君が出ていたドラマがきっかけだった。身近にとても熱心な彼らのファンがいて、そこにも少なからず影響をうけていた。当時はまだ、ファンクラブに入りさえすれば、必ずと言っていいほどコンサートに行くことができた時代。娘は小4と小1でまだライヴに連れていくことは想像していなかったが、ひょんなことがきっかけで3人で参戦。私たちにとっては一生忘れられないほど衝撃的なライブだった。そこから私たち親子3人と”ARASHI"の長い旅がはじまったのだ。

もしも“コロナ“がなかったら、今頃は国立のライヴにも行き、最後のツアーに胸をワクワクさせていたかもしれない。

20thのライヴで潤君が言っていた。「まだまだ一緒に見たい景色がある。」と「最後まで走り続ける」と。私たちは何も考えずに、ただ最後の一年を彼らとともに走り抜けるはずだった。

たくさんの人がいろんなことを諦め、大変な状況である今、それについてぐちぐち言う者は誰もいない。彼らは今自分たちができることを精一杯している。だからファンはそんな彼らの思いにできる限り寄り添いたいと思っている。それがたとえどんな結末になっても。

ハワイの夕日、ろまんっチック

2、ファンと推しの距離感

私が彼らを応援するようになった頃から、彼らの人気はどんどん上がってゆき、私たちは瞬く間に大きなファンダムになっていった。ファンクラブに入っていてもライブに行けない年が出てくる。テレビの露出が増えれば人気が出る。最初は潤君がきっかけであっても、それぞれ魅力が溢れている彼らはたくさんの世代に愛されていった。

私達よりもっともっと前から彼らを応援していた人たちの中には、今まで近かった彼らとの距離に戸惑う人もたくさんいた。ライブもアリーナクラスだと直接ファンサービスを受けたり、一つのツアーで何公演も見れるのが当たり前だった人たちの中には、彼らの人気がどんどん大きくなっていくことで、もっと身近に感じれるグループに乗りかえたり、逆に距離をあけたいと担当を降りてしまう人もいた。中にはそのうち飽きて韓流ブームのように落ち着くだろうと思っていた人もいた。

でも彼らの人気は留まることはなく、気づけば老若男女誰からも愛される国民的アイドルと呼ばれる存在になっていった。

当時私たちが感じていたのは、ファンが増えるとライブに行けない年が出てくる。ライブで幅広い年代の人が多くなると、いわゆる黄色い声援というかファンの声のボリュームが弱くなる。特にアンコールのコールはいつも冷や冷やした。黙っていてもアンコールって出てきてくれると思ってない?ファンの熱量と割れんばかりのコールで4回のアンコールを経験したこともある私達は、もう心を震わすアンコールを体験することはないんだと、それがライブの醍醐味だったのにと寂しく感じたりもした。きっと彼らもそれは感じていたように思う。

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3、彼らが見る景色

彼らは活動休止の発表を挟み、約2年間をかけて20thのanniversary live tourを行った。今回は久々に東京への遠征に行くこともできた。小さかった娘たちの手を引きながら行った十年前を思い出しながら、三人でカフェめぐりもした。

ライブの中で翔君が「10周年の国立に来てくれた人、どれぐらいいる?」と問いかけた。ペンライトを振って応えていた人の少なさに私はとても驚いた。と同時にこの十年で彼らを好きになった人たちがこんなにたくさんいるんだと改めて実感した。この会場にいない何十倍、何百倍ものファンによって彼らは支えられ、彼らしか見ることのできない素晴らしい景色を見ることができたということを。その一部でも共有することができたことに感慨深い気持ちになった。

そう、数の力だ。彼らの抱える数の力はすごい。例えば他の人気グループに、どんなにコアなファンや財力があるファンが一部いたとしても、彼らが持っているその数の力には及ばない。某女性アイドルグループが人気投票をやっていた時の投票数は正直驚くほどだったがその数の力とも種類が違うのだ。一時に比べると勢いはないかもしれない。でも潜在的に彼らを愛すファンは多く、根強い。長くその数の力を持ち続けることができたのは、彼らがグループとして続けて行こうとする強い意志だったり、ファンを何よりも大切にする気持ちだったり、一番になりたいと思う心、それを守るために彼らが重ねてきた努力の成果だと思う。彼らがファンに与え、ファンから与えられるその想いの循環が彼らが持つ数の力の源となっている。そんな唯一無二のグループを長く応援し続けてこれたことを今とても誇りに思う。


あれだけの熱心なファンをあんなにも多く持っている”嵐”というグループは本当にすごいグループだと改めて思う。そんな彼らと過ごす時間はあと少し。どんな結末が来ても私たちは彼らの決めた道を応援するだけ。いつだって彼らの決めた答えは賢明だったから。



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