【短編小説】13.どこだ、どこだ【その角を通り越して。】
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暗くなった小屋の中では
いつの間にかドワーフのレリオンがランプに火を入れていた。
それはとても当たり前のように作業をしていて
扱いずらいこのランプのホヤをいとも簡単にずらす姿を見て
目の前にいる小人は昔からこの部屋に通っていたのだと実感する。
と。
彼は見頃の時間になったと言いながら
僕の作ったお気に入りのグラデーションのキャンドルを灯し始めた。
勝手にお気に入りのものを触られているのに
嫌な思いがしないのはなぜだろう。
構わず、僕はおばあちゃんの日記を読