子育てしながら仕事がしやすい、横のつながりの残る場所、商店街 「チロル」木原優里さん
2014.03.05
子育てしながら仕事がしやすい、横のつながりの残る場所、商店街
チロルはアンティーク着物とハンドメイド品のお店です。倉敷や広島市内、山陰などにもファンがいる人気店。現在、府中の商店街で3店舗を展開しています。チロルは、今回お話をお聞きした木原優里さんとそのお母さん、優里さんのお嬢さん姉妹(保育園)で切り盛りしているお店なのです。チロルの人気の秘訣と、府中の商店街でお店をはじめた経緯などをうかがいました。
鞄のお店からはじまったお店
優里さんは、高校時代から友人や知人に頼まれて鞄を作っていました。広島の服飾専門学校に進学し、先輩のお店に自分が作った鞄を置いてもらうようになりました。自分が作った鞄がお店に並んで、売れていくのがうれしくて、お店を持つことに関心を持ち始めました。卒業後しばらくして地元に戻り、いまのお店とは違う国道沿いにお店を開店、そこで5年ほど営業しました。このお店では、優里さんのお母さんもアートフラワー教室を開催していました。
出産を機に移転、そして2店舗目
優里さんは出産を機にお店を一旦たたむことにしたのですが、優里さんのお母さんは教室を続けるので、商工会議所が募集していた商店街のチャレンジショップに申し込みました。最初は人通りの少ない商店街に出店することに抵抗がありましたが、お母さんとならお店を再開してもいいかなと思い再開したのでした。
一号館が軌道に乗る中、優里さん自身が、接客が好きなことを自覚したそうです。品揃えの豊富さとお買い得感で、女性のお客さまが遠方から団体で来られるように。そんな中、隣のお店が空くことになり、そこを借りてチロル二号館を開店することになりました。
「かわったことせんと人あつまらんよね」
人通りが多い場所とは決して言えない商店街なので、特色のあるお店でないと人が集まらないと優里さんは言います。逆に特色があると遠方からでも集客が可能ということだそうです。
1号館とはまた違った2号館の独特の品揃えにより、お客様は順調に増えて、地元のミニコミ紙などにもよく取り上げられました。ミニコミ紙は、住民にとって「誰か知ってる人が載ってる」身近な存在。これが地域の宣伝としては大きいのかもしれません。現在は、ブログやフェイスブックを通じて同年代(30代)のお客さんが増えてきており、以前のお店よりも新しいお客さんが増えてきたそうです。
またチロルでは、年に2回「府中ハンドメイドマツリ」を開催。ハンドメイド作家さんが集るイベントで、回を重ねるごとに出店者も来場者も増えています。
商店街は子育てがしやすい!
商店街では、となり近所が子どもを見てくれる環境があるそうです。優里さんは「横のつながりがちゃんとある。」と言います。実は、意外に周辺には同世代の人たち(子どもを連れた親子)がたくさん住んでいる。子育て支援施設も、学校も近くにある。そのため、子育てをしながらお店をする環境が整っているそうです。
インタビュアー 小谷から
今回印象に残ったのは「変わったことせんと人集まらんよね」ということば。つまり、変わったことをすれば人が集まるという可能性です。
また、仕事をしながら、子どもを地域と一緒に育てられる場所としても、商店街の可能性を感じました。ちょっと意外でしたが、実は昔から商店街はそのような日常の営みの延長線上にある、生業の場所であったのですね。商店街は、それが連綿と続いている場所という意味で、かなり面白い場所なのかもしれません。
かく言うインタビュアーの小谷も、子どもの面倒を見ながら商店街(チロルさんの隣)で事業を営む予定なので、とても共感したのでした。
チロルさんの情報
https://www.facebook.com/tirol.kimono
http://ameblo.jp/t2408/
boshu
築100年を超す古い町家をリノベーションして、小さなお店を3店舗つくりました。チロルさんの3つのお店からもすぐ近く、隣接する公園ではマーケットも開催しています。あなたもチロルさんのように、自分のペースで小さなお店を始めてみませんか?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?