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母娘思い出の鲁肉饭

私は台湾料理が好きで、よく近所の台湾人のお兄さんのお店にルーローハンを食べに行くのだが、いつから好きなのだろうか。ふと考えてみた。

そうだ!!!台湾へ行って食べた時からだ!
思い出した。私は偏食大星人なので面倒くさいことに食べれる肉料理と食べられない肉料理がある。
例えば唐揚げ、ハンバーグ、焼き肉・鳥は大好きなのだが、煮物やカレーに入っているプリプリの鶏肉や水晶鳥は食べられない。
この法則でいうとルーローハンは間違いなく後者で私の食べられないお肉料理に分類される。

2017年3月7日
暇を持て余した大学一年生の春休み。なぜか母と二人で台北へ旅行に行った。元々母も海外旅行が趣味でしばらく行っていなかった。
というわけで小学生の時に行った韓国ぶりの海外旅行である。
台湾は成田から3時間ほどで着くととても近い国だ。私の家は成田空港に近いため、下手すると福岡に行くよりも早くつく。
前日にキラキラピンクのインナーカラーをいれて気分もルンルンな私は朝6時に起床し、成田空港へ向かった。

荷物検査をして、機内で食べるじゃがりこを買って、搭乗。
すぐについてしまった。台湾桃園空港。
いやあ蒸し暑い。3月にも関わらず日本でいう7月の台風上陸前のほうな蒸し暑さ。私たちは空港からホテルまで送迎を頼んでいたためバスに乗る。
周囲が大学生の集団ばかりで少し恥ずかしくなってしまった。
「周りからあの子は友達がいないから親と来ているのかな笑笑」って思われていないかな。。。
今考えるととても幼稚であるが、当時の私は真剣に考えて少し機嫌が悪くなった。母からすればとんだ迷惑である。
そんなことを考えているうちに宿泊するホテルに到着した。学生御用達の格安ホテルである。といってもMRT駅に近くアクセスが良かったし、朝食バイキングも割と豪華でホテルステイ<観光な我々からすると満足のホテルだった。

荷物を置いて一息ついてさあどうするか!
時計をみると16時。よし夜市に行こう。荷物をまとめて出発。
ホテルをでて、道に沿って5分ほどあるくと何やら地元民の沢山いる定食屋が見えた。
「お母さん、ここに行きたいんだけど。ここでルーローハン食べたいんだけど」
とにかく母はルーローハンが食べたかったのだろう。振り返ると機内でも連呼していた。
私はとくに行きたい場所をピックアップしていたわけでもないので、ついていき、さっそく定食屋に入った。

台湾の飲食店は面白い。
まず席に注文カードが書いてあり、それにチェックを入れて注文する。
定員とコミュニケーションを取らなくてもGoogle翻訳に頼ることで注文が成立するシステムなのだ。
(後々香港やシンガポールでも同様システムだったため中華圏特有なのかもしれない。)

私達はさっそくルーローハン、なんか煮豚とタケノコが乗っかているどんぶり(これに関しては猪肉だけで注文したため何なのかは最後まで不明)、青椒肉絲的な何かの3つを注文。
5分ほどで料理登場。
このスピード重視なところも最高である。
「安い・うまい・早い」これに勝るものはない。
ん~~~~~。八角と山椒、生姜の香りが鼻を突き抜ける。
私は最初、苦手な肉料理だったため、ちびちびとピーマンやタケノコを食べていたが、母に諭され、一口食べてみた。

!!!!!!!何なのだ。深い。味がとてつもなく深くおいしい。
スパイスの香りの中に甘さがある。一口どころか半分以上食べてしまった。
そして何よりワクワクするのは、こんなにも感動して食べている我々の周りで現地のおじさんやおばさんたちはバイクでワイルドに登場し、カッカッとかけ込んで、さっと帰る。異国の地の日常に今いるんだと思うと、まるで映画やドラマ、フィクションの中に自分がいるのではないかと思わずにやけてしまう。

食べ終わり、好吃と店員のお姉さんに言い、店をでる。
向かう先は西門夜市。まだまだ私たちはお腹を空かせている。
「ちょっと、信号赤になるから早く歩いて」
母に急かされながら、こんな旅行も悪くないなと走ってついていく自分なのであった。

これが私とルーローハンの出会い。
もう12時を過ぎてしまった。よし、散歩がてらルーローハン食べに行こうか。今日は久しぶりに天気がいい。
台湾のあの、蒸し暑い中で食べるのも趣があるが、やっぱり天気がいいほうが気分がいい。

当たり前か。

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