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低空飛行。

ここ数か月ほど、低空飛行で生きている、という自覚がある。

数年前は、月間百数時間もの時間外労働をして、毎日深夜まで働いていたというのに、最近では定時ぴったりどころか、有給休暇も駆使して「フルタイムよりちょっと少なめ」で働いている。東京にいたときに比べて通勤時間も短いから、自由にできる時間は、かつてに比べて数倍以上だ。

だからと言ってその余った時間でなにか趣味の活動をしているかと言えばそういうことも特になく、圧倒的に増えたのは睡眠時間だ。せっかく休みを取っても、どこに行くでもなくたいていは昼間から寝ている。

もともと僕は体が強いほうじゃないし、精神のほうも虚弱で、ずっと心身の体調の波を抱えながら生きている。どうにもたくさん寝てしまうのは、体調や心の調子がずっとよくないから、というのもある。仕事を終えて帰ってくると、ぐったりと脱力してしまうのだ。

それでも仕事もちゃんと回っているし、生活も何とかなっているのだから「これはこれでいい」と割り切れれば何の問題もないのかもしれない。それなのに僕は持ち前の貧乏性から、ついつい「どうしてこんなに時間があるはずなのに、生産的なことができないのだろう」と、変な罪悪感を抱えてしまう。

人生にはいろんなタイミングがある。大事なのはそのタイミングを見極めて軽やかに決断できることで、「常にエネルギッシュにいること」ではないと思う。僕のように強くない人間には、特に。

こういう文章を書くことで、僕はいつも自分に言い聞かせている。責められているように思っても、責めているのは自分だけだ。自分こそは、自分の味方でいよう。自分の今を、認めて生きていこう。

今は、これでいい。

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