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17日目

俺は松屋の奴隷だ。

東京に来てそろそろ一年。最寄りの松屋にはどう少なく見積もっても40〜50回は行っているだろう。

俺のように帰りの時間も安定しない人間にとって松屋は大変ありがたい。

味噌汁がまずい(筆者主観)ことを除けば大抵のものは美味しいし、出てくるのも早い。しかも俺が好きな豚汁もいつも置いてるので、本当に重宝するのだ。

しかしそんな松屋も緊急事態宣言を受けて、夜は持ち帰り限定になってしまった。

俺は基本的にテイクアウトかイートインかと言われればイートイン派である。家でそもそもあまり飯を食う想定しておらず、どちらかというとテーブルと椅子で食べたいし、なによりゴミが出るのが嫌なので。

ただこの時勢でそんなことも言っていられず、松弁ネットで注文して、松屋に行くわけですが…

え?

松弁ネットを知らない?

予めネットで所定の店舗に予約を入れておくと待たずに弁当を持ち帰りができるサービスだ。決済がネットでできないのを除けばかなり便利でよく利用させてもらっている。ポイントの還元率もすごい。10倍だぞ10倍。

でも、このサービスあまり使ってる人がいないようで、俺の最寄りの店ではきっと使ってるの俺ぐらいなんだろうなと。思う。

なぜそう思うのか。

店に入って、カウンターに行った瞬間からいつもいる中国人の店員さんから

「インターネトの人ですね」

って言われるからだ。

もうこうなったら終わりである。これはもう今後非常に行きづらい。

いわゆるこの店員からの常連認定的な、個人の認識みたいなの、気にしない人は全然気にしないし、むしろ覚えてくれてるんだと嬉しくなる人もいるかもしれない。

でも俺はなるべく個人を認識されたくないのである。

こんなペースであいつ松屋の弁当食ってるんだw

と思われたくないのである。貧相でバリエーションのない食生活を進んで人にさらけ出したくはないのである。

便利さと個人認識のトレードオフ。悲しき二律背反。

しかし俺は、今日もまた松屋にいくのだ。インターネトの人として。

チキンカレーにしようかな今日は。

そのうち東京の駅前どう考えても松屋多すぎ問題(問題か?)も書こう

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