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地域資源の捉え方

「洲本内町地域歴史的町並み調査報告会」に参加してきました。
兵庫県立大学環境人間学部の宇高先生による洲本市街地の歴史的建物の調査についての報告会でした。
タイトルには内町とありますが、前回外町、今回内町を調査されたということで洲本市街地全体についての言及が多くとても勉強になりました。
改めて地域の歴史を学ぶことの重要性を痛感しています。

トピックは下記
・洲本市街地の歴史的変遷
・洲本市街地の歴史的建築物の特徴
・洲本市街地の課題

洲本市街地の歴史的変遷

洲本市街地の土地区画はほぼ江戸期のままである。庚午事変の影響は大きいが、土地区画の継承が原因で明治以降の建物が多く残る。内町地域は比較的土地区画が大きい傾向があり更新されやすいと言えるがそれでも一定数の歴史的建築物が残っている。
城下町ならではの背割や、紡績住宅などそれぞれの時代の特徴が残り、積み重なっていると言える。

洲本市街地の歴史的建築物の特徴

内町と外町を合わせて442件の歴史的建築物が確認され、その内85件は外観がしっかり残っていると今回の調査で判定された。(内町は13件、外町は72件)
特徴的な建物形式としては看板建築、しころ屋根、紡績住宅などがあげられた。また豪商の建物はそれぞれに特徴があり、歴史的価値の高さが強調されていた。
豪商の建物の特徴として、間取りについては客を迎える空間と作業空間の設えの違いが特徴的であることや、塀を取り出しても瓦や腰壁の意匠の特徴が挙げられた。その他にも立派な蔵があることや、住居兼医院として使われていた建物の間取りの特徴などが挙げられた。

洲本市街地の課題と提案

人口減少、空き家の増加という課題が挙げられた。先生はどこの地方でも共通の課題であると仰っていた。淡路島への注目度の高まりを考慮して、歴史的建築物が集まっている地域をめぐるルートを考えてはどうか、という提案がされた。また、景観形成のガイドラインを策定することも歴史的建築物、歴史的景観を守るための手段として考えられるということが提案された。こうした調査において調べて終わりではなく、今後の提案も含めてなされることは4とても素晴らしい。地元民として背中を押されるような気がする。

個人的な感想とか思い

魅力をアピールすることも大切なことだと思う。それにはキャッチコピーを考えるのもいいのではないか、短い言葉で洲本市街地の歴史的側面を表現する、そんなことができれば外に伝わると思う。
質疑応答の時間にお伺いしたが、歴史的建築物で使われていないものもたくさんあるだろうということだった。使われていないと、それを活かしていくことは難しいだろうなと思えてくる。それら建築物を活用していくために何か考えられないだろうか。

冒頭にも書いたように知らないことが多く、とても勉強になった。洲本が好きと言っておきながら洲本の歴史的建築物についてきちんあと考えたことがなかったし、歴史的と言える建築物がこんなに分布しているということを改めて実感した。
こんなに素敵な洲本市街地をより良くしていくために自分も何か出来たらなと思う。

タイトル写真信用元


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