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かわいい下着を買うということ

まじでおっさんの下着に関する話なんて死ぬほどどうでもいいことだと思うのですが、個人的になんかこの気持ちを残しておきたいな〜と思ったので、備忘録として書かせてください。

下着を買いました。3枚で5,500円というやつなんですけど。これが高いかどうかは人次第でしょうが、個人的には高かったのです。

というのも、基本的に今まで下着なんてユニクロで2点990円のまとめ買いでしか買ったことがなくて。僕に限らず、一般的な傾向として男性って女性と比べて下着にかける金額って低いと思うんですね。たぶん女性ほど機能性やデザイン性にこだわりがないし。穿ければいいという人も少なくない気がします。

僕もそのひとりでして。特に38にもなると、人に下着を見せるというプレミアムな機会がマジでなくなってくるわけで。極論を言うと、多少穴があいててもいいやくらいの気持ちさえある。

だから、たかが下着に1枚1,800円以上かけるなんて、僕からすれば貴族のたわむれ。ほんの少し前の自分ならもったいないって眉をひそめていたと思うんですよ。しかも、いい年したおっさんが下着にこだわったって何の需要もないし。むしろそうやって張り切ることは恥ずかしいとさえ思っていた。

でも、昨日買い物に出かけた僕は、どんな洋服よりも、かわいい下着にときめいてしまった。そして、いつもの3倍以上の金額の下着をつい買ってしまった。

たぶん誰にも見せない。見せる機会なんてない。

だけど、かわいい下着を買ってあげたかった。他でもない、自分のために。

好きな人の前でカッコつけるためにいい下着を身につけるのではなく。

いつもよりちょっと気分を上げるために、お気に入りの下着を穿く。

そういう贅沢というか、自分のためのサービスを、最近ようやく少しずつ許せるようになってきた。

わざわざ自分のためだけにこんなお金を遣っても意味がない。これだけのお金を払う価値が自分にはない。と、やたらと自罰的だった自分をトイレに流して。

自分のためだけのささやかな時間やゆとりにお金を遣う。そういう自分を肯定する。たったそれだけのことだけど、それができるようになったおかげで、ずいぶん心が軽くなってきた気がする。

誰も見ないし、興味もない。誰にも見せないし、誰に興味を持ってもらう必要もない。だけど、それがあることで自分がもう少し頑張れる。とりとめのない1日をいとおしく思える。これからは、そういうことをもっともっと大切にしていけたらいいな。

そういう革命が、今、少しずつ自分の中で起きている。

昨日買ったこの5,500円の3枚の下着はその記念品。

かわいい下着を洋服の下に隠して。また明日から始まる雑多な日常を生き抜こう。

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